サーバリックスのアジュバントである、モノホスホリルリピッド(MLP)は、
TLR4という受容体に結合して、細胞内のシグナル経路を活性化します。
そのシグナル経路には p50 が必要になります。
下の図で、LPSは、MLPと同様の機能を持つ物質で、MLPはLPSを脱リン酸化して合成したものです。
もし、信大の実験で、NK-κB p50 をノックアウトしたマウスで自己抗体ができていることが確認できた場合、
MLP が惹起するシグナル経路に、TLR4 を介さない経路がある可能性がでてくるので、
これは、新たな知見として大変重要になると思います。
この実験は、ノックアウトなしのワイルドマウスと、ノックアウトホモと、ノックアウトヘテロの3種類を使用して
産生される抗体の量を調べてみるのがいいと思います。
同時に、TNFα の量も測定できたらもっと面白い結果になると思います。
もし、自己抗体の産生が確認できなかったら、本格的な「もぐら」探しが必要です。
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