自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

テングチョウの卵

2024-04-20 | 昆虫

4月15日(月)。

ケヤキの真新しい葉の表面にテングチョウの卵が付いているのを発見。初めて直接目にする卵です。それゆえに,テングチョウの卵をなんとか見つけられないかとずっと思ってきたわたしには,大いなる感激です。それも3個一度に見つかったのですから,まことにラッキーです。

 

せっかくなので,持ち帰って詳しく撮影することにしました。もちろん,孵化時を撮ることができれば申し分なし。中はモザイクのように見えます。

 

ラグビーボール状のすがたをしています。葉の表面にくっついてはいますが,じつに頼りなさそうな接着の仕方です。卵の姿勢が倒れ掛かっている感じがします。

 

同じ位置からさらに拡大して撮影。この卵のサイズを計算してみました。

 

すると,こんな数字が。高さ0.8mm,直径0.5mm。この数字の中に,表面の模様も含めてみごとなしくみが仕組まれています。こんな世界からテングチョウのいのちが生まれ出ずるのですから,まことにいのちバンザイです。

 


アカタテハの春(6)

2024-04-19 | アカタテハ

アカタテハの孵化が続いています。

 

こういう瞬間を見逃さないコツは,孵化が近づいたと感じたときからはしきりに気にしておくことです。

 

穴が開きかけてからしばらくしたら,もう出終わっているなんてことはよくあること。

 

とにかく辛抱強く見守るほかなし。

 

そんな苦労(?)があってこそ,記念すべきコマが残ると思うのです。

 


'24春 虫の目レンズは友 ~モクレン~

2024-04-18 | 

毎年ここでモクレンを写すのが恒例になっています。このモクレンは鉄道際にあります。木に大きな花がわんさかとあるのを見ると,遠くからでもとても目立ちます。ときにはそれに引き付けられてカメラマンがやって来ます。わたしもそのうちに一人なのです。

先に撮影準備をしていると,もちろんわたしが入って行けるわけがありません。というのは,わたしの場合は接写を入れた撮影なので,どうしても花に近づくほかありません。それで,先客がある場合は諦めます。いない場合に限っての撮影なのです。しかも鉄道は廃線が取りざたされているローカル線で,電車の本数がとてもすくないので,それなりに苦労します。

電車のヘッドライト右奥の木の間,ずっと遠くに家の屋根と電柱が写り込んでいます。撮影ポイントから300mは離れているでしょうか。こうした情景を写せるのがこのレンズの特性です。

 

わたしの撮影ポイントは花を主役にして電車を花の上に走らせたい,というものです。花弁が大きいため,開いてもそれは無理な構図なのですが,それに近いものを撮りたいと思うのです。

 

できればヘッドライトを写し込みたいと思います。なんだか贅沢な感じなのですが。でも,下写真のように枝がそれを遮ったらどうしようもありません。

 

モクレンの花は開き始めるとほんの数日で萎れかけます。油断していると,とっくに満開を過ぎているということがあります。すぐ上の写真もまたそうで,一日遅かったのでもうあちこちに花弁が落ちていました。旬を逃さないというのはむずかしいものです。

 


アカタテハの春(5)

2024-04-17 | アカタテハ

4月8日(月)。

シリーズ前回に取り上げた卵の一つが,同じ日のい孵化しました。殻に穴が開き始めてから頭が出るまで,なんとも時間がかかりました.うれしいことに,顔がこちら向き!

 

今年初めての撮影となりました。すっぽりと頭が出て……。

 

動きがあるので,超接写では被写界深度は浅いものしか撮れません。これは我慢。

 

殻から出終わりました。さっさと移動。

 

偶然とはいえ,こうして画像記録できたのはラッキーでした。

 


'24春 虫の目レンズは友 ~セイヨウタンポポ~

2024-04-15 | 

ここはイチジクの果樹園だったところ。イチジクがカミキリムシの害に遭って,すっかり枯れてしまいました。放棄されたその果樹園にタンポポがわんさか生えて花を咲き誇っています。

 

道路の脇にあるので,トラックや乗用車がひっきりなしに走り抜けます。

 

すでに綿毛を飛ばし終わった花茎もあります。

 

タンポポは愛らしく見えますが,じつにしたたか。いったんはびこると除去するのはたいへん。綿毛で分布を拡げる戦略はまったくもってみごとなものです。

 


'24春 虫の目レンズは友 ~古刹のソメイヨシノ~

2024-04-14 | 

ソメイヨシノが満開になったちょうどその朝,近隣にある古刹を訪ねました。数十年ぶりです。境内に入って,なんだか若いころに見た光景がよみがえってきました。うれしいことです。

ここは建築物も本尊も国宝に指定されているほどに由緒ある古刹です。まことに落ち着いた雰囲気が漂っていました。朝早めなので参拝者はほとんどなし。それに晴れています。撮影にはもってこいの環境です。

 

ソメイヨシノがしたたり落ちるほど枝が垂れ下がりn花が盛り上がっています。その隙間から本堂を見ました。

 

場所を移動。花が多すぎて,枝がありすぎて,屋根が隠れるほどです。

 

 

参拝者を入れて撮りました。のどかな空気が漂います。小さな話し声でも響くほど。古刹の春はいいなあ。

 


アカタテハの春(4)

2024-04-13 | アカタテハ

4月4日(木)。

発生が一番進んでいると思われる卵を撮影しました。内部がもやもやっとして混沌状態です。

 

上写真をトリミングしてみました。色の濃淡は体が形成されてゆく経過を物語っています。

 

4月5日(金)。

変化らしいものは感じられません。

 

 

4月7日(日)。

下の方がやや黒っぽく見えます。上の方には空隙ができているのでしょうか。そうだとすれば,からだが確実に形づくられている証しです。

 

4月8日(月)。

他の卵を見ていくと,なんと上写真よりずっと早く孵化が近い例が見つかりました。これはシリーズの前回にご紹介した卵です。先端にある形が歪になった卵はどうやら孵化が望めそうにありません。

 

横方向から見ると様子がわかります。

 

歪な方はほんとうにだめらしいです。

 

もう一方はいたって順調です。いつ孵化が始まってもよさそうです。

 

じっと見ているわけにはいかないので孵化を見逃すかもしれません。それでも気をつけておこうと思います。

 


アカタテハの春(3)

2024-04-12 | アカタテハ

4月3日(水)。

シリーズ前回にご紹介した写真は深度が浅くてわかりづらさがありました。それで翌日,よりよいもの,臨場感が感じられるものをと思い,撮り直しました。くっきり度がアップ。トリミングなしです。

 

この卵の中の色は一色,つまり単色ではありません。産付から日が経っている証拠です。葉の表面も印象的。

 

これも同じように,濃淡が感じとれます。

 

真上から撮りました。

 

これはもうはっきり変化が!

 

横長で撮ると……。

 

よくよく見ていくと,おもしろい光景が。葉の先端の一部に卵が産み付けられています。

 

ここにも。狭いところにぎっしりと産み付けられたら,こんなことも起こりうるという話です。

 

卵のサイズは直径0.6mm,高さ0.7mmです。そう思いつつ見直すと,やっぱりいのちってスゴイ! 「いのちの小宇宙,バンザイ!」,ですね。

 


ナメクジ,卵から孵化まで(1)

2024-04-11 | 生物

3月30日(土)。畑にて。

除草作業をしていたら掘り残しのジャガイモがひょっくり。そこには親イモが腐って皮が。見たら,その中にナメクジの卵が! 昨年の観察を思い出しました。

 

ひっくり返すと,思ったとおり卵塊があったのです。春の観察にはもってこいです。

 

4月2日(火)。

シャーレに土を置き,その上に卵塊を載せておきました。卵は楕円形,サイズは長径4.0mm,短径2.5mm。

 

乾燥しないように注意しておけば孵化を見届けることができるでしょう。

 

観察経過はもちろん記事アップします。