『フォトテクニックデジタル』誌、2012年2月号、『ノンジャンル部門』に掲載されました。
掲載順位的には、第4席でした。
この雑誌には、『フォトテクニック』の時代から、12年連続の掲載です。
大したことはないけれど、個人的には、大きな記録です。
この記録がどれだけ伸びるか楽しみです。
『フォトテクニック』の時代には、シルバー賞も受賞しまた。
雑誌の月例フォトコンには、相性というものがあるので、自分の撮る作品の傾向と、掲載されている作品の傾向が一致する雑誌に投稿すれば、掲載される可能性は高くなります。
とはいっても、毎月、1500枚程度の作品が応募されるわけですから、審査員の先生は、一枚の写真を見るのは、ほんの1、2秒ほどです。
審査員の目を4秒止めることができれば、傑作といわれます。
この作品は、昨年の椎名八王子宮の秋祭りで撮影したものです。
椎名八王子宮の秋祭りといえば、『神輿洗い』が有名ですが、神輿洗いは、室戸市展、安芸市展、その他のコンテストでも毎年のように出品されて、入賞しています。
カメラマンとしては、入賞する確率の高いものを撮って入賞してもおもしろくないので、他のカメラマンが撮らないようなもの撮ろうと思うはずです。
この祭りの事をよく知っていて、何度も撮影しているカメラマンは、神輿洗いだけではなくて、むしろ、午前中に、椎名八王子宮の本殿での神事の様子をメインに撮影するはずです。
午前11時頃から、頭人子と呼ばれる少年の化粧とか、巫女さんの化粧直しが始まります。
その時がシャッターチャンスです。
しかしながら、理想的なシーンはなかなか、撮れません。
風景写真は、10年単位で同じ現場に通わないと、イメージ通りの写真は撮れないといわれます。
祭り(神祭)も同じです。このシーンを撮るために、何年もこの祭りには通い続けました。
しかし、この写真も、まだ、100パーセント、イメージ通りではありません。
露出オーバーで、少し手ぶれになっています。
頭人子が、ただ化粧をしているシーンは何度も撮影しているのですが、それだけでは作品としてはインパクトがありません。
少年が、何か面白い表情をするとか、リアクションをしないと、全国で通用する作品というレベルには達しません。
頭人子は、何人かが、本殿で化粧します。
本殿の上は、光の状態があまりよくなくて、高感度を使う必要があります。
あるいは、ストロボを使います。
頭人子の化粧が始まった時は、本殿の東側から撮っていたのですが、光の状態がよくないのと、背景に邪魔なものが写り込むので、本殿の正面に移動しました。
そこでも、頭人子の化粧が始まりました。
撮影ポジション的には、いい場所でした。
ファインダーをのぞいて、撮る準備をしていると、白いドーランのようなものを塗り始めた瞬間、子供が嫌がって、口を大きく開けました。
これは、シャッターチャンスだと思いシャッターを押したのですが、子供が口を開けているカットは2枚しか撮れませんでした。
シャッターチャンスは、ほんの、2秒ほどでした。
この2秒間のために、何年も、椎名八王子宮の秋祭りに通い続けていたようなものです。
この写真のような瞬間だけではなくて、いろんな場面でシャッターチャンスがあります。
朝から、夕方まで撮影できます。
波のある海に入る神輿洗いは、日本では、椎名の神輿洗いだけです。
地方の小さな町ですが、室戸市には、ユニークな祭りがあります。
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