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選挙は、日ごろの発言に注目

2016-06-20 20:59:50 | アラカルト

街中を歩いていると、「参議院選挙立候補者掲示板」が目に付くようになった。
まだ誰のポスターも貼られていない掲示板を見ながら、選挙権が引き下げられて初めての選挙は、どのような選挙戦になるのだろうか?と思う。

辞任をされた東京都知事の舛添さんの例を見るだけではなく、選挙となったときにはどうしても「著名人」を選びやすい部分は否めない。
なぜなら「親しみ」や著名人としてのイメージが、すでに多くの人にあるからだ。
それを利用して立候補者として、「客寄せパンダ」のような選挙戦を繰り広げる政党は、どの政党にもある。
そのような選挙戦を繰り広げないのは、共産党くらいかもしれない。

だからこそ、「客寄せパンダ」となる立候補者を含め、冷静な判断をしなくてはいけないのが選挙だともいえる。
もちろん「客寄せパンダ」候補者すべてが、悪いわけではない。
政治に対してのシッカリとした考えやビジョンがあって、立候補をする方も中にはいらっしゃると思う。
ただ総じて「客寄せパンダ」候補者というのは、政党にとっては「政治活動に熱心な立候補者」であっては、余りよろしくない部分がある。
理由は「政党の広告塔」という部分だけを、担当してくれれば問題はない、と政党幹部が考えている傾向があるからだ。

とすれば、何を基準に考えればよいのだろう?
おそらく選挙が始まる前の数々の発言や候補者の行動などが、その候補者の政治信条やビジョンを表しているのではないだろうか?
実際前回の選挙で地元選出の自民党の立候補者は「アベノミクスで経済を元気にし、日本を元気にする」とは言っていたが、「安保法案を成立させたい」とは一言も言ってはいない。
しかし安倍さんは、選挙前から「安保法案を成立させたい」と、いろいろな場面で話をしていた。
そう考えると、安倍さんの「安保法案成立」というのは、日ごろから話していた安倍さんの考えを貫き通した結果であり、公約違反だとは思っていないはずなのだ。

日本の(古い)政治家の中には「公約と政治で実現することは、別問題。公約を守らなくても仕方ないと、選挙民は見てくれている」と、思い込んでいる方もいらっしゃるようだ。
それが、数々の失言・暴言となって表れている。
また「政治家は、選挙で落ちればただの人(以下)」とも言われる。
だからこそ、雨の中ずぶ濡れになってでも演説をし、時には家族を巻き込んでの土下座もいとわず、選挙民の「同情」を引こうとするのだ。

確かに理だけでは人は動かないし、人の心に響かない。
それだけでは「冷たい政治」という印象を持たれるだろう。
政治家だって、人の子。普段の発言の数々にその人の「人となり」が現れている。
新しく選挙権を得た若い人たちには、情ではなく「日ごろの発言」に注目して立候補者を見てほしいと思っている。