経営の視点から考える「知財発想法」

これからのビジネスパーソンに求められる「知財発想法」について考える

イタリアンスパゲティ

2008-12-07 | 知財業界
 一昨日、京滋知的財産権協議会様・京都発明協会様の合同特別セミナーで「企業に活力を与えるための知的財産戦略」と題してお話をさせていただきました。京都、滋賀にある企業の知財担当の方が定期的に集まられる会とのことですが、知財協さんをはじめ、企業間の機能横断的な交流が盛んなところは他にない知財分野の特徴です。そうした中で、「知財の仕事でどうやって企業にガツンと活力を与えられるか?」というお題をいただきました。
 で、セミナー本番では、関西に行くとついつい余談が多くなって時間が押してしまうもので、大事なレジュメの最後(本の宣伝部分を除く)のページをすっ飛ばしてしまいました。ここに書いたことは、
■ 知財分野の美辞麗句に酔うことなく、何がどう機能して、何に役に立つのかを十分に整理して考える。
■ 「経営課題」→「知財活動」→「課題解決」というループを作る。
■ 「知的財産権」は、「財産」というより、課題解決のために利用できる「道具」である。
■ 「道具」の使い方は、業界、事業環境によりケースバイケース。どのように利用するべきか、各々の現場で考え抜くしかない
■ 何よりも重要なのは、実践する仕組みを作り、実践すること
でしたが、要するに、外野席から‘事業戦略に即した知財戦略’だ‘三位一体’だなんていうことは簡単だ。そんなこと言われなくてもわかっていて、それをどうやって実践するかが一番難しい部分である(特に組織が大きくなり関係者が増えるに従って)。それを一つ一つ解きほぐして、実現可能な仕組みを作って回していくことが知財戦略の‘実践’であり、その役割は知財実務を知る者にしか担えない、我々が「知財活動→企業価値向上」のシナリオを実現していかなければならない、というのがここでのメッセージです。外野席から知財を見ていた私自身も、そう思って知財実務の世界に足を踏み入れてきたわけですから、これはキレイごとでもおべんちゃらでもありません。
 ところで、今回の会場は月桂冠大倉記念館というとても趣のある場所で、ホテルや貸会議室でやるセミナーとは違う雰囲気で、いい感じでした。さすが、京都です。

注)タイトル&写真はセミナー前の腹ごしらえで、本文とは関係ありません。


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2 コメント

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良かったです! (ひろすけ)
2008-12-10 20:27:19
先生、先週金曜日はお疲れ様でした。

事業部側で知財をやっている自分にとっては、
共感を覚えるところが多く、かつ新しい発見も有りと、非常に有意義な講演でした。

またいつか先生とじっくりお話させていただきたいです。機会があればよろしくお願いします。
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Unknown (土生)
2008-12-11 01:47:43
ひろすけ様

コメント有難うございます。
先日は、皆様のリアクションも場所の雰囲気もよく、ノリました。
本ブログにも、何かご意見ありましたらコメントください。今後ともよろしくお願いします。

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