この画像は、今から、10年前の1998年の9月24日の早朝に室戸岬で撮影した朝焼けの雲です。
この日の真夜中すぎから、翌日、25日の未明にかけて、高知市の東部は集中豪雨に見舞われ、水没しました。
『98高知豪雨』として記憶される悲劇でした。
1998年の9月24日の早朝の室戸岬はすでに小雨が降っていました。早朝の室戸岬で10年以上撮影しているのですが、これほど異様な朝焼けの雲を見たことはありませんでした。
なんとも表現しがたい雲で、あまりにも不気味でした。空が出血しているかのようでした。
不吉な前兆を感じて、小雨の降る中、三脚を立てて、リバーサルフィルムで何枚も撮影しました。
あまりにも激越な印象の雲だったので、今でも忘れることができません。
実は、この日の正午過ぎに、所用があって、高知市の東部の高須に出かけていました。
県立美術館の付近は、すでに、道路が川のようになっていました。確か、県展の開催期間中だったと思います。
ついでだから、県立美術館で写真の展示を見ていこうかとも思ったのですが、異常な雨の降り方と、道路が川のようになっている状況を見て、もしかしたら、室戸には帰れなくなるのではないかという危機感に襲われて、美術館の前を通過しました。
嫌な予感は当たるものです。その日の真夜中すぎから、高知市の東部の高須付近は水没しました。
昨日も、安芸市から安田あたりにかけて、数ヵ所で国道が冠水していて、通行止めになっていました。梅雨の時期は、必ずこういうことが起こります。
台風の時期には、堤防を波が越えて、国道が冠水します。
安芸市から、室戸市、東洋町にかけては、幹線道路は、国道55号だけです。
この国道は、言うなれば、『命の道』です、この道が、大雨、台風、地震で、寸断されると、まさしく、室戸市は、陸の孤島になってしまいます。
こういう現状を都市部の方は知っているのでしょうか。
もう、道はいらないと言っている方々に、この現状を見てほしいです。
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