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女性マーケターから見た日々の出来事

昨日の参院選の結果を受けて

2025-07-21 09:13:41 | 徒然

昨日、投開票があった参院選。
結果はご存じの通りだ。
当初、泡沫政党のように思われていた政党が、大躍進したことが印象的な結果となった。

この結果などから見ると、様々な問題を抱えていた自民党の大幅な議席減は、これまでの政治姿勢に対する反発、とも受け取れる。
確かに、「コロナ禍」前後から、自民党の強権的政治手法やその自民党に忖度するような司法に、多くの国民が不信感を抱いていたのは、確かだろう。
特に「モリカケ桜問題」では、不正の指示を出したとされる官僚が出世をしたり、裏金問題では検察が不起訴とするなど、国民からは「良識」を疑われるようなことが度々起きていた。
そのような事を見せつけられてきたのだから、自民党の議席減は当然だと思う。

ただ、今回の参院選の結果を受け自民党内で「石破おろし」が始まるとすれば、それは「自民党内の正論」かもしれないが、問題の本質を見ていないし、石破さんだから選挙に負けた訳ではない、という理由もわかっていない、ということになるだろう。
というのも、ここ数年「選挙は強いが、国民の為に何もしてこなかった」のが、自民党だからだ。

その受け皿となったのが、当初泡沫政党のように言われていた参政党だろう。
個人的には、とても危険な思考の政党のような気がしているし、その「ワンフレーズ」を聞いた時思い出したのが、米国のトランプ氏の選挙手法だった。
トランプ氏は「アメリカンファースト」を掲げ、1回目の大統領選の時には「ラストベルト(=Rust Belt)」と言われる中西部から大西洋中岸地域の、脱工業化が進まず経済的に厳しい地域の人たちに、経済支援をし強いアメリカ復活を公約にしていた。
しかし現実は、そのような事にはならず、2回目の現在では「トランプ関税」により、米国内の経済復活を強行している。
強行しているのだが、米国内の経済が好転しているというところまでには至っていない、というのが現状だろう。

それと似たような印象のことを参政党は、選挙公約の一つとしてあげていた。
例えば、子育て支援として、子ども一人当たり10万円の給付だ。
自民党が提案してきた、経済対策としての給付金が一人当たり2万円だったことを考えれば、随分大判振る舞いな印象がある。
この言葉に惑わされた主婦層も、それなりにいるのでは、ないだろうか?

問題なのは、ここから先でこの一人当たり10万円の給付を受けた子供たちは、その数年後「徴兵制」で、強制的に軍に連れていく話をしていたのだ。
あくまでも「専守防衛」の自衛隊ではなく、戦場で戦う為の組織をつくりその為の徴兵制、ということを話していたのだ。
その為に、大胆な憲法改正をし、国民主権の民主主義から国体主義を目指す、と公言していた。
他にも「障害者などはいない。延命措置は必要ない」という趣旨の、人権の中でも基本的な「人として生きる権利」を否定するようなことを、次々と公言をしていた。
そして都合が悪くなると、その発言を削除する、という姑息な方法をとっていた。
このような行動から、「日本ファースト」ではなく、「自分ファースト」の考えの政党ということが分かる。

選挙期間中の党首の発言だけをまとめてみるだけでも、相当問題のある政党のような気がするのだが、「日本ファースト」と同時に訴えていた「外国人排斥」という点でも、共感を得たのだろう。
確かに、日本に住んでいる外国籍の人たちの中には、日本での生活ビジョンを持たずにやってきて、生活保護を受け、海外にいる家族を呼び寄せ日本の高度医療を受けさせ、医療費を支払わずにトンズラする、という輩もいるのは、事実だ。
それだけではなく、昨今のオーバーツーリズムで海外からの観光客の傍若無人ぶりは、度々メディアを賑わせてきた。

「日本人である私が、生活を切り詰め収入の半分を税として納めるのに、その税金でのうのうと生活をし、日本に旅行に来ては、迷惑ばかりかける外国人を排除すれば、私の生活はもっとラクになるのに」と、言う印象を持つ方がいらっしゃるのもわかる。
選挙期間中、何度もこのような問題に対して、ファクトチェックをし、一部ではそのような事があるが、事実とは言い難いとSNSなどで伝えられてきたのだが、「自分にとって都合の悪い情報を受け入れられない」という、心理の方が上回った、ということだろう。

このような政党が躍進を遂げた、ということを考えると、これから先の6年間が不安でしかない。
と同時に、生活者の不満や不安を上手に取り上げ、それを煽り続けたことに気づけないほど、日本の生活者は追い詰められているということなのかもしれない。



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