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怒りの本質がわかっているのか?わざとなのか?

2016-06-01 20:56:44 | 徒然

今日から東京都議会が始まり、舛添さんが都知事として「所信表明」の演説をしたようだ。
その中で、舛添さんは「今後、ファーストクラスも(ホテルの)スィートルームも使いません」と断言されたようだ。
スポーツ報知:舛添知事の所信表明演説に都議会で怒声飛び交う「知事の資格ない」「きちんと説明しろ」

この「ファーストクラスもホテルのスィートルームの使いません」という発言があったのは、ご存じのとおり「高額すぎる海外(大名)出張」で指摘されたコトに対する、舛添さんの反省と今後の対応についての発言、ということだと思うのだが、的が外れているような印象がある。

「的が外れている」と感じる要因は、「ファーストクラスやスィートルームを使った」ということが、問題のすべてではない、と感じるからだろう。
海外出張そのものが、成果のあるものであったのか?という点や、本当にそれだけの費用をかける必要のあるモノであったのか?というトータル的な問題が前提としてあり、その一つが「ファーストクラスやスィートルーム」であった、と感じている生活者が多いからではないだろうか?

おそらく本来であれば「海外出張における、対費用効果などを勘案し、適切な支出をします」とか、「東京都民の皆さまから納付された税であるコトを常に念頭に置き、費用削減をする」という趣旨の演説である必要があったと思うのだ。
「ファーストクラスやスィートルーム」というのは、都民の多くはその支出に怒っているとは思うのだが、あくまでも「問題の象徴的部分」なのでは。

何より、傍聴席の都民は「公私混同」のお金の使い方に、怒りを覚えている。
とすれば、舛添さんがあえて問題の一部である「ファーストクラスやスィートルーム」を持ち出すコトで、問題のすり替えをしているのでは?
ご本人は、そう思っていなくても、傍聴席に詰めかけた都民の方々や報道を通して知った生活者には、「問題のすり替え」という印象を与えてしまっているように感じる。

もし舛添さん自身が、問題のすり替えではないと思っていらっしゃるとすれば、「公私混同」とも思われる政務費用の使い方などが、問題だとは認識をされていないかもしれない。
反対に「問題のすり替え」だと認識して、あえて言ったのだとすれば、舛添さん自身は「問題の本質」から目をそらしたい、という気持ちの表れなのかもしれない。