日守麟伍の和歌(うた)日記 Ringo Himori's Diary of Japanese Poetry

大和言葉の言霊の響きを求めて Quest for the sonancy of Japanese word

「風のため息」再録

2016年02月26日 | 日記
 木々が芽ぐみ、森全体が、ほのかに赤らんできました。この時期の雰囲気を詠んだ歌を、採録します(初出は、2014年3月30日、4月2日の記事「あからむ森」をご覧ください)。
 技巧としては、「ふくらむ」が(意図せず、結果的に)掛詞になって、「森が膨らむ」と「吹くらむ風」のダブル・イメージを作っています。

めぐむきに あからむもりの うすあおき そらにふくらむ かぜのためいき
めぐむ木に あからむ森の
薄青き 空にふくらむ
風のため息

(芽ぐんだ木々で森が一面に赤らみ、薄い青空を背景に静かに立っていたところを、風が木々を膨らませて、ため息のように吹きすぎました)

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