自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ムスカリで吸蜜,ビロードツリアブ

2016-04-01 | 昆虫と花

3月30日(水)。

昆虫に日頃から目を向けていると,さまざまな出合いがあって,ほんとうに驚くことが重なっていきます。この日の,ビロードツリアブとの出合いもその1つです。

わたしが気に入っている公園を歩いていると,足元に飛来したのがビロードツリアブ。口器が真っ直ぐに鋭く伸びて,いかにもなにかに口を突き刺して餌を口にするようなかたちをしています。びっくりしたことに,目の前の地面に降り立って静止したのです。「しめたっ!」と思い,大急ぎでコンデジを取り出してそっとそっと近づいていきました。

ふしぎというか,ありがたいというか,どうもわたしに気づいていないようで,じっとしていました。それで,うんと近づいて撮ったのが下写真です。非常に個性的な姿をしています。いったいなにを栄養源にしているのか,どうしても知りたくなる姿をしています。 

 
そんなことを思っていると,パッと舞い上がりました。「どうか飛び去らないで」と祈っていると,なんと近くのムスカリの花に近づいていったのです。ムスカリは花壇に植えたというふうでなく,芝生の中に偶然生えてきたといった感じです。その花に,ホバリングをしながら口を入れかけました。びっくり! わたしは慌ててシャッターを切りました。口の先が二つに分かれているのが確認できます。ここでもびっくり! 下写真では足を花に添えて姿勢を保っていますが,完全に空中でホバリングをする場面もありました。


花から花に移っては蜜を吸い続けました。これまでにムスカリの花を見て,「受粉にはどんな昆虫が関わっているのかな」とふしぎを感じたことがあります。今回,その一部が解けてきました。花のかたちと,昆虫の口のかたちには,じつに深い結びつきがあるのです。

図鑑(「講談社の動く図鑑『昆虫』」)で調べると以下の説明が付されています。

 口が長く,飛びながら花のみつを吸います。幼虫はヒメハナバチ類に寄生します。 

偶然のチャンスに巡り合えるというのはラッキーなものです。感謝。

 


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