船団はパロス島の浜をあとにした。
パリヌルスは、船上から東の空を眺めている。雲の密度が増して、流れが速くなっていた。輝くような朝焼けが暗紅色になっている。彼は過ごしていた、この季節のエドレミトの空を思い起こしていた。
大自然の営みは大きく動く、そして、ところどころで起こる局地的な現象。それらについて考えた。彼なりの深度で思考した。彼の得た結論は、正しい答えであるか否かは定かではない。
人間がその場に臨んで、直観的判断で断を下す。そのような古代の時代にあって直観的判断の正答確率が6分、ウラ目の不正答確率も6分であろうと考えられるが、この6分と言うのは、『ネーピア数』的確率である。この6分と言う答えは、次の数式で導き出した答えである。[1-1/2.718=0.63]これによると直観の正答確率が5分5分ではなく、6分4分と考えられる。心理学的スタンスで眺めたとき、人間たるものの努力効率を加味して、ポジテブな気持ちこそラッキーへの近道ではないかと考えられるのである。
パリヌルスの心中は『俺が断を下した以上、自分の決断が正しかったとする方向に努力する』といった強い思いがあった。
彼は、大陸から吹き降ろしてくる北東の風を帆にはらんで、南西に波を割って進む船団の姿から目を離さなかった。
今の状況は順調である。陽はかげっている、波頭が風に飛ぶ、彼は全身の神経を張りつめて、観天望気の判断を誤らないように務め、航走に注意を集中した。
パリヌルスは、船上から東の空を眺めている。雲の密度が増して、流れが速くなっていた。輝くような朝焼けが暗紅色になっている。彼は過ごしていた、この季節のエドレミトの空を思い起こしていた。
大自然の営みは大きく動く、そして、ところどころで起こる局地的な現象。それらについて考えた。彼なりの深度で思考した。彼の得た結論は、正しい答えであるか否かは定かではない。
人間がその場に臨んで、直観的判断で断を下す。そのような古代の時代にあって直観的判断の正答確率が6分、ウラ目の不正答確率も6分であろうと考えられるが、この6分と言うのは、『ネーピア数』的確率である。この6分と言う答えは、次の数式で導き出した答えである。[1-1/2.718=0.63]これによると直観の正答確率が5分5分ではなく、6分4分と考えられる。心理学的スタンスで眺めたとき、人間たるものの努力効率を加味して、ポジテブな気持ちこそラッキーへの近道ではないかと考えられるのである。
パリヌルスの心中は『俺が断を下した以上、自分の決断が正しかったとする方向に努力する』といった強い思いがあった。
彼は、大陸から吹き降ろしてくる北東の風を帆にはらんで、南西に波を割って進む船団の姿から目を離さなかった。
今の状況は順調である。陽はかげっている、波頭が風に飛ぶ、彼は全身の神経を張りつめて、観天望気の判断を誤らないように務め、航走に注意を集中した。