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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

月と金星が大接近

2017-01-02 | 日記

今日1月2日( 月),日没後,月と金星が並ぶようにして西空に沈んでいきました。

月は三日月。くっきりと輝きを放っていました。そのすぐ隣りには金星が。大気のほとんどは二酸化炭素。濃硫酸の厚い雲で覆われていて,表面温度が平均470℃という高温! そんな正体とはまったく想像できない輝き!

せっかくなので,これをコンパクトカメラで撮りました。手振れを防ぐために,三脚を使い,タイマーを使用して撮影しました。


次に,ズームで拡大して撮りました。金星は上方向がやや欠けているかなという感じですが,正確にはわからない写りです。まあ止むを得ません。 


しばらくして山際に差し掛かり,稜線の木でかたちが崩れかけました。金星は木の間からかろうじて確認できる明るさです。 


月は木の枝で見る見る間に隠されていきました。 


こうした天体ショーが感動体験に入るとすれば,宇宙の事象にしばし目を向け,時間を忘れることもこころの栄養剤として大事だなと思います。正月早々,そんなひとときを味わえました。  

 


山里の夕暮れ

2016-12-19 | 日記

12月18日(日)。快晴。

近くにある山里で見た夕焼けの話です。「この里を下るときに見た夕日がなんともきれいだった。雲が横方向に流れたようになってなんとも見事な色に見えた」という話を耳にして,「よし,それならわたしも見てみよう」と思い立ちました。わたしはきれいな夕日を見ながら年少時代を過ごしましたが,今住んでいるところからは夕日は見られません。つまり,夕焼けが見られないというわけです。というのは,家のちょうど西に山がそびえているからです。それで,夕日の話を聞いたときに,一層夕焼け空が恋しくなって,興味が湧いてきたのじゃないかな。

この日,午後4時すこし前に自宅を出て山里に入って行きました。澄み切った大空に,雲が薄くかかっています。

 
里の奥から西方向を振り返りました。ちょうどジェット機が飛んで行きました。最近,こうして空をじっと眺めたことがありません。すてきなひとときです。

 
太陽がゆっくり山の彼方へ沈もうとしています。両側から山がV字に谷をつくり,紺碧の空が広がっています。

 
大気と雲があって初めて,こんなふうに色の変化が味わえます。何げなく生きているこの地球に,こうした現象が当たり前のように繰り返されていることをしっかりこころに刻んでいたいと感じます。ありがたい限りです。

 
入日を追って,里を下り元の場所へ移動。静かな初冬風景です。


ほんのひととき,わくわく感動体験ができ感謝。

12月19日(月)。今日も快晴。気温が高めで穏やかな一日になりました。外出からの帰り,たまたま夕暮れを見ることに。遠望できる山なみは小さな頃から見慣れています。同じ夕焼け風景を見ながら,遊びを終えて家路に着いた記憶がよみがえります。


川面に映る色彩もまた,自然の妙を感じさせてくれます。

  


太陽,くっきりプロミネンス

2016-11-22 | 日記

11月22日(火)。快晴。

ミュージアムの空に,からっとした秋空が戻って来ました。こういう日は,大型反射望遠鏡をとおして太陽がくっきり見えます。運がよければプロミネンスや黒点も。

さて,今日は久しぶりにプロミネンスが見えました。肉眼でくっきりとした像が確認できました(下写真はコンデジで撮影)。感動ものでした。

 


プロミネンスは紅彩とも呼ばれていて,輪郭から綿状に吹き出しているように見える現象です。太陽表面が6千℃なのに対して,この部分は1万℃。周囲のコロナは100万~200万℃。

 


今日見えたプロミネンスと地球の大きさを比べると,たぶん地球は10個程度にはなるでしょう。

地球から太陽までの距離は光で8分18秒。新幹線なら57年。つまり,今見えている太陽はそれだけ先にあるわけです。望遠鏡は宇宙を覗く道具。たまには純粋に時を忘れて,このすぐれものを友とするのはいいものですよ。いつかお越しください。いつでもお越しください。

 


今日は晴れ。宇宙を覗くと……

2016-11-02 | 日記

今日はよく晴れました。大型望遠鏡を使って,天体をゆっくり見る機会を得ました。写真は接眼レンズにコンデジを付けて撮ったものです。

昼間に見えた一等星アークトゥルスです。青空に,ダイヤモンドのようにきらきら光っています。37光年先の恒星なので,今日見えた光は37年前の光ということになります。今日アークトゥルスを発した光は,37年後地球に届くことになります。直径は太陽の17倍。宇宙を覗くというのは,そんな遥かな世界を垣間見ることを意味します。


太陽は,ほんとうは白色ですが,目を保護するために赤いフィルターを付けて観測します。よくよく見ると,周囲にプロミネンスがわずかに見えます。太陽までの距離は,光で8分20秒程。新幹線の速さで57年。


夕方,三日月が輝いていました。きれいな弧と凸凹面が印象的です。クレーター名には,10人の日本人の名が使われています。地球からは37万キkm,光で1.2~1.3秒の距離。


西の空で金星がピカッと輝いていました。昼間も観測できます。惑星なので,太陽光を反射し輝いています。ひときわ明るいのは,金星を覆う濃硫酸の雲が太陽光を反射しやすいからです。太陽が右側にあるので,そちら側が光っています。左側がわずかに陰になっているのがわかります。まもなく,太陽のあとを追うように山の向こうに沈んでいきました。

  
昼間の観測と重なる時間帯に気象衛星「ひまわり9号」がH2Aロケットで打ち上げられ,無事に成功。これから軌道修正がなされ,地球から月までの距離の10分の1で静止軌道に入ります。

というわけで,初めての天体写真アップ日となりました。

 


ちいさな,虫の目写真展

2016-07-02 | 日記

「あんた,虫相手に,なんやらおもしろそうな写真を撮っとってらしいなあ。虫の目いうんやて?」

「まあな」

「それ,どんなもんや」

(解説)

「それ,おもろいやんか」

「まあな。おもしろいと思う人にはおもしろいやろうけど,そう思わへん人にはちっともおもろいないで。『[虫なんか,気持ち悪ーっ!』という人もあるさかいな。まあ,子どもやったら,純粋に『へぇーっ! おもしろい写真を撮るおっちゃんがおってやなあ』と興味を示してくれる子が多いかもやな」

「それでええんや。おとなはあかん。その写真を駅舎の写真コーナーで紹介してもらわれへんやろか。たのしい駅舎にしたいんや。10点ぐらいは展示できると思うけど」

「これまで撮ってきたものでよかったら,ええで」

こんなわけで,虫の目写真展を開催することになりました。ごく田舎の,ひなびた(?)駅舎の壁面をお借りしての試みです。駅舎はNPO法人が運営していて,すこしでも地域の利用者に快適な空間を提供しようと努めているところです。その一環としてわたしに声が掛かりました。地域の発展のためでもあり,わたしが余暇を利用して行っていることへの理解を得る機会にもなるし,ということで協力することに。

まあ,『ちいさな,写真展』っていうところです。昨日,その搬入・展示作業に行きました。作品はスペースの関係で18点になりました。展示期間は7月いっぱいです。


よろしければお越しください。

 


小さな生きものたちの3月22日

2016-03-22 | 日記

3月22日(火)。春分を過ぎて,春の日差しがはっきりと感じられます。近頃は暖かさと寒さとが日ごとに乱高下するといった気候で,服装についても「今日はなにを着ようかな」とつい思ったりします。今日は,昼頃まではくっきりと晴れ渡りましたが,午後は薄曇りでひんやりとして寒気を感じてしまいました。


昼食後,道端でいくつかの昆虫と出合いました。日中が長くなり気温が上昇するにつれて,虫たちの動きが活発になってきました。わくわくして飛び出してきたのです。

いちばんに足元にやって来たのがキタテハ。「これは見逃したくない」と思い,田に入って追いかけました。そして地面に降り立った瞬間撮ったのが下のもの。春型で小さめの個体です。


次がモンシロチョウ。カンサイタンポポで吸蜜していたので,「おーっ!」と驚きながら近づいたのですが,惜しくも舞い上がってしまいました。しばらくして草の上に降り立ったので,とりあえず撮っておきました。


ホシノヒトミの群落にやって来たのがガガンボのなかま。キリウジガガンボでしょうか。どこかに行く途中,偶然着地したようでした。

 


花にいたのが鮮やかな色合いのイタドリハムシ。日の光を照り返して輝いています。でも,ホシノヒトミの葉がめあてで訪れたのかどうか,不明です。花には,別の小さな昆虫が1匹。どうやらハネカクシのなかまのよう。


テングチョウと数頭出合いました。このうち1頭はタネツケバナで蜜を吸っていました。口吻の先が蜜源までぐーんと伸びていました。しばらくして舞い上がったのですが,また戻って来ました。タネツケバナの蜜が相当にお気に入りのようです。


その他の昆虫にもたくさん出合いました。生きものとの出合いをたのしむのは極上のひとときなのですが,健康保持で歩いていることもあり,そうそう道草ばかりしてはおれません。「程々にたのしみつつ,しっかり歩くことを忘れないで!」と,自分に言い聞かせています。

 


小さな生きものたちの3月12日

2016-03-13 | 日記

3月12日(土),昼過ぎ。ウォーキングをしているとき,わたしの脇にやって来たのがモンシロチョウ。今春ニ度目の目撃です。1回目はどこにも降りずにさっさと飛び去りました。それで,今回はなんとか撮影したいと思い,行方を目で追いました。

土手や畦の上をゆっくり舞い続けました。花を探しているようでもあり,そうでもなさそうであり,といった感じの飛び方でした。一瞬草に降りたので,急いでそこに行きました。しかし,舞い上がりました。「もう一度降りてほしい」と願っていると,間もなく姿が草に隠れて見えなくなりました。「降りたんだ」。そう思って,慎重に近づいて行くと……。

いました,いました。近寄って行きながら,シャッターを何度か押しました。そうして,おしまいに撮ったのが下の一コマ。枯れ葉にとまって翅を休めているように見えます。

 


写した直後,チョウは舞い上がって行きました。ラッキーなひとときでした。

春を迎え,カラムシの群落では芽生えが始まりました。これはアカタテハの幼虫の大好物。あと一カ月もすれば,葉に産付された卵を観察できるでしょう。

 
歩いていると,伸びたツクシが目に入りました。ずいぶん大きくなっているので,びっくり。


足元の生きものたちは春の訪れを感じとっています。その生きものたちから,今,早春の確かな匂いが届いています。早春の匂いは気持ちを引き締めてくれます。

  


子らと小さな生きものたちの3月5日

2016-03-06 | 日記

3月5日(土)。晴れ。 啓蟄。キッズ探検隊の活動日です。下調べのつもりで,昼休みに予定コースを歩いてみました。気温が高めだけあって,目覚めた昆虫と対面。大きな成果です。

まずは,キチョウ。目の前にやって来たのでびっくり! 見ていると,ハコベの花にとまって吸蜜を始めたのです。意外! ちゃんと口吻が伸びているのが見えました。

 
オオハナアブも! ブーンと羽音を立ててやって来たので,「どうか,目の前のホシノヒトミで吸蜜して!」と願ったら,なんとそのとおりに! 花からからだがはみ出しても,懸命に蜜に目を向けています。うんと近づいても,気づいていない様子。

 
隣りの花に移りました。からだの重みで花茎が大きくしなりました。脚に付いた花粉が光りました。その多さにはびっくり。あちこちのホシノヒトミを巡って来たのでしょう。春が来たと感じて,一気にからだを動かし始めたようです。


これで,下見は終わりです。

探検日なのですが,今日はほとんどの子がサッカー試合で参加できず,できたのは子ども2人,おとな1人の3人だけ。10人に満たないという日はめったにありません。「3人でもやらなくちゃ。それもしっかりかかわっておこう」と思いながら,さあ出発! 

ウメの木の近くに来ると,ハナバチやミツバチが羽音が立てて飛び回っていました。耳を澄まして,それを聞きました。そこに来たのがアカタテハ。「とまって!」といっていたら,そのとおりになりました。口吻が見えました。メジロがやって来て,花粉を食べ始めました。たくさんの生きものが一気に見えて,3人は喜んでいました。もちろん,ガイド役のわたしも!

 
木の下に,花の付いた小さな枝がありました。子らは匂いを嗅ぎました。そして,「甘い!」と叫びました。

 
山麓の道を歩いていると,足元に舞い降りたのがテングチョウでした。まるで自分の存在を伝えたいような行動に見えました。惜しくも一瞬のことだったので,写真には収められませんでした。

ホシノヒトミの間で見たのがナナホシテントウとアリ。アリが花にとまってなにかをしているので,お母さんが「なにしてるんでしょう」とおっしゃいました。それで,「よく見て!」と伝えると,子どもは持って来た虫メガネで見ていました。「蜜を吸っているの?」と聞くので,「そう」と答えると,アリが吸蜜することがとてもふしぎな様子でした。だって,アリは甘いものが大好き! 「なるほど!」。 

農道を歩いているとモンキチョウが飛来しました。「あっ!」と叫ぶと,チョウは田に降りました。大急ぎで近寄って行って撮ったのが下の写真です。たった1枚の証拠写真となりました。

 
子どもたちが見つけたのがカナヘビ。「ほほーっ!」とうれしくなりました。


このあと,菜の花でミツバチを1匹見つけました。やはり,自分で見つけるというのはいいもの。「翅の音がする!」といいながら,花から花へと移る様子と蜜を吸う姿をじっと見つめていました。 

 
おしまいは,鎮守の森へ。倒れかけた木の根元周辺を調べたり,幹にできた空洞を調べたり。しかし,この森は針葉樹が大多数。収獲はさっぱり。見たのは,たくさんのサルノコシカケ。これは目撃対象にしている虫ではありませんが,子どもはおみやげに採集していました。結局,植林地は生きものにとって棲み心地がよくないことがわかります。

 
これで探検は終了。啓蟄当日としては上出来の探検になりました。以下は3人の探検ノートから。

  • さるのこしかけ ちいさいおおきい おもしろいな
  • テングチョウ アカタテハ セイヨウカラシナ 春発見
  • 虫と人間は同じ/虫は成長してふえる/人間も成長してふえる/虫も人間も一生けんめい生きている(「虫と人間」と題して) 

 


小さな生きものたちの3月4日

2016-03-05 | 日記

3月4日(金)。晴れ。最低気温0.4℃,最高気温18.0℃。

昼食を終えて,「さあ,ウォーキングに!」と玄関先に出た瞬間,飛来したのがアカタテハ! 翅に赤色が混ざっているので,すぐにそれとわかりました。「すごい! 写真に撮りたい!」と思って,カメラを準備。

アカタテハはプランターのパンジーに着地。「よし,いいぞ」と思いながら,近づいていくとパッと舞い上がりました。残念!

ところが近くのパンジーに再び着地。今度は花にとまりました。できるだけ速やかに撮らなくては,舞い上がってしまう恐れがあります。しかも,細心の注意がいります。

そっと近づいて,そっと写真を撮って,またそっと近づいて,また撮って。さらにまた近づいて,さらに……。いってみれば,保険を掛けるようにしてチャンスをすこしずつ記録する,そんな感じでしょうか。原則はそうなのですが,至近距離にまで近寄るのはほんとうに至難の業。うれしいことに今回は,遠くからでもなんとか写せました。特徴ある翅が写り込んでいるのでなんとか合格です。頭部が見えればなおよかったのですが,それは贅沢というもの。


格好から見ると,いかにも吸蜜行動のように見えます。もしそうなら,そのときの一口は極上の味でしょう。一方のパンジーは,「しめしめ,春早々,この色が効を奏したんだ」と満足なはず。


農道に生えた,アカタテハの産卵場所であるカラムシ群生地は,また昨秋に枯れた茎が林立しているばかり。根元に新芽がないか探してみましたが,ただの1つも見つかりませんでした。今日のアカタテハは春の陽気に浮かれて,ついつい眠りから覚めたのです。


農道脇の田に植えられたカブに黄色い花が付いています。まだほとんどが蕾で,ほんの1つ,2つが咲きかけているという今。そこにニホンミツバチが1匹訪れていました。花弁の黄色は,遠くからでも昆虫の目につきやすいことがわかります。


同じ道で,キタテハを見ました。今日は田の表土に着地しました。近づいて行くと,舞い上がってさっさと消えて行きました。

こんな調子で身近な自然を見ていると,生きものの動きが鮮やかに見え直したり,わずかな変化に五感がピクッと反応するような気がしたりしてきます。自然に囲まれたくらしは,わたしには極上の匂いがします。 

 


小さな生きものたちの3月3日

2016-03-03 | 日記

3月3日(木)。晴れ。最低気温-2.3℃,最高気温16.6℃。朝は霜が降りたかと思えば,日中は本格的な春の陽射しを感じるほどの暖かさ。激しい高低差です。この分だと,生きものたちがどっと動き始めるだろうなと予感していたら,きっちり当たりました。


昼休みのウォーキングで目撃したもの,チョウが2種。タテハチョウとモンシロチョウです。タテハチョウは速く飛び去ったので同定はしにくかったのですが,赤色が見えなかったのでたぶんキタテハでしょう。ともに初見日となりました。

道端にはカンサイタンポポとホシノヒトミがパアッと咲いていました。タンポポでは訪花昆虫を見かけませんでしたが,ホシノヒトミには次々と現れました。雪模様の昨日と比べると,急な変化です。

ホソヒラタアブは冬の常連で,春先の今日もあっちこっちという感じ。わたしの動きに敏感に反応して遠ざかろうとしました。


大きなハエがいくつか。ミドリイエバエかなと思うのですが,どうでしょうか。あるいは,キンバエかハリバエかもしれません。からだには花粉がどっさり付いています。「待ってましたー!」とばかりに,喜び勇んで出現したのでしょう。からだが花からすっかり溢れてしまっています。脚の置き場に困るでしょう。


写真には収められなかったのですが,今の時期にはめずらしいコハナバチも来ていました。

二日後は啓蟄。春が足元に確実に来ています。