自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

地域ミュージアムで考える(77)

2018-01-23 | 随想

わたしが地域ミュージアムについて記事を書くとき,市民性ということばを使うことがあります。このことばは,ミュージアムの内から外への流れ,また外から内に向かっての流れ,この双方向の関係を念頭においたものです。

つまり内から外に積極的にかかわっていく,逆に外から内に主体的にかかわっていただく,そんな能動的な姿を描いているのです。

内から外への流れは「おいでください」という,いわば待ちの姿勢です。受け身の姿です。そこに,市民が積極的に関わっていく視点を付け加えたいと思います。このときの“市民”には一般来館者を含めた広い意味を込めており,当ミュージアムのよき理解者のすべてを指しています。

こうした方向を別のことばに置き換えると,「市民とともにつくり上げる」というふうになるでしょうか。その工夫の一つがギャラリーの無料開放であり,またプラネタコンサートの実施であり,はたまたボランティアの参加です。この程,それに一つ新たに加える仕掛けを始めました。

それは『市民コーナー』とズバリ銘打ち,「めずらしい姿・形」(かわりだね)と名付けたもので,日頃目にするめずらしいモノ・コトの情報・資料を掲示して紹介し合おうというもの。情報・資料は自然に関するものに限っており,実物や画像を集めた掲示板にしたいのです。これなら子どもからおとなまでだれでも気軽に参加できます。参加もできるし,見ることによって自然への関心度も一層高まるでしょう。

 

展示スペースはとても狭くって申し訳ない程度。それでも,意外に目に付くところを確保できました。手始めに,これまでにお寄せいただいた気象に関する写真や手元にある生きもの情報をいくつか掲示しました。

 

いずれ効果の程が見えかけるでしょう。ささやかな試みです。市民の皆さんとともにつくるミュージアムという点を軸にしながら,これからも魅力度アップに向けてさまざまな糸口を見出したいですね。  

 


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