『おうっ!諸君っ!毎日ご苦労っ!』
イリオネスは、ここで吐く言葉をとめて、次の言葉を思案した。ここでの逡巡は許されない。次の言葉が口をついて出た。
『今日の総会は、一国の重大事に取り掛かることを、諸君らに伝える総会である。いいな。では、統領に代わる。統領、お願いします』
イリオネスの言葉を受けて、アエネアスは壇上に立った。
『おうっ!』『おうっ!』『おうっ!』
会場から喊声があがった。
アエネアスは腕を広げて喊声を抑えた。
『おうっ!諸君っ!』 彼は会場を見回した。
『日々ご苦労である!』
ここでも言葉を切って、集まっている者たちとの呼吸をはかった。
『我々は、建国に向かって船出する。このエノスの地は、我々が一国を興す地ではない。判るな。我々が一国を興すにふさわしい悠久の地を目指して、この地を離れる。いいな』
彼は言葉を切って、一同を見渡した。
『我々は、この地から、今日から数えて7日以内にエーゲ海を南へ向かって船出する。以上だ』
彼は一同にむかって、力強く宣言した。
会場は静かである。
突然の統領の宣言である。会場の者たちは唖然としている。彼らにとって、まさに寝耳に水であったのである。
イリオネスは、ここで吐く言葉をとめて、次の言葉を思案した。ここでの逡巡は許されない。次の言葉が口をついて出た。
『今日の総会は、一国の重大事に取り掛かることを、諸君らに伝える総会である。いいな。では、統領に代わる。統領、お願いします』
イリオネスの言葉を受けて、アエネアスは壇上に立った。
『おうっ!』『おうっ!』『おうっ!』
会場から喊声があがった。
アエネアスは腕を広げて喊声を抑えた。
『おうっ!諸君っ!』 彼は会場を見回した。
『日々ご苦労である!』
ここでも言葉を切って、集まっている者たちとの呼吸をはかった。
『我々は、建国に向かって船出する。このエノスの地は、我々が一国を興す地ではない。判るな。我々が一国を興すにふさわしい悠久の地を目指して、この地を離れる。いいな』
彼は言葉を切って、一同を見渡した。
『我々は、この地から、今日から数えて7日以内にエーゲ海を南へ向かって船出する。以上だ』
彼は一同にむかって、力強く宣言した。
会場は静かである。
突然の統領の宣言である。会場の者たちは唖然としている。彼らにとって、まさに寝耳に水であったのである。