梅雨の時期は、長く降り続く日もあり、晴れ間が出たり、まとまった雨になることもあります。
数日前、雨脚が弱くなったころに外出しましたが、帰りには本降りになり、雨宿りをしていました。歩道と車道の間に水が溜まって流れ、その中に、片羽を立てた黒い蝶が、帆船のように浮かんで、揺れながら、側溝に消えていきました。
あまみずの あさきながれに くろちょうの かたはをたてて うきゆられきゆ
雨水の 浅き流れに 黒蝶の 片羽を立てゝ 浮き揺られ消ゆ
(大雨で雨宿りをしていると、歩道と車道の間に溜まった水が流れはじめ、片羽を立てた黒い蝶が、帆船のように浮かんで揺れながら、側溝に消えていきました)
同じ日、晴れ間に神社を通りかかり、すっかり乾いたベンチに座っていると、境内の周囲に植えられ、静かに佇んでいる梅の、雨に洗われた葉と幹が、強い日差しに深みを増していました。
おおあめの ふりあがりたる たまがきの いならぶうめの あおばのふかき
大雨の 降り上がりたる 玉垣に い並ぶ梅の 青葉の深き
(雨上がりの神社で、境内を囲んで静かに佇んでいる梅が、雨に洗われたあと、強い日差しに照らされて、深みを増していました)
雨の止み間、遠く鮮やかに見える山並に、切れ続く雲と霧がまとわり、木々の葉々を深く潤しています。
やまなみに おおいまるわる くもきりの おとなくふかく はばをうるおす
山並に 覆ひまつはる 雲霧の 音なく深く 葉々を潤ほす
(山並に、切れ続く雲と霧がまとわり、木々の葉々を深く潤しています)
*******
日守麟伍ライブラリ
くりぷとむねじあ歌物語
くりぷとむねじあ和歌集
古語短歌への誘い
数日前、雨脚が弱くなったころに外出しましたが、帰りには本降りになり、雨宿りをしていました。歩道と車道の間に水が溜まって流れ、その中に、片羽を立てた黒い蝶が、帆船のように浮かんで、揺れながら、側溝に消えていきました。
あまみずの あさきながれに くろちょうの かたはをたてて うきゆられきゆ
雨水の 浅き流れに 黒蝶の 片羽を立てゝ 浮き揺られ消ゆ
(大雨で雨宿りをしていると、歩道と車道の間に溜まった水が流れはじめ、片羽を立てた黒い蝶が、帆船のように浮かんで揺れながら、側溝に消えていきました)
同じ日、晴れ間に神社を通りかかり、すっかり乾いたベンチに座っていると、境内の周囲に植えられ、静かに佇んでいる梅の、雨に洗われた葉と幹が、強い日差しに深みを増していました。
おおあめの ふりあがりたる たまがきの いならぶうめの あおばのふかき
大雨の 降り上がりたる 玉垣に い並ぶ梅の 青葉の深き
(雨上がりの神社で、境内を囲んで静かに佇んでいる梅が、雨に洗われたあと、強い日差しに照らされて、深みを増していました)
雨の止み間、遠く鮮やかに見える山並に、切れ続く雲と霧がまとわり、木々の葉々を深く潤しています。
やまなみに おおいまるわる くもきりの おとなくふかく はばをうるおす
山並に 覆ひまつはる 雲霧の 音なく深く 葉々を潤ほす
(山並に、切れ続く雲と霧がまとわり、木々の葉々を深く潤しています)
*******
日守麟伍ライブラリ
くりぷとむねじあ歌物語
くりぷとむねじあ和歌集
古語短歌への誘い