自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ダイコン紙

2015-10-10 | 野草紙

ダイコンが育っています。わたしの場合,播種時,数粒を一カ所にまとめて蒔くので生育が始まるとどうしても間引かなくてはなりません。この間引き菜は,食卓の味覚としてなかなか魅力があります。わたしの場合,ピリッと刺激があるところがなんともいえず食欲をかきたてるのです。


葉にはもちろん植物繊維があります。主脈には太めの繊維があります。これをダイコンの根ごと煮て,紙料にして紙を漉きました。といっても繊細な紙にあるわけでもなく,いたってたくましい野菜紙といった感じです。この紙を構成する繊維がわたしの消化器官を通過しているのかと思うと,愉快になります。大腸の掃除にはぴったりかもしれません。

煮るのは短時間です。煮終わると,手で揉み洗いします。ミキサーにかけなくても適度な長さの繊維が得られます。人によっては,かえってこの方が味わいのある紙だと思えるかもしれません。

紙料を取り出したあとは,漉いて湿紙にします。

そうして水切り,乾燥,と手順を踏みます。このときの基本は太陽任せ,風任せ,自然任せです。アイロンには頼りません。きれいな平面をもつ紙をつくるには,これが最適です。


こうしてダイコン紙が出来上がりました。今回は手揉み法によったため,表面のざらつきが目立ちます。


話はすこし変わります。ダイコンの根,つまり太い根からもダイコン紙をつくることができます。簡単にいえば,おろし金でおろして紙料をつくり,それを漉くのです。これについては,いずれ記事にしましょう。 

 


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