辺見庸の随筆に、武田泰淳の『汝の母を!』という短編について書かれている。
この短編は、日本ペンクラブのサイトで読めるようになっている。
その中に、こんな一節があった。
(引用)
赤ん坊を生んで、まだ三日とたっていない母親を強姦した、後備の上等兵も、ニヤニヤして見物している。若い現役兵や補充兵にくらべ、中年の予後備兵の悪人ぶりは、まことに見事なものなのだ。若い兵士、とくに独身のインテリとなると、いくら好色でも限度がある。「性」を神聖とまで思わないにしろ、どこかに潔癖がのこっている。ところが後備で成績のわるい、士官、下士官となったら、強がり出したら何をしでかすかわからない。腕力や度胸のすぐれた、若い兵士を統御するために、必要以上にわるぶるのが常識だった。
(引用終わり)
「ところが後備で成績のわるい、士官、下士官となったら、強がり出したら何をしでかすかわからない。腕力や度胸のすぐれた、若い兵士を統御するために、必要以上にわるぶるのが常識だった。」
以前、シベリア収容所で、下士官が一兵卒を苛める記述を紹介した。
このとき私が思い出したのは、電通の高橋まつりさんの自殺だった。
今回は、ツイッターでワクチンの被害者を苛める若手の医療関係者を思い出した。
日本人は集団になると信じられないくらい残酷になると、以前、在日朝鮮人の人がツイートしていた。
日本が戦争をしてはいけない理由だと思う。
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