~ 恩師の「心行の解説」下巻より ~
「この現象界におけるわれらは」
現象界とは、現れた象の世界と書いてあります。
象として現れた世界とは、この世のことです。
仏教では「色」といいます。
目に見えるものはすべて色が着いているから確認できますが、
全く無色透明であれば確認できないのですね。
そのためにこの世の現象世界のことを「色の世界」とも
呼んでいます。
また、私たちの肉体も色で表現されます。
現象世界とは反対に、実在界という世界があり、
これは目に見えない世界です。
私たちがこの世を去ってから帰っていく世界を
実在界といっております。
「この現象界におけるわれらは」
言葉を変えていいますと、
私たちが見ることのできるこの世界のすべて、
自分から外にある世界こそ「内なる世界・実在界」です。
「私たちの意識の中心は心なり」と説いていただいておりますが、
その心の奥底は魂であり霊であり、
私たちの意識をあやつっているもので、その霊魂に
私たちが目覚めることです。
その魂の最奥の世界こそ「内なる世界・実在界」ですから、
外にとらわれる心をよく反省し、
禅定・瞑想することが必要です。