https://www.asahi.com/articles/ASL2G5DR7L2GUBQU01L.html?iref=pc_extlink
「予防はワクチンと検診の両輪で」川名敬氏に聞く
ワクチンは2007年に初めて人に接種され、日本ではそこから2年ほどで承認されました。従来のワクチンに比べ、非常に早かった。つまり、長く広く使われるという歴史を経たワクチンではありませんでした。ですから「安全性をもう一度チェックしよう」となったことは、大事なステップだったと思います。
2007年に人に初めて接種したとありますが、治験が始まったのは1990年代後半でした。
問題は、長く広く使われた歴史がないことではなく、治験のデザインに瑕疵があったからだと言われています。
ガーダシル治験 1997年から
https://www.fda.gov/ohrms/dockets/ac/06/briefing/2006-4222B3.pdf
Merck conducted six phase 1 and phase 2 clinical studies between 1997 and 2004. Four smaller phase 1 or early phase 2 studies evaluated monovalent HPV VLP vaccines,
サーバリックス治験 フェーズ3 2004年から
https://www.fda.gov/downloads/BiologicsBloodVaccines/Vaccines/ApprovedProducts/UCM237976.pdf
8.7: Trial # 7: A Phase III, double-blind, randomized, controlled study to evaluate the safety and immunogenicity of GlaxoSmithKline Biologicals’ HPV-16/18 L1/AS04 vaccine administered intramuscularly according to a 0, 1, 6 month schedule in healthy female subjects aged 10-14 years.
Study Dates:6/30/04-8/4/05 Study Site: This study was conducted by 52 investigators in 12 countries at 57 centers (Australia, Colombia, Czech Republic, France, Germany, Honduras, Korea, Norway, Panama, Spain, Sweden and Taiwan).
川名先生は、こんなことを書いています
「ワクチンが、がんそのものを防ぐ効果は確認されていない」と指摘されます。しかし、オーストラリアなどの研究では、ワクチン接種した人では、していない人に比べ、がんの前段階の状態(前がん病変)を5割減らす効果が確認されています。まだ導入されて間もないワクチンでもあり、がんそのものへの予防効果は、もう少し時間をかけてみないとわかりませんが、そもそもがんに進行するようならば治療されてしまうため、がんの予防効果を立証することは難しいのが実情です。でも、前がん病変を減らすのですから、その先のがんになることもない、と考えられます。そして、ごく最近、海外の専門誌「International Journal of Cancer」に掲載された速報として、フィンランドからがんそのものが減少した、との報告も出ました。14~19歳の女性(計約2万7千人)を7年間追跡した結果、子宮頸がんを発症する頻度は、ワクチン非接種群は10万人あたり年間6・4人であったのに対し、ワクチン接種群では同0人でした。
がんの予防効果は時間をかけないとわからないはずなのに、7年追跡調査したフィンランドでは、がんが減少したという報告があると紹介。
本日の四字熟語:舌根未乾