日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

電子書籍元年となるか?

2010-07-21 17:16:48 | ビジネス
昨日の新聞各社だけではなく、Yahooのトピックスでも、シャープが電子書籍端末発売について、取り上げていた。
アマゾンのキンドルは、日本で販売されそうな感じではないが、やはり先月発売されたi-Padの影響が大きいだろう。
シャープに続いて、PCを作っている家電メーカー各社も、この流れに乗って電子書籍端末を発売していくような気がする。

ところで、何故アメリカでこれほどまでに「電子書籍」が注目を浴び、ハードカバーの本よりも売り上げるようになったのか?といえば、アメリカでのハードカバー本の値段の高さによるところが大きいといわれている。
逆に文庫本や新書などが数多く出版されている日本では、書籍の価格そのものがハードカバー本の本も余り高くはないため、「電子書籍化」する労力や時間などを考えると、「電子書籍」そのものの利用は、限られているのではないか?という指摘もされてきた。

実際、私も先日初めて触ったi-Padの感想とすれば、雑誌のように気軽に読めるモノであれば、i-Padのような「電子書籍端末」でも読んでみたいと思った。
新書や文庫本の手軽さに比べると、「電子書籍端末」は重たいし、取り扱いにも注意が必要だ。
旅行カバンにポンと入れて、電車の中で取り出して読んだり、時には本を閉じて居眠りをしたり車窓の景色を愉しんだり・・・という、自由さという点ではどうなの?という感じを今でも持っている。

もう一つ思っていることは、docomoのスマートフォン「Xperia」に代表される、日本のスマートフォンの操作についてだ。
先日、量販店の店頭でイロイロ販売担当の方にお話を伺うと、「直感的操作」という点では同じだが、その自然でスムーズな動きという点では、遥かにi-Phoneの方が優れているという。
日本の得意(?)分野である、「小さなモノに様々な機能を集め、利便性を高める」という点では、シャープさんが発売する「電子書籍端末」も様々な機能が付加されているのでは?と、考える。
だが、付加された様々な機能よりも大切なコトは「本や雑誌のページをめくるよう感覚」だ。
日本の技術を持ってすれば!と、思うところも勿論あるのだが、今の現状ではi-Padに軍配が上がるような気がする。

とはいえ、日本のメーカー各社が本格的に参入するコトで、市場は一気に広がっていくだろう。
この春、盛んに言われていた「テレビの3D元年」よりも、「電子書籍端末元年」となるような気がしている。
それだけ、市場規模が期待できるだろうし、これまでに無い新しい市場を創りだす可能性があるからだ。