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日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

太陽光発電とクルマ

2010-07-05 08:59:00 | CMウォッチ
多分、先月の中頃から始まったテレビCMだと思うのだが、マツダのテレビCMがチョッと気になっている。
「プレマシー i-stop」のテレビCMだ(車名をクリックしてください)。

クルマそのものに興味があるわけではない。
その背景が気になっているのだ。
おそらく、欧州で撮影されたCMだと思うのだが、走るクルマの背景には巨大な「太陽光発電パネル」が多数並んでいる。
その「太陽光発電」のある場所が、ポイントだ。
よくよく見ると、クルマが駐車している。
巨大な駐車場に「太陽光発電パネル」が設置してあり、パネルの下が駐車スペースになっているのだ。

この風景を見ながら「よく考えているな~」と、しばし感心したのだった。
郊外の大型商業施設には巨大な駐車場がある。
それも、郊外に行けば行くほど、平面駐車場となっている。
しかし、この時期は買い物を終え、駐車しているクルマに乗ろうとすると、クルマから熱風が吹き出てくる。
熱風と言うのは、チョッと大袈裟だが、「ムッ」とした熱い空気がドアを開けた途端に、体を襲う感覚がある。
「日陰が無いのだから、仕方ないと言えば仕方ない・・・」と思っていらっしゃる方は、多いのではないだろうか?

しかし、その平面駐車場に「太陽光発電パネル」を設置し、その下を駐車スペースにすると、少なくとも「ムッ」とした熱い空気がクルマから吹き出る、というコトは減ると思うのだ。
と同時に、「太陽光発電」をするコトで、施設が使う電力の一部をまかなうこともできるだろう。
場合によっては、「電気自動車」の充電器として「太陽光発電パネル」を使うコトもできるのではないだろうか?

駐車場と言う場所が、様々な機能を持った場所へと変わる可能性がある。
そんなコトを感じさせるだけではなく、快適さの提供もできるのでは?と、考えながら、テレビCMを見ている。



事業目的は何か?-「ゆうパック」遅配-

2010-07-04 07:52:29 | ビジネス
新聞各社だけではなく、テレビのニュースなどでも「ゆうパック遅配」というコトが取り上げられている。

ご存知の方も多いと思うのだが、この1日から「日本郵政・ゆうパック」と「日本通運・ペリカン便」が統合され「ゆうパック」となった。
テレビでも、フィギュアスケートの高橋大輔選手が登場し「ゆうパック維新」と言うテレビCMを、頻繁に流している。
この「遅配」で、高橋選手としては大迷惑なイメージダウンになりそうなほどの、「遅配」騒動となってしまっているのだ。

ここで、単純な疑問がわいてくる。
それは、小包や宅配量の増える「お中元時期に統合を何故したのか?」と言うことだ。 
一部報道では、両社の赤字を早く解消したいためだった、というコトも言われているようだが、例えば、この時期ではなく取扱量の減る(であろう)9月とか10月に統合したほうが良かったのではないだろうか?
何故なら、取扱量の急増と両社の配送事業の相互理解のためには、ある程度時間が必要だと想像できたのではないか?と、思うからだ。

宅配事業ではないが、10年ほど前当時の「東海銀行」と「三和銀行」が合併した時(=現「東京三菱UFJ銀行」の前の「UFJ銀行」発足時)、システムの不具合や行員の不慣れさなどで、大混乱が起きた。
それも、銀行取引の多い3月ではなく1月という、比較的取引量の少ない時の合併だった。
その後も銀行の合併の度に、同じ様なシステムの不具合などが起きている。
銀行側は、「それなりにシュミレーションと行い、トレーニングをしていた」と言っていたが、「UFJ銀行」のシステム不具合が完全に解消されたのは、合併後数ヶ月を有したような記憶がある。

業種が違うとはいえ、企業合併・統合にはそれなりの混乱が予想されるのに、何故、この取扱量が一番多いこの時期に強行したのか分らない。
いくら「収益改善を急いだ」と言っても、顧客となる通販企業・百貨店や大手スーパー、一般顧客へ与える影響が大きすぎる。
これでは、「事業目的を忘れた統合」と言わざる得ない。

「宅配・小包の配達をする目的は何か?」、「何故、お客様はそのサービスを利用するのか?」という、当たり前のコトを忘れ、自分たちの収益(赤字を一刻も早く解消させたい?)を優先させたたため、逆に多くの企業・一般顧客から信用を失うような結果を生んでしまった。

今回の「ゆうパック統合混乱」は、事業目的を忘れた果てに起きた、企業そのものの信頼を失いかねない、自己的発想のように思うのは私だけだろうか?

ファッションと経済の関係

2010-07-02 20:45:01 | トレンド
毎日新聞のWEBサイトに、「花柄は景気回復の兆候?」と言う内容の記事が掲載されていた。

確かに、百貨店などに入っている10代~20代前半の女性をターゲットとしたお店などでは、花柄プリントの洋服が目立つ。
実際、花柄の洋服を着ている若い女性の姿も、以前より増えてきているように感じる。
明るい花柄プリントの洋服は、着ている本人はもちろんだが、周囲の人たちにも明るい雰囲気になる。
「明るい」というより「華やか」という感じだろうか?

記事にある通り、過去に何度か「花柄」ブームと言うモノがあった。
60年代~70年代初めの「花柄ブーム」というのは、「フラワーチルドレン」の影響によるところでは?と、思ったりするのだが、その後何度か「花柄ブーム」というモノは確かにあった。
80年代初め、私の世代で流行したのが「ハマトラ」で、彼女たちの定番も「花柄ブラウス」だった。
この頃、日本の株価が初めて1万円台を越したような記憶がある。
景気の波は確かにあったけれど、今ほど閉塞感を感じてはいなかったように思う。

その後、バブルの頃にも花柄が流行ったように記事には書いてあるのだが、私の中では余り記憶が無い。
仕事の関係上、花柄のブラウスなどを着ることがなかったためだろう。
ただ、「ひまわり」のような大輪の花が持て囃された時代と、バブルの頃とは時期的には合致するかも知れない。
バブルの頃持て囃された生花の一つが、ユリの「カサブランカ」だったからだ。
結婚式などで、花嫁が持つブーケやヘッドドレス(髪飾り)には、大体カサブランカが使われていた。

そして、今回の花柄ブームを少しだけ観察してみると・・・。
確かに花柄プリントの洋服は多いのだが、花の種類がわかるような、ハッキリとした感は余り無いように思う。
全体的に「花柄だ~」と感じるのだが、具体的な花のプリントと言う感じではないのだ。
その点では、「景気回復」とまでは言い切れないように思う。

個人的に気になっている、今年のファッションが「コンビネゾン」と「マキシ丈ドレス」の流行だ。
記事中にも「コンビネゾン」というコトバがあるが、分り易くいうなら「女性用つなぎ」だ。
オシャレとして着ている分には、問題が無いように思われるかも知れないが、女性にとっては実に不便な服でもある。
何故なら、トイレの場面でとても不便なのだ。
そして、「マキシ丈のドレス」と言っても、サマードレスに限られるのだが、どう見ても床掃除をしているように見えてしまう女性が多い。
むしろ、このようなチョッと不便なファッションに目を向け始めたコトが、ポイントのような気がしている。
ただ・・・このようなファッションを街中で目にできるのは、おそらく日本だけのような気がする。

日本を元気にするのは、誰?

2010-07-01 22:06:14 | ビジネス
W杯で戦った選手たちが、今日の夕方帰国した。
開幕前の不安を吹き飛ばし、それなりの結果を残した選手たちには「ご苦労さま」と声をかけたい、と思っていらっしゃる方は多いのではないだろうか?
と同時に、彼らの戦いに「元気や勇気をもらった」という方も、いらっしゃるのではないだろうか?

彼らの戦いは、「個の力不足を、チームでカバーしあう」という戦い方だった。
サッカー発展国・日本としては、そのような戦い方が一番ベストな戦い方だったと思っている。
その意味で、「行き過ぎた個人成果主義」の見直しのキッカケとなるかも知れない・・・そんなコトを思わせる戦い方だった。

「日本を元気にするのは誰だろう?」と考えた時、スポーツ選手の活躍だけではないと思うのだ。
むしろ、日々当たり前の生活をしている「ごく普通の生活者」なのではないだろうか?
そんなコトを考えながら、今日のお昼間チョッと大きな書店巡りをしていた。
そうしたら、まさにこのようなテーマのタイトルの本を見つけた。
大手広告代理店・博報堂のシンクタンク「博報堂生活総合研究所」が、一般市民を対象とした「オープンスクール」の講義をまとめた「生活者発想塾」だ。

本屋さんでパラパラと立読みだったため(用事があり、購入するまでに至らず)、感想についてはご容赦願いたいのだが、博報堂が直接的に生活者に「オープンスクール」というカタチで、接する場を設けていたこと。
その目的が「広告は人である」という視点を、受講生である市井の人に問いかけ、「人を見る」コトで、豊かな発想を身に付けるというコトのようだ。

考えてみれば、私たちはいつの頃からか「人を見る」コトを、しなくなってしまったように思う。
「成果」という数字が、あたかも総てのような気がし、その背後にあるモノ・コトを見ることをしなくなってしまったのではないだろうか?
もう一度「人を見て・思うコト」が、私たちを元気にする素なのでは?
サッカー日本代表の選手たちが、PKを外した駒野を思いやったように。