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消費税だけが原因なのか?-民主党参議院選敗北-

2010-07-12 22:24:05 | Weblog
昨日の参議院選挙は、ご存知の通り自民党が第1党となった。
負けた民主党の代表・菅さんは「消費税についての説明不足が、影響した」という内容の敗北宣言をされたようだ。
そして今朝の新聞各紙の一面を見ても、同じ様なコトが書かれている。

だが、個人的に「本当に消費税だけが原因なのだろうか?」という疑問がある。
というのも、小沢さんが幹事長をされていた頃、とても強気に2人区のところは、候補者を2人立てる、というコトを積極的にされていた。
一部県連などは、「2人区に2人の候補者を立てたら、共倒れの危険性がある」と、激しく抵抗していたが、それを小沢さんは「去年の衆議院選挙の勢いを維持していれば、大丈夫」とばかりに、候補者を立てた。
その積極策が、逆効果となってしまったのではないだろうか?

もう一つが、「タレント候補」と呼ばれる人たちの擁立だ。
確かに、参議院の場合「タレント議員」と呼ばれる人たちが多い。
その理由は、比例区などでは「名が通った人が有利」と言われていたからだ。
確かに、以前の様な「変化を求めない時代」であれば、「名が通った有名人」は有利だと思う。
何よりも、「親しみ度」と「認知度」は、圧倒的に高い。
だが、それも一昔前の話だと思う。
今の投票行動に対して積極的な人であればあるほど、「どんなコトをビジョンとして掲げ、政治の世界で何をやりたい!という思いで入るのか?」という、チェックが厳しいと思う。
単に、有名人だから名が通っているから票が集まりやすい、という感覚に嫌気がさしていた、というコトも大きな原因だったのではないだろうか?
逆に世襲議員が多い自民党からすれば、下手なタレント議員よりも、確実に表が読める2世議員を擁立させたほうがメリットが高かったのではないだろうか?

「タレント議員」が悪いわけではない。
それなりの考えやビジョンを持ち、具現化できるよう様々なアイディアをだしている、候補者がタレントさんだった、というのであれば、問題は無かったように思う。
しかし、単に「顔が売れているから」という理由で、擁立したとすれば、それは本末転倒のような気がする。
そして、そのような感覚を持っている人か否かというコトを見抜く力を選挙民である、生活者が持っていることに気がつかなかったコトもまた、敗因の理由のように思うのだ。

今回の選挙で躍進した「みんなの党」などは、その良い例のような気がする。