4齢幼虫が終齢期を迎えるときは,からだが大きく変化するときです。それで,十分に時間をとって変化に備えます。“十分な時間”は丸一日以上を要するように,わたしには見えます。
20時11分。4齢幼虫が静止してから一日以上が経ちました。からだが少しずつ青みを帯びてきました。終齢幼虫の皮膚が整ってきた証拠です。からだがしきりに,小刻みに動きます。といっても,震わせるといった方がぴったりです。それで,「ははーん,脱皮が近づいたな」と感じとることができます。
20時40分。からだが大きく動き,脱皮が始まりました。頭部の皮が裂けて,青い体表が現れてきました。
20時42分。からだの前半分が現れました。
20時44分。 脱皮が始まって4分。皮から完全にからだが出てきました。初々しい姿です。
21時48分。出た方向で,静止します。
22時00分。10分ほど経って,からだを反転。先程脱いだばかりの皮を食べ始めました。
22時05分。どんどん食べ続けました。
22時09分。食べ終わるまでに,途中,休むということはありませんでした。自分の皮を食べるという,勿体ない精神の発露,あるいは習性に脱帽です。
無事に脱皮完了! 脱皮に伴なう一連の変化は,なんとも流れるようにして推移していきました。こうして大変化が完結したのです。