日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ファッションと経済の関係

2010-07-02 20:45:01 | トレンド
毎日新聞のWEBサイトに、「花柄は景気回復の兆候?」と言う内容の記事が掲載されていた。

確かに、百貨店などに入っている10代~20代前半の女性をターゲットとしたお店などでは、花柄プリントの洋服が目立つ。
実際、花柄の洋服を着ている若い女性の姿も、以前より増えてきているように感じる。
明るい花柄プリントの洋服は、着ている本人はもちろんだが、周囲の人たちにも明るい雰囲気になる。
「明るい」というより「華やか」という感じだろうか?

記事にある通り、過去に何度か「花柄」ブームと言うモノがあった。
60年代~70年代初めの「花柄ブーム」というのは、「フラワーチルドレン」の影響によるところでは?と、思ったりするのだが、その後何度か「花柄ブーム」というモノは確かにあった。
80年代初め、私の世代で流行したのが「ハマトラ」で、彼女たちの定番も「花柄ブラウス」だった。
この頃、日本の株価が初めて1万円台を越したような記憶がある。
景気の波は確かにあったけれど、今ほど閉塞感を感じてはいなかったように思う。

その後、バブルの頃にも花柄が流行ったように記事には書いてあるのだが、私の中では余り記憶が無い。
仕事の関係上、花柄のブラウスなどを着ることがなかったためだろう。
ただ、「ひまわり」のような大輪の花が持て囃された時代と、バブルの頃とは時期的には合致するかも知れない。
バブルの頃持て囃された生花の一つが、ユリの「カサブランカ」だったからだ。
結婚式などで、花嫁が持つブーケやヘッドドレス(髪飾り)には、大体カサブランカが使われていた。

そして、今回の花柄ブームを少しだけ観察してみると・・・。
確かに花柄プリントの洋服は多いのだが、花の種類がわかるような、ハッキリとした感は余り無いように思う。
全体的に「花柄だ~」と感じるのだが、具体的な花のプリントと言う感じではないのだ。
その点では、「景気回復」とまでは言い切れないように思う。

個人的に気になっている、今年のファッションが「コンビネゾン」と「マキシ丈ドレス」の流行だ。
記事中にも「コンビネゾン」というコトバがあるが、分り易くいうなら「女性用つなぎ」だ。
オシャレとして着ている分には、問題が無いように思われるかも知れないが、女性にとっては実に不便な服でもある。
何故なら、トイレの場面でとても不便なのだ。
そして、「マキシ丈のドレス」と言っても、サマードレスに限られるのだが、どう見ても床掃除をしているように見えてしまう女性が多い。
むしろ、このようなチョッと不便なファッションに目を向け始めたコトが、ポイントのような気がしている。
ただ・・・このようなファッションを街中で目にできるのは、おそらく日本だけのような気がする。