日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

自動車メーカーの戦略が変わった?

2010-07-16 20:48:40 | CMウォッチ
しばらく前から、三菱自動車のテレビCMを見ていて、気になっていることがある。
それが「10年」というコトバが、テレビCMに登場するコトだ。
「三菱自動車CMライブラリー」

コレまで、クルマのCMは機能性や居住性などの快適さを伝えながら、買い替え需要を喚起させるのが目的だった。
そのため多く見られる演出が「ライフスタイルの変化」による、買い替えだ。
例えば、家族をテーマにしたシチュエーションによって、SUV車やワンボックス車などを提案している。
トヨタのVOXYなどは「父親と息子」というテーマで、テレビCMを展開しつづけている。
最近は、「それは無いでしょう・・・」と、ツッコミたくなるシチュエーションとなっているが・・・
参考:「男旅 300キロドライブ編」

もちろん、もっとダイレクトに「買い替え」を促す内容のテレビCMは、もっと沢山ある。
それは「○○フェア」と銘打ったテレビCMなどや、「エコカー減税」などを強く謳ったCMだ。
そんなCMが多い中、「10年同じクルマに乗る」というコトを謳っているテレビCMは、特異な印象を与える。
見ている側(=生活者)に対して、強いインパクトを与えているかどうかは、やや疑問な気がしないわけではないが、それでも「オヤ?」と思わせるコトはできているのではないだろうか?

目的としては、「長期間乗っても時代に乗り遅れない(流行に左右されないデザイン性や機能性)」という点をアピールしているのかも知れない。
もしかしたら、「10年乗っても大丈夫」という、丈夫さを訴えているのかも知れない。
ただ、今の経済状況を考えると「そのくらい丁寧にクルマに乗ること」が当たり前になってきているのかも知れない、とも思えるのだ。
というのも、「買い替え」を謳っているトヨタのCMの中に、子ども店長が登場する「年月編」は、「13年前のクルマを買い換える」というシチュエーションとなっている。
それくらい、クルマを買い換えるサイクルが長くなっている、という事実があるのだろう。

それを踏まえた上で、三菱自動車が「10年」という設定をしたCMを展開しているのだとしたら、これから先10年後の生活者のライフスタイルや意識の変化をどのように捉えているのか?
はたまた、EV車へシフトするためのモノなのか?
そんな視点で、CMを見てみても面白いのではないだろうか?





机の上と現実は違う

2010-07-15 12:05:26 | 徒然
昨日、日本振興銀行の前会長だった木村剛さんが逮捕された。
逮捕内容云々を言う気は無い。
ただ、経済に詳しい人が犯す事件としては、余りにもお粗末な気がするだけだ。

今回の逮捕は、「商工ファンド」に関するメールの削除を指示した、というコトだった。
木村さんが中心となって立ち上げた時には、既に「商工ファンド」には様々な問題があると、指摘されていたような記憶がある。
そのような企業に、何故関わってしまったのだろうか?
むしろ、そのことの方が分らないのだ。

もう一つ感じることは、「机の上と現実は、大きく違う」というコト。
木村さんは、経済の論客として有名だった。
テレビ番組などでも引っ張りだこで、郵政民営化に積極的だった竹中さんと共に、一時は見ない日は無いほど、経済・報道番組などに出演をされ、持論を展開されてきた。
そのお話を聞くたびに「確かに!」と思うコトは沢山あったが、「でも、現実は?」と感じる部分が無かったわけではない。
でも、ご自身が先頭に立ってコレまでとは違う銀行をたちあげられた時には、「行動する人」という好印象を持った。
もしかしたら、私と同じ酔うな印象を持たれた方も、いらっしゃるのではないだろうか?

ところが、現実はそんなに甘くは無かったようだ。
銀行経営そのものは、既に厳しい状況に陥ってしまっているようで、経営状態が世間に発表される前に、会長を辞められてしまっていた。
これらの一連の行動を見ると「あれ?ご自分の言動に対して、行動で示すんじゃなかった?結局、問題が発生したら逃げてしまうの?」という気がしてくる。

以前、経済学者の中谷巌さんが「経済学者は、現実のビジネスを知らない。私もその一人だった」という趣旨の発言をされた記事を読んだことがある。
おそらく、木村さんも同じ様なコトを実感されていたのではないだろうか?

机の上で、いくら良いプランを立てたとしても、現実は思い通りにいくコトなど、ほとんど無い。
少なくとも、私の経験ではそうだ。
上手くいかない時、どうするのか?という発想力と行動力が、経済人には必要なのではないだろうか?
その意味で、木村さんは経済の論客であったかもしれなが、経済人ではなかった、というコトなのだろう。


仕掛けが細かいソフトバンクのCM

2010-07-13 20:36:56 | CMウォッチ
参議院選挙が終わった。
選挙結果云々はともかく、ソフトバンクの「選挙(CM)」もどうやら終わったようだ。
ソフトバンクCM

選挙当日予定されていたCMは3本。
その内容は、まるで「選挙速報番組」のようだ。
その3本を見てみると、本当に「選挙速報番組って、こういう内容だよね」と思わせる。
それだけではなく、CMの細かな演出なども凝っている。

もちろん「白戸次郎氏の選挙」は、当然その結果も事前にわかっていたはず。
というよりも、決まっていたはずだ。
このCMの面白さというのは、参議院選挙とリンクさせながら、多くの人の興味を引かせた点だろう。
それも、実際の選挙よりも変にリアリティーがあったコトだ。

例えば、街頭演説のCMでお父さんが呟くのは「誰も聞いていないや」というコトバ。
この呟きは、「ツィッター機能付き携帯電話」とリンクしている。
その呟きに対して、フォローが次々と寄せられるのだが、呟いた「誰も聞いていない・・・」というそのコトバは、おそらく街頭演説で見られた場面だろう。

もう一つは、当選後の「国民が白戸さんを、選びました」というインタビューだ。
この「国民が○○さんを選びました」というコトバは、選挙速報で何度も聞かされたはずのコトバだ。
だが、このようなCMとなると、単なる支持があったという意味ではなく、販売台数や契約件数という具体的な数字を意味する。
実際に、ソフトバンクの契約件数や販売台数がdocomoを抜いて、1番になったとは聞いていない。
ただ、「もしかしたら・・・」という気になるトコロがある。
重要なのは、docomoを抜いたという事実ではなく、「もしかしたら・・・」と思わせるコトのように思うのだ。

そして、この当選インタビューの時、お兄ちゃんが「ソフトバンクに乗り換えると、10ヶ月無料・・・」とサービス内容をアピールする。
それが自然に入ってくるのは、次のお母さんの「浮かれてないで」といさめるコトバがあるからだろう。

更なる仕掛けがあったのは、対抗馬となっていたタレントの有吉さんが「敗戦の弁」として、呟いたことだ。
現実の選挙より以上にリアリティーを感じさせ、幾つモノソフトバンクのサービスや事業の好調さを伝え、選挙民よりも厳しい生活者に訴えかける細かな仕掛けが、ソフトバンクらしさのようにも感じるし、ある種の自信のようなモノも感じさせる。


消費税だけが原因なのか?-民主党参議院選敗北-

2010-07-12 22:24:05 | Weblog
昨日の参議院選挙は、ご存知の通り自民党が第1党となった。
負けた民主党の代表・菅さんは「消費税についての説明不足が、影響した」という内容の敗北宣言をされたようだ。
そして今朝の新聞各紙の一面を見ても、同じ様なコトが書かれている。

だが、個人的に「本当に消費税だけが原因なのだろうか?」という疑問がある。
というのも、小沢さんが幹事長をされていた頃、とても強気に2人区のところは、候補者を2人立てる、というコトを積極的にされていた。
一部県連などは、「2人区に2人の候補者を立てたら、共倒れの危険性がある」と、激しく抵抗していたが、それを小沢さんは「去年の衆議院選挙の勢いを維持していれば、大丈夫」とばかりに、候補者を立てた。
その積極策が、逆効果となってしまったのではないだろうか?

もう一つが、「タレント候補」と呼ばれる人たちの擁立だ。
確かに、参議院の場合「タレント議員」と呼ばれる人たちが多い。
その理由は、比例区などでは「名が通った人が有利」と言われていたからだ。
確かに、以前の様な「変化を求めない時代」であれば、「名が通った有名人」は有利だと思う。
何よりも、「親しみ度」と「認知度」は、圧倒的に高い。
だが、それも一昔前の話だと思う。
今の投票行動に対して積極的な人であればあるほど、「どんなコトをビジョンとして掲げ、政治の世界で何をやりたい!という思いで入るのか?」という、チェックが厳しいと思う。
単に、有名人だから名が通っているから票が集まりやすい、という感覚に嫌気がさしていた、というコトも大きな原因だったのではないだろうか?
逆に世襲議員が多い自民党からすれば、下手なタレント議員よりも、確実に表が読める2世議員を擁立させたほうがメリットが高かったのではないだろうか?

「タレント議員」が悪いわけではない。
それなりの考えやビジョンを持ち、具現化できるよう様々なアイディアをだしている、候補者がタレントさんだった、というのであれば、問題は無かったように思う。
しかし、単に「顔が売れているから」という理由で、擁立したとすれば、それは本末転倒のような気がする。
そして、そのような感覚を持っている人か否かというコトを見抜く力を選挙民である、生活者が持っていることに気がつかなかったコトもまた、敗因の理由のように思うのだ。

今回の選挙で躍進した「みんなの党」などは、その良い例のような気がする。




二日酔いとラムネの関係

2010-07-11 20:36:04 | アラカルト
今朝、FMラジオを聞いていたら面白お話があった。
それが、本日のタイトル「二日酔いとラムネ」だ。
話の本題は「ラムネとサイダーについて」という内容で、どちらも一時期「薬として使われていた?」という話があったのだった。
そのうちの幾つかは、売らんがためのガセネタだったようだが、どうやら「二日酔いにラムネ」というのは、あながち嘘ではないようなのだ。
と言っても、お菓子の「粒ラムネ」のコト。
炭酸水の「ラムネ」のことではないようだ。

その理由は「固形ラムネ」の材料にある。
「固形ラムネ」の最大手(?)「クッピーラムネ」を作っている「カクダイ製菓」のHPを見てみると、原材料に砂糖の他「糖質」で作られていることが分る。
この「糖質」の中でも「ブドウ糖」が、二日酔いに効果があると言う。
私はてっきり、重曹=炭酸かと思っていた。
実は亡くなった母が、胃の調子が悪い時、胃薬代わりに時々料理用重曹=炭酸を飲んでいた(小匙1/2程度)のだった(胃薬ではないので、薬剤師さんに確認をしてください)。
それで、あのシュワシュワした感じが、二日酔いをスッキリさせるのかと思っていたのだが、違っていたようだ。

で、フッと気付いたことがある。
最近ドラッグストアーに行くと、「ブドウ糖」そのものが売られている。
特に受験シーズンになると、「ブドウ糖=脳のガソリン」として、目立つところに置かれている。
とすれば、「粒ラムネ」は受験生にもピッタリ!というコトなのか?と、FMラジオを聞きながら考えたりもしていた。
それに、何も「固形ラムネ」にしなくても直接「ブドウ糖」を摂れば、もっと効果的なのでは?と、思ったのだった。

効果の程は分らないが、元々「糖質」であることには変わりない。
二日酔いに効果があるとしても、食べ過ぎは禁物。
何より、二日酔いをするほど飲まないことが基本だろう。
ただ、不覚にも二日酔いをしてしまった時のために、「固形ラムネ」を一袋(12g入り小袋)を持っていても良いかも知れない。
その場合、チョッと洒落たピルケースに入れておくことをお勧めしたい。
「二日酔い防止のお守り」になってくれるだけでも、効果はあるのかも知れない。
あくまでも「気持ちの問題」だが・・・。


「便利」と言う名の「不便」

2010-07-10 20:36:59 | ビジネス
昨夜「たけしのニッポンのミカタ」と言うテレビ番組を見ていた。
興味が湧いた理由が、「便利さ」についてだったからだ。

実は、最近の多機能携帯電話が次々と発売されるのに、そのような機能についていけない自分がいるコトに気がついた。
最近と言うよりも、随分前から「そんな多機能化されても、使いこなせない・・・」と思っていた。
現に私が使う携帯電話の機能は、①電話②メール③カメラ(動画は含まず)程度だ。
他に色々な機能があることは知ってはいるが、使ってはいない。
ネットに繋ぐというコトもほとんどしていない。
理由は、ネットはPCで見れば十分だと思っているからだ。
しかし、日本の携帯電話は「便利さ」を求め、ドンドン多機能化していった。
そして、携帯電話でありながら多機能性も持つことで、日本の携帯電話は独自の進化をしたのだが、逆にそれが「世界の携帯電話の基準」から大きく外れてしまった、という指摘がされていた。
いわゆる「ガラパゴス化」と言われるコトだ。

とても興味深かったのは、キャンプ場でわざわざ「不便な状況を作り出し、日本人家族と外国人家族がどんな対応をするのか?」という実験(?)だった。
日本人家族の場合は、何とか快適にしようと、アレコレ努力をし・工夫をする。
一方外国人家族の場合は、その不便さも含めて愉しんで過ごす、というコトだった。

この「何とか快適にしようと、アレコレ努力をし・工夫をする」コトが、「日本のものづくり」を支えてきたモノだと思うのだが、過剰な便利さを求めるコトが当たり前になってきてしまった、というのが今の日本なのでは?と言う指摘がされていた。
その一例が「ガラパゴス化」となった、日本の携帯電話の様な気がする。

そしてもう一つ興味深買ったコトは、最近「あえて不便」をビジネスチャンスとする企業が出てきている、という点だった。
それらに共通するのは、「不便だからこそ、人と接することが楽しい」という点だ。
携帯電話のアドレス帳に、100人を超える名前を登録している方は、今では当たり前となっているだろう。
しかし、直接会って話しができる「友人」は、どれくらいいるのだろう?

「便利」な生活になることで、逆に人の孤立化が生まれているのではないか?
それはある意味「便利が生んだ不便さ」なのだと思う。


「半熟」がブーム?

2010-07-08 19:54:13 | トレンド
昨年あたりから、静か(?)なブームとなっているキーワードがある。
それが「半熟」だ。

しばらく前まで、サラダや麺類にのせる卵は「温泉たまご」が定番だったように思う。
それが、昨年あたりから「半熟たまご」になってきている。
外食回数がさほどあるわけではないのだが、コンビニなどで見かけるサラダなどに付けられている「たまご」が、「温泉たまご」から「半熟たまご」になってきたり、デリカコーナーにある「ゆで卵」類を見ても、定番の「味付け(ゆで)たまご」の他に「温泉たまご」と一緒に「半熟たまご」が売られるようになってきた。

もう一つ「半熟」がブームになっているのが、お菓子だ。
同じく昨年だったと思うのだが、楽天市場で人気となったスィーツの一つが「半熟カステラ」だった。
東京の洋菓子店「ハレノヒ」の「凹カステラ」や、カステラの長崎堂さんが京都に出店した「然花抄院」の「然かすてら」だろう。
その後次々「半熟カステラ」と呼ばれる、中身の一部がトロリとした食感のスィーツが発売された。
あの「花畑牧場」でも「生キャラメル半熟カステラ」を販売している。
先日出かけた百貨店の地下でも、市内の洋菓子店が「半熟カステラ」を期間限定販売をしていた。

そんな「半熟スィーツ」の新しい、バージョンが登場している。
それが「とろなまドーナッツ」だ。
東京で、試験販売をしたときはスィーツ好きの若い女性が、長蛇の列を作ったと言う今注目の最新スィーツ。
このドーナツを作っているのが、愛知県東浦町にあるパン屋さん。
「天使のチョコリング」という、菓子パンが人気になっているパン屋さんでもある。

そんな「スィーツ」が、コンビニに登場すると言う。
ここ2、3年オリジナルスィーツに力を入れている、サークルKサンクスの「半熟ドーナッツ」だ(注意:pdfファイル)。
ご存知の通り、現在コンビニでは「プチ贅沢スィーツ」が人気になっている。
その意味で、いち早く流行をキャッチして商品化しなくては、他社に追いつかれてしまう。

コンビニに登場するコトで、ますます「半熟」ブームが注目されるかも知れない。


「七夕」じゃあロマンチックじゃない?

2010-07-07 19:55:35 | ビジネス
朝日新聞のWEBサイトを見ていたら、「サマーバレンタイン」というコトバがあった。
記事の内容は、「七夕」を「サマーバレンタイン」という名前で、新たな販売機会と捉え、様々な新商品を売り出そう、というコトのようだ。
もちろん、お手本となるのは2月の「バレンタインデー」。
ただ、夏場と言うこともありチョコレートと言う訳にはいかず、ゼリーなどの夏向きのお菓子や食品のようだ。

百貨店の売上低下が始まったのは、一体いつの頃からだろう?
今日の日銀の発表では、少し物価指数が上がったようだが、それでも生活者の財布の紐は固い。
この夏のボーナスの使い先として真っ先に上がったのは「貯蓄」という、調査もある。
だからこそ、売る立場としては「些細なコトでも、売るキッカケ作り」が大切と言うコトになる。
その一つが、この「サマーバレンタイン」というコトになるのだろう。

何故、「七夕」ではないのだろう?
「笹に、お願いごとを短冊に書いて吊るす」と言うのは、子どもっぽいというコトだろうか?
もちろんそんなコトだけでは、大きなビジネスチャンスにはならないというコトも分る。
「七夕」では、ロマンチックではない?と言うコトだろうか?
私個人としては、「サマーバレンタイン」という名前よりも「七夕」の方が、遥かにロマンチックで、様々なビジネス要素を含んでいるように感じるのだ。

実際、「七夕」には「素麺を頂く」という食文化が、その昔からあった(と、記憶している)。
何よりも、「七夕」を越すと蒸し暑い季節に向かうための、様々な生活の工夫があった。
そんな「生活の工夫」を、現代にアレンジして提案する、というのも一つの方法だと思う。
それだけでは、製菓メーカーはビジネスにはならないかも知れないが、何もこのような暦の行事は製菓メーカーのためにあるわけではない。
製菓メーカーにしても、この季節にあったモノを提案すればよいだけだ。

どうも、この「サマーバレンタイン」の発想の裏には、「カップル・ギフト」を創り上げた「ヴァレンタイン」の成功にとらわれ過ぎているように感じる。
「七夕」には、「バレンタイン」とは違う、とてもロマンチックな話がある。
とすれば、何も「バレンタイン」としなくても、十分「カップル・ギフト」という市場を、創るコトができるように思うのだ。



御手軽になった「モンドセレクション」

2010-07-07 10:53:58 | CMウォッチ
食べ物の話が続くようで、申し訳ない。
ここ数年、6月頃になると「モンドセレクション、金賞受賞」というコトバを、テレビCMで聞くコトが多くなってくる。
最初は、サントリーの「プレミアムモルツ」だったと思う。
この時は、ビールの本場である欧州で受賞したコトに、とても驚いたし、日本のビールも中々やるじゃない!と、思った。
それから、サントリーの「プレミアムモルツ」は、3年連続で最高金賞を受賞し、「プレミアムビール」の人気を決定付けたように思う。

その後、スーパーなどの食品売り場で「モンドセレクション受賞」という文字を、色々な商品で見かけるようになってきたように思う。
さすがに、健康食品にまで「モンドセレクション受賞」となると、「下手な鉄砲、数打てば・・・」という気がしてくるのは、私だけでは無いと思う。

そんなコトを思っていたら、ローソンのテレビCM「ウチカフェスィーツ」を見ていたら、「プレミアム・ロールケーキ」が、「モンドセレクション金賞」を受賞したらしい。

ご存知の方も多いと思うが、ローソンをはじめ最近のコンビニは「(プチ)プレミアム商品」が、人気になっている。
その中でも「ロールケーキ」の人気は高い。
もちろん、一昨年頃から始まった「ロールケーキ人気」があってのコトだが、最近では若い女性だけではなく、男性にも人気だと言う。
そんな人気商品が、「モンドセレクション金賞」を受賞したと言うのだ。

それはそれで、企業の「美味しさの追及と品質向上の努力の賜物」だと思うし、そのための努力は称えられても良いコトだと思う。
しかし、気になるのは「モンドセレクション」という賞と、「プレミアム商品」とはいえ、コンビニ商品とのイメージのギャップだ。
日本のコンビニ企業の努力とは別に、余りにも「御手軽過ぎ」て「モンドセレクション」というし賞の「有り難味」がやや薄れてしまうように感じてしまうのだ。

思い出してみれば、私が子どもの頃、色々なお菓子に「世界○○賞、受賞」という冠がついたお菓子が沢山あった。
子どもながらに「へ~、そんな凄いお菓子なんだ・・・」とは思ったが、見慣れてくると「それが何か?」という「有り難味度」が減ってしまったような気がする。
そしてこの「モンドセレクション」も、同じ様な印象へと変わりつつあるのでは?と言う、気がしている。


地域限定と言っても、チョッと違う?

2010-07-06 09:02:17 | ビジネス
昨日、久しぶりにミスタードーナッツに行った。
出かけた先で一番近くにあったのが、ミスドだったからだ。
と言っても、私が行ったミスドは昨年あたりから展開している「モスバーガー」と店舗を共有しているお店。

実は、歩いて20分ほどのところにあった、ミスドが2年ほど前に無くなってしまった為、ミスドからは足が遠のいていた。
そのため、話題としては知っていても「モスバーガー」と店舗共有をしているお店を利用したのは、初めてだった。
遠目で見ると、「ミスド」と「モス」が隣り合わせの別店舗のように見えたのだが、実際は、ドアは一つで左右に振り分けられていた。

別に、ミスドでなくても良かったのだが「今日は、ミスド」と思って、お店に入ったので、やはりミスドへと足が向いてしまう。
注文をしたのはカフェオレだったのだが、カウンター脇にあった「ジャパフル」がとても美味しそうに見えたので、つい追加注文をしてしまった。

美味しそうに見えただけではなく「地域限定」というコトバにも興味が持ったのだった。
と言うのも、これまでの「地域限定」というのは、
①産地限定
②発売地域限定
のどちらかだったのだが、この「ジャパフル」は、その両方の「地域限定」だったからだ。

「青森のリンゴ」に関しては、全国発売のようだが、いちごは静岡を境に東と西では産地が違う。
もっと複雑なのは、柑橘系だろう。
「ラ・フランス」などは、東北地域中心の限定となっていて、「名古屋でも食べたいな~」と思っても、食べることができない。
「地域限定商品を総て食べたい!」と、全国行脚する人はいらっしゃらないと思うのだが、「食べてみたい!」という、欲求を持つ人は多いだろう。
もしかしたら、出張する人に「ミスドのジャパフルの○○を買ってきて!」とお願いをして、買ってきてもらう人もいらっしゃるかも知れない。

と言うのも、このような「地域限定」から全国区へと拡がった商品が、20年ほど前にあったからだ。
多分「ご当地限定品」の走りとなったであろう「ポッキー つぶつぶいちご」が、それだ。
当初、東海地域限定商品だったのだが、関西や関東方面から出張してきたサラリーマンさんたちが、職場の女性に頼まれて買って帰ったコトがキッカケとなり、全国発売となったのだ。

今回の「ジャパフル」が、同じ様な拡がりを見せるかどうかは、分らない。
ただ話題性という点では、大きいと思う。
話題となる商品を、どう展開していくのか?
そこに興味が湧いてくる。