インド人の先生による講義
mRNAの核内から核膜孔を通って細胞質へと搬出される機構(仮説)
下の図の上側は、スプライシングされていないmRNAなので、核膜孔を通れない
下側は、スプライシングされたmRNAが核外に搬出されているようす。
(CBCキャップが転写直後に結合している様子が興味深い)
重要なのは、5’端に核内ではCBC(キャップ結合複合体)が結合し、細胞質で、eIF(真核生物型開始因子)に置き換えられること。
mRNAに5’端にキャップが結合していないと、不安定で分解される。
新型コロナワクチンのmRNAは、仮にリボソームでの分解を免れて、細胞質に放出されても、5’端にキャップがないので不安定で分解される可能性があり、また5’端に翻訳開始因子が結合されていないので翻訳が開始されない。
一本鎖RNAウイルスも同様の理由で存在が危うくなる。
もう少し詳細に書いておくと、新型コロナワクチンのmRNAの5’端は少し変更されている。
以下のように、グアニンの酸素の隣の窒素と糖、アデニンの糖がメチル化されている。
このメチル化がmRNAの安定化に貢献するのか、あるいは、開始因子との結合を促進するのか阻害するのかは不明である。
また5’端のUTRがヘモグロビンと同じで、これが、開始因子を必要せずにリボゾームに結合できる機構なのかどうかも不明である。
このあたりは、もう少し調べてみてから書き足したいと思う。
あと、K986PとV987Pの非同義置換は、スパイクタンパクが3量体を作らないようにデザインされているということ。
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