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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ホソヒラタアブの産卵,再び(3)

2019-03-20 | ヒラタアブ

しばらく経ってから見ると,卵の一つで孵化し終える幼虫が! そして写真中の奥の卵では孵化が始まったばかりでした。 

 

幼虫のからだにピントを合わせて記録。

 

もっと近寄って撮影。中央の卵でも孵化が近そうです。

 

もっと近づいて撮影です。 

 

すると偶然口元をアブラムシが通りかかりました。どうするのかなと思いながら見ていると……。 

 

脚が口に触れると,なんと,それを捕らえたのです。大きなからだをしたアブラムシは逃げようとしますが,無理。捕食本能のスゴサを見た思いがします。

 

上から見ると,こんな感じです。奥にある卵,つまり左の卵も孵化が終わりかけています。

 

この幼虫もアブラムシを捕らえているように見えますが,それは脱皮の殻。殻であっても,それを敏く見つける能力が備わっているのです。驚きです。 

 

このシリーズはまだ続きます。

 


ホソヒラタアブの産卵,再び(2)

2019-03-19 | ヒラタアブ

産付後四日目。孵化が近づいています。傍にはアブラムシがいます。

 

この卵は,撮影中に産み付けられたもの。

 

同じ頃に産み付けられたようで,もしかすると,時間を置かずに孵化するかもしれません。ここにもアブラムシが。なお,画面奥の卵はどうしたことかつぶれています。これで合計七個です。

 

産付後五日目に入ったばかりの時刻。頭部が薄っすらと見えています。

 

 

これらの卵も同じです。一斉に誕生しそうです。ということは,ほぼ同時に,あるいは同じ成虫によって産み付けられたきょうだいなのかもしれません。

 

 

目が離せなくなりました。

 


ホソヒラタアブの産卵,再び(1)

2019-03-18 | ヒラタアブ

再び,ホソヒラタアブの産卵行動を目撃。今度はホトケノザの群落です。吸蜜か産卵か,この見分けは簡単です。吸蜜行動は花を目指します。産卵はアブラムシがいる箇所を探索しながらうろうろします。なんだかうろついているなあと感じる場合は産卵行動です。

それに,ホトケノザではヒラタアブが蜜源を探すことはありません。このタイプの口吻では蜜源に届かないからです。ホトケノザにはアブラムシがよく発生するので,ホソヒラタアブは頻繁に訪れると考えてよいでしょう。

ヒラタアブが葉にとまったので,じっと見守りました。ややあって,腹端を葉裏に回しました。産卵行動です。しばらくその格好でいたので,まちがいなく卵を産付したと思われました。ヒラタアブが去ったあと葉裏を確認すると,ありました,ありました。 

 

おどろいたことに,まだあったのです。近くに4個も! アブラムシもいました。 

 

同じ葉の少し離れたところに,また3個! 

 

全部で8個も! ほんとうに驚きました。今度は孵化を撮影できるかもしれません。昼間だとラッキーなのですが。 

 


もう,ホソヒラタアブが産卵(続々々)

2019-03-07 | ヒラタアブ

深夜。卵の先,幼虫の出口付近に穴が開きかけています。 

 

 

できるだけ近寄って撮影。この状態がかなり長く続きました。疲れていたので,ここでちょっと仮眠。

 

一時間後に見ると,孵化済み! 透明感のあるからだがゆっくり動いていました。孵化瞬間を見逃したのは残念ですが,この瑞々しさはとにかく感動的。 

 

 

先ほどまで入っていた殻が見えます。

 

殻はぺしゃんこ。出たところは穴の上。思ったとおり! 見えたとおり!

 

孵化は予測したよりも12時間遅れました。たまごそれぞれの事情があるので,それを承知で観察するというのが基本になります。産卵から4日目~5日目というのがポイントです。観察チャンスはまだまだあります。これからです。

 


もう,ホソヒラタアブが産卵(続々)

2019-03-06 | ヒラタアブ

3月6日(水)。孵化日と予測した当日を迎えました。一日気に掛けておこうと思います。

朝の様子です。

 

背景を黒くして撮りました。

 

孵化はゆっくりしたものです。ときどき確認していけば,見逃しはまずないはず。

 

午後6時。孵化の兆候あり。出口近くに黒い影が現れています。幼虫の口元でしょう。

 

 

 


もう,ホソヒラタアブが産卵(続)

2019-03-05 | ヒラタアブ

3月2日(土)。この日も産卵確認。今回はイヌノフグリ。

 

3月3日(日)。昼。一つ目の卵もうが孵化していました。産付後,4日が経っています。今の時期としてはなんだか早々と生まれた感じがします。幼虫は見当たらず。

 

3月4日(月)。昼。イヌノフグリの産付卵を撮りました。

 

もっと近づきました。双眼実体顕微鏡で見えるほどの倍率です。窪みの部分から幼虫が誕生します。

 


もう,ホソヒラタアブが産卵

2019-03-01 | ヒラタアブ

2月27日(水)。最高気温13.0℃。雲が空を覆い,ほんのときどき日差しが見られるという一日でした。

N公園でホシノヒトミで吸蜜するホソヒラタアブを二匹目撃。今は時期的に警戒心ありありといったところ。

 

 

直後,ホトケノザの小群落で産卵行動をするホソヒラタアブを数匹目撃。アブラムシのいるところを探しているような行動ぶりが際立っていました。

途中でイネ科植物の葉にとまったので一枚撮っておきました。

 

 

そのうちに,産卵行動に移りました。なんとか産卵の瞬間を撮れました。

 

 

下写真は別の葉に産付された卵です。

 

 

これを超近接で撮りました。長さ1mm少々。

 

 

なお,わたしの目ではアブラムシは確認できませんでした。

 


2月早々,フタホシヒラタアブ

2019-02-05 | ヒラタアブ

2月に入ったばかりの日。節分の前。この日は晴れ。気持ちの良い日差しを感じました。最高気温は10℃。

公園のあちこちにちらほら咲くホシノヒトミで,タイミングよくフタホシヒラタアブを見かけました。越冬態は成虫なので,見かけるのは何らふしぎではありませんが,風が吹き抜ける場所で見かけるとは! 

 

警戒心が強いので,とても慎重に近寄って撮影。成功! 花弁の表面や葯を盛んに舐めていました。

 

しばらくして移動。目で追いながら行方を見届けました。葉の上に降りたり。

 

別の花に降り立ったり。

 

さらに別の花に移ったり。

 

こういうときは生態をしっかり記録しておきたいという気持ちが湧いてきます。見失うまで後を追いました。

 

こころに残る出合いになりました。

 


ホソヒラタアブの卵(続々)

2018-03-26 | ヒラタアブ

九日目。朝起きて,すぐに卵を確認。ルーペでよく見ると,頭部の黒い部分がわずかに,そしてときどき動いているのです。「これは今日中には孵化するな」と予感。すると,見ているうちに卵の先がもやもやっとした様子です。「あっ! 孵化の瞬間だ!」。こころがそう叫んでいました。慌ててカメラを準備。そしてシャッターを切り続けました。

黒いのは口から始まる消化器官。

 

休むことなく滑らかに出て来ました。出て行くと,殻がぺしゃんこになります。 

 

からだを起こして,まるで喜びを表現するようなポーズもときどき。 

 

なんと透き通った,初々しいからだなのでしょう。

 

「ほっ,ほーっ!」。からだを起こしたときの,この透明感と瑞々しさ! このすがたに息を呑みました。 

 

この後は元生えていた群落へ戻しました。

虫の知らせということばがあります。わたしにその知らせがあったわけではありませんが,それを連想させるような出来事になりました。これほどのラッキーな出合いは稀です。ミリの世界に生まれたいのちの物語,それを記録できたふしぎ,偶然のプレゼントはわたしの宝物となりました。感謝,感謝。 

 


ホソヒラタアブの卵(続)

2018-03-25 | ヒラタアブ

産付後七日目。朝の様子,外観はとくに変化なし。きっと内部では発生に向けて確実に変化が進んでいるでしょう。ミリの世界にどんなことが起こっているか,考えるとわくわく。一日注意を払っておきます。

 

夕方の様子です。変化は現れていません。

 

真横からも撮っておきました。葉表面の突起がとてもおもしろく見えます。水滴が付着するのを防ぐ役目もあるのでしょう。卵はその突起の隙間にちょうど産み付けられているのです。

 

八日目。朝の観察では上部に黒いものが薄っすらと見えます。頭部がかたちづくられているのです。

 

 

体側の後部でわずかながらへこみが感じられます。水分が使われて減っているようです。

 

 

夕方。卵が窪んで,かたちがかなり変わってきました。同時に,頭の辺りに黒いものがはっきり現れてきました。

 


頭部の方から写すと,さらにはっきりわかります。いよいよ誕生が間近というところ。

 

 

夜。頭部がこんなによく見えかけてきました。明朝までに生まれたら撮影はできないので,諦めるほかありません。