経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

知財コンサルと現状認識

2007-11-08 | 知財業界
 本日は、11月30日に予定されている弁理士会の知財コンサルティング研修の講師打合せ、その後は弁理士会の知財コンサルティング委員会、とコンサルティングについての議論漬けの一日でした。議論している時間があったら体動かせ、というご意見が聞こえてきそうですが・・・至極ごもっともです。

 個人的に思うのは、コンサルティングの方法論やスキルなどをあれこれ議論する前に、「現状認識」をしっかりさせておくことが重要なのではないか、ということです。知財実務をベースにした日頃の取り組みから、どういった問題点を感じているのか。それに対して「こうやってみたら解決できるのではないか?」という方法が考えられないか。「コンサルティング」という言葉に踊らされるのではなく、自分自身が感じている現状認識を出発点にしないと、何をやるべきかということは見えてこないし、机上の空論に終わってしまうのではないかと思います。


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4 コメント

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Unknown (土生)
2007-11-11 17:44:43
yoshiさん
効果を数字で示すとかえって「都合のいいように数字を作っている」と解釈されるおそれもあり、数字の有無に関わらず、説得力があるかどうかの問題であるとおもいます。説得力があるかどうかは、顧客が抱えている問題の本質を見抜けるかどうかにかかっていると思うので、そういう意味で正確な現状認識が出発点になるのではないでしょうか。頭で考えた「知財コンサルとはこうするもの」というイメージが先にありすぎると、現状認識がおろそかになりやすいように思います。
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Unknown (yoshi)
2007-11-11 01:25:23
“「こういう現状に、こう向き合うべき」という主張”はどのようにしたら見つかるのでしょうか?
私は、クライアントの利益になるために何をすればよいのかを探究することが現状認識と思っていますが。でも、こういう感覚的な話ではだめなような気もします。
先生がおっしゃりたいのは、知財法で保護された場合の効果をもっと数字で示すべきというところですか?つまり、費用対効果を客観的に示す、という…。
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Unknown (土生)
2007-11-09 18:55:11
大阪の弁理士受験生さん、
コメントありがとうございます。
前段を書き出すとあまりに長くなってしまいそうだったので端折って書いてしまいましたが、ここで言いたかった「現状認識」に基づくコンサルとは、
「あるべき姿」に対して、今「できていること」と「できていないこと」をしっかりと認識し、「できていないこと」を「できるようにするための方法論」を提示する、
といったアプローチを指しています。これに対して「現状認識」に基づかないコンサルとは、「知財コンサルとはこういうものだ」と頭から決め付けてしまって、それを無理矢理当てはめようとするようなアプローチをいっており、それは、↓
http://blog.goo.ne.jp/habupat/e/5b2ce1eb7cd4082b9c544d9b6f895f8f
のようなドツボへと向かってしまうのではないか、というのが言いたかったところです。
まだ、何のことやらよくわからないかもしれませんが・・・
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Unknown (大阪の弁理士受験生)
2007-11-09 13:26:39
「現状認識」というと、私は、何だか「インサイドアウト」的な考え方のような気がします。
自分の周り(イン)の問題点を見て、それの対策として、外部へコンサルという考えを広げていく(アウト)と感じるからです。(土生先生がイメージされているものとは少し違うかもしれませんが…)
私は、ここでも、「アウトサイドイン」的な考え方が好きです。それは、「外の世界から知財を見る」ことで、自分の知財等への価値観を検証できるからです。
海外を旅して回った元サッカー日本代表の中田も、ある雑誌で「海外にもっと目を向けて出てみろと言いたい」と訴えているそうです。
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