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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

クロヒラタアブの孵化

2021-09-26 | ヒラタアブ

キンカンの若葉で、アゲハの卵を探しているときのこと。卵が二個ある葉にアブラムシがいっぱいいました。卵を見ているうちに、すぐ傍にクロヒラタアブの卵を発見。

さらによくよく見てみると、孵化がかなり近そう。内部がやや黄色っぽく見えたので、それとなく予感。下写真はアブラムシを取り除いた後撮影。

 

クロヒラタアブの孵化場面はこれまで何度となく撮ったことがありますが、今回、意外と簡単に撮れそうに思えました。誕生シーンは何度撮ってもすてきなものです。それで、枝を切り取ってスタジオに持ち込みました。

いつ生まれるか予測不能の場合は、インターバル撮影がいちばん簡単。一分間隔ぐらいにセットしておけば見逃しはありません。理想的な場面を切り取ることは叶わないにしても、なんとか写るはず。

というわけで、夜中から朝まで6時間撮影をセットしました。結局、それでは孵化に至りませんでした。撮影済みの画像を確認したところ、内部で動きが見られました。

このとき卵をじっと見ていると、偶然中から口が出ました。そして、すぐに中に戻ってしまいました。誕生は時間の問題のようです。

 

惜しいことに、ここで急用ができて外出。もちろん、インターバル撮影にセット。帰ってから確認。すると、外出した直後誕生していたことがわかりました。画像はなんとか記録できていたのは予想どおり。

 

もっと短時間間隔でシャッターが切れるようにセットしていたら、動きの細かさが記録できたのでしょうが、今回はこれでよしとしました。

インターバル撮影は心強い味方です。

 

 


ヤマザクラと昆虫(ホソヒラタアブ)

2021-04-19 | ヒラタアブ

ヤマザクラの咲く風景写真を撮っていたら,すぐ傍の花にホソヒラタアブがやって来ました。びっくり! こんな近くで虫の目レンズで撮れるなんて,めずらしや!

と思って,大慌てで撮ったのが下写真です。

 

ホソヒラタアブがどんな状況にあるのか,写真をとおして理解できます。偶然のことながら,うれしい一コマになりました。

 


'21昆虫の頭・顔 ~ホソヒラタアブ~

2021-01-26 | ヒラタアブ

冬でも探せばホシノヒトミの花を見つけることができます。小さな花で,今の時期は春よりずっと背が低くて地表すれすれで咲いています。これには,地温の高さが大いに関係しているのでしょう。

冬に咲くホシノヒトミは昆虫の手助けを借りなくてもちゃっかりと結実する奥の手を持っています。ほんとうは昆虫に受粉を仲立ちしてもらいたいはずなのですが,厳しい自然の中で生き抜くには別の手を準備しておくのが得策。これが自家受粉。

とはいいながら,冬だって昆虫に来てもらえばホシノヒトミにとって気分はサイコー! そんな事情を推し量りつつ,今日(1月26日)昆虫を探していると,あのホソヒラタアブが来ていました。ヒラタアブのなかまはホシノヒトミでよく見かける昆虫です。

接写で迫るのですから,細心の注意深さが必要となります。なにしろ気づかれたら,一瞬にしておしまいです。そっと,そっと近づきます。

しめしめ,まったく気づいていない様子。複眼に花粉が付いています。

 

また一枚。今度は前方向から。

 

ヒラタアブは隣の花に移っていきました。それを狙ってシャッターを切ります。複眼が葯に触れています。

 

まだ気づいていません。

 

また次の花へ。

 

幸い,ずっと感づかれず,撮影に成功! 警戒心の強いはずのヒラタアブに至近距離まで近寄れ,気分よく撮影を終えました。

 


昆虫の頭・顔 ~続 ホソヒラタアブ~

2020-12-23 | ヒラタアブ

畑のネット上で休んでいるホソヒラタアブを見かけました。このアブは何度もご紹介してきましたが,どうやら真正面からの写真が撮れそうなのでこんかいもやっぱりチャレンジ。

 

接写なので,相当に気遣いながらレンズを近づけなくては。全身を入れてこれでまず一枚。

 

さらにわずかにレンズを接近させて。「ほっ!」。

 

直後,ホソヒラタアブは頭をぐるぐると回し始めました。気配を感じたのでしょう。これで撮影終了。

 


昆虫の頭・顔 ~クロヒラタアブ~

2020-11-09 | ヒラタアブ

我が家のキンカンの木ではクロヒラタアブの卵,幼虫,蛹がよく見つかります。アブラムシがたくさんいるので,さもありなんです。

この朝は葉裏にいる成虫を見つけました。じっとしたままです。どうやら,孵化後間もない個体のようです。写真の成虫は翅を揃えていますが,見たときはまだ伸び切っていない翅が左右に開いていました。

 

これは頭・顔の写真を撮る絶好のチャンスです。複眼には短い毛がびっしり。

 

毛が生えている様子が一目瞭然。

 

もっと近寄ってみると……。

 

さらにもっと。

 

葉を裏返して真正面から全身写真を撮りました。

 

孵化間もないときはまだ飛べないので,撮影にはもってこいです。さらに複眼が汚れていないので,いうことなし,です。

 

 


クロヒラタアブの孵化(続)

2020-10-26 | ヒラタアブ

もう一つの卵はほんとうに間もなく孵化。二つは同じ成虫が産み付けたものでしょう。

 

先に孵化した幼虫が下にいます。二つ目の幼虫は頭部を出して,しばらくじっとしていました。

 

やや時間が経って出始めました。

 

あとわずかで出終えます。左下のものはアブラムシの死骸です。

 

無事に誕生!

 

卵を観察中に孵化直前のものに出合うのはとても稀でしょう。ほんとうにラッキーでした。

 


クロヒラタアブの孵化

2020-10-25 | ヒラタアブ

レモン,キンカンなど,柑橘類では昆虫たちがくらすドラマが展開されています。アブラムシはその主役のようなもので,アブラムシを取り巻く昆虫がドラマチックな場面を醸し出します。

くらすというのは,卵を産んだり,孵ったり,食べたり,襲ったり,さまざまな姿が見えるということでもあります。

その一つがヒラタアブで,アブラムシの傍に産卵し,孵った幼虫はアブラムシを食べて成長します。アブラムシが多ければ当然ヒラタアブが卵をたくさん産み付けます。それだけ,産卵や孵化を観察しやすいということです。しかし,孵化を実際に観察するのはタイミングがなかなか合わないため,たいへん。ところが,ところが,この度は隣り合った卵が続けて孵化するのを撮影できたのです。まったくラッキーでした。その様子を記事にします。

ヒラタアブはクロヒラタアブと思われます。見ると,孵化間近。卵の付いた葉を枝ごと切り取って家の中へ。

 

卵の脇をアブラムシが歩いていきます。

 

上写真を撮影直後,孵化が始まりました。

 

ゆっくりと殻から出て来ます。

 

これでほぼ出終わりました。

 

そのまま前に進んでいきました。

 

もう一つの卵の横を通りかかりました。もしアブラムシが口元にいたとしたら,もちろん食べるでしょう。なにしろ大食漢ですから。

 

もう一方の孵化については次回に書きます。

 


ミナミヒメヒラタアブの産卵行動

2020-06-28 | ヒラタアブ

マキの木でミナミヒメヒラタアブが数匹産卵行動をしていました。この木にはアブラムシがあちこちたくさんいて,アリも登ってきています。

 

見ていると,産卵する姿が何度もありました。

 

めったにトリミングはしないのですが,今回は特別に卵の様子をご覧いただくために切り取りました。卵を産んだ直後だとわかります。

 

移動しながらあちこちで産卵を繰り返しました。こういうときの心得はチャンスを待つに限ります。ひたすらそのときを待つのです。

 

オスも葉の間を飛びながら,産卵行動に関心がありそう。なんらかのかたちでかかわっているのでしょう。

 

孵化も見届けられたら申し分ないのですが。さて。

 


クロヒラタアブの幼虫がキクに

2020-06-09 | ヒラタアブ

庭にキクの株があります。茎先にアブラムシが発生して,放っておくと,虫のたたかいが観察できます。アブラムシがいると,アリが来ます。アブラムシを捕食するヒラタアブの幼虫がいて,クサカゲロウの幼虫がアブラムシを狙っています。

そのままにしておくとキクの勢いがそがれるので,殺虫剤を散布したらよいのですが,簡単に農薬を撒く気持ちにはなれません。そこそこまでそのままにしておいて,観察をたのしむのが常です。

今もやっぱり,ヒラタアブの幼虫がかなりいます。アブラムシを食べるので,まあいってみれば"益虫"。頼もしい益虫です。

 

捕らえられたアブラムシのからだが口先にわずかばかり。

 

葉でゆっくり休む幼虫。

 

アブラムシが軽々と持ち上げられています。

 

アブラムシのからだに体液が一粒。口の中を体液が吸い込まれる様子がまざまざと見えました。

 

いやー,まことにスゴイ!

 


ホソヒラタアブ,幼虫から囲蛹へ

2020-01-14 | ヒラタアブ

先日,ホソヒラタアブの幼虫と蛹の話題を取り上げました。

そのうちの幼虫をビニル袋に入れて室内においていたら,囲蛹になりました。食べ物のアブラムシがいないため,食べることをあきらめてさっさと次の形態に移ったのでしょうか。室内でも夜間になると相当冷え込むので,こんな低温下でも変態することがわかります。もちろん,屋外で育つハクサイにいる個体だって,同じように変態するでしょう。

 

 

葉の中で帯糸でからだを固定しています。

 

 蛹化して日が浅いようで,まだ薄い褐色です。これが次第に濃くなっていきます。

 

羽化の瞬間を見届けることはまず困難でしょうが,その時点まで観察を続けようと思います。