きまぐれ日記

高知県室戸市の地域情報と写真などの趣味の話。時々エッセイ風に。

行当岬西側のスランプ構造・岩脈・タービダイト

2007年06月27日 10時11分55秒 | 室戸ジオパーク
行当岬の西側の新村漁港西側から、行道不動(新村不動)の海岸にかけて、科学者たちを驚嘆させた、ユニークな地質がいくつも見られます。新村漁港の西側の国道の南側に駐車スペースがあります。そこから、海岸に下りる道があります。

室戸岬と並んで、国道からすぐ下りられる海岸にこれだけの地質が見られるのは世界でも類がありません。このあたりは、空間的な広がりは、室戸岬とは比較の対象にならないくらいに狭いのですが、この空間に驚くべき地質が詰まっています。

室戸岬の地層は、2,600万年前のもので、行当岬西側の地層は3,700万年前のものです。ここでは、室戸岬では見られない、砂岩と泥岩のきれいな互層(タービダイト)があちらこちらに見られます。『キラメッセ室戸』のレストランの下の海岸でも見事なタービダイトが見られます。タービダイトとは、乱泥流によって、大陸斜面に堆積した地層のことです。

そのタービダイトを横切るように、砂岩岩脈が見られます。これは、地震の化石と呼ばれるものです。地震の時の液状化現象によって、タービダイトの層を横切るように注入されたものです。この岩脈はあちこちに見られます。

室戸岬で見られた『スランプ構造』もあちこちに見られます。室戸岬の『月見ヶ浜』のスランプ構造よりも見事です。新村漁港の西側のこの場所は空間的には、さほど広くはないのですが、何の知識もなく行くと、どこに何があるのか分からなく、迷います。

ここには、室戸岬のような遊歩道がなくて、足場も悪いので注意して歩いてください。どこに、どういう地質があるのか、表示をするべきでしょうが、ここは観光地化されているわけではなくて、磯釣りのポイントになっています。ここでは、だるま夕日も撮影できます。この行当岬西側の新村漁港の西側の地質で、とくにユニークなのは、波の化石といわれる、『リップルマーク』(ripple mark)です。それは次に紹介します。





新村漁港の西側の国道の南側の駐車スペースから新村漁港側に向かって撮影したもの。




新村漁港の西側の国の駐車スペースから西の方向に下りて、撮影したもの。リップルマークは不動岩に近いところにあります。




リップルマークのある場所から、海側に向かった場所。




見事なスランプ構造が、新村漁港の近くで見られます。




新村漁港近くの海側のタービダイト。このタービダイトは、キラメッセ室戸のレストランの下の海岸でも見られます。





砂岩と泥岩が交互に並ぶ見事な砂岩泥岩互層。




砂岩泥岩の互層に対して、ほぼ直角に注入され砂岩岩脈。これは地震の化石といわれるもので、地震の時の液状化現象によって岩脈が注入されたもの。




この場所では、やや斜めに岩脈が走っています。




まるで巨大な生物の化石のように見えます。岩脈がほぼ直角に走っています。




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