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赤い彷徨 part II
★★★★☆★☆★★☆
再起動、します
 



1年以上前に完読したものの所感を今更ながら。著者はご存じのとおり、一時あちらこちらで物議を醸しまくっていた竹田先生です。自分としても、実のところ先生のご主張に頷けないことも少なからずあるのですが、とはいえ、本書は「古事記の入門書としてはかなりお手軽でわかりやすい」という各所の評判のとおり、ホントに気楽に読ませて頂くことができました。

この「古事記」や「日本書紀」といった我が国の「神話」というのは、そこに描かれていることが史実かどうかはさておき、日本や日本人としての「根本原理」みたいなものを反映しているストーリーなのではないか、様々な局面で「日本とは、日本人とはなんぞや」というようなことを考える上で不可欠な知識なのではないか、と感じています。竹田先生の発言に抵抗を覚えることが少なならずあるくらいのスタンスである自分としても、そう強く思うようになりました。

というわけで、竹田先生の言動に違和感を覚える方が多々おられることは想像に難くありませんが、それでもなお、こうした神話に少しでも興味がある方にはお手軽な入門書としては強くオススメできます(古事記そのものをいきなり読むというのはさすがにきっついんじゃないかと思います)。ちなみに、多くの方々がもう少し神話を勉強するようになれば、ウチの嫁さんの実家である宮崎も「天孫降臨の地」としてもうちょっと聖地巡礼的な観光客の方々が増えるのになあ、などと少々邪なことも思ってたりはするのですが…^^;

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 フジテレビ猛プッシュ中の映画「海街diary」を2週間前にユナイテッドシネマ浦和で見てきました。ざっくりと「鎌倉を舞台に、過去に父に捨てられた3姉妹が、その父の死を機に腹違いの妹と出会い、一緒に住みだして徐々にお互いにわかり合っていく物語」みたいな理解で見始めたので、その割には予想していた深刻な対立やギスギスした人間関係もなく終始まったりとリラックスして楽しめる作品でホッとしたという感じでした。

 新聞の本作品の講評の中に、「この物語の底流に流れるものとして『同じ料理を食べることを通してお互いの理解を深めていく』というものがあるのだ」みたいなものがありましたが、確かに、何気ない家庭料理や定食屋さんの料理を一緒に食べたりしながら少しずつ距離を縮めていく様子は何となく共感できるものがありました。「同じ釜の飯を食った仲」という表現からもわかるとおり、友達や同僚をとりあえずメシに誘うという行為の背景に、その人と近づきたい、理解し合いたいという潜在的な心情があるんでしょうね。

 最後にキャストについて、長澤まさみさんのお色気担当はばっちりハマり役だった一方、「しっかり者の長女」としての綾瀬はるかさんも思ったよりは違和感なく見られましたかね(笑)しかし、一番驚いたのは、ネットでの噂どおり広瀬すずさんがなかなかにサッカーが上手だった点。聞くところでは彼女は割とガチのバスケ部で運動神経がよいこともあるらしいのですが、加えて、レッズファンとしては少々悔しいながらも、そこはやはり「さすがサッカー王国清水出身」というところなんでしょうね。

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1年ほど前に完読済み。個人的に中長期的な読書のテーマである「世界史のキャッチアップ」を進める中、特に西洋史をより深く理解するためにはキリスト教についてもう少し勉強が必要かなーっつーことで、仕事でお世話になっている方からお借りして拝読したもの。共にクリスチャンであるという佐藤優さんと、そしてこの本を読むまで「スキャンダラスなおばさん」くらいの認識しかなかった(笑、すみません)中村うさぎさんの作家おふたりが、文字通り聖書を読みながらあーでもない、こーでもないと語り合った内容を文字起こししています。

別にクリスチャンでもないのに「何となくわかった気になっていた」キリスト教と聖書の内容について、とりあえずさわり的なところは「なぞれた」のかなーと思います。途中聖書から離れて映画にもなった「ヘルター・スケルター」について語ってみたり、飽きさせない内容だったとも。引き続き、世界史の細かいところをよりよく理解するためにも、機会を見てもう少し「聖書モノ」は読んでみたいなーと思う。面白く読ませてもらっても、不思議と信仰心みたいなものまでは全く湧いてはこないのですが…。

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コミカルなタイトルのとおり(?)、ごく普通の若手サラリーマンである「吉田武昭」の前に、19世紀ドイツの哲学者ニーチェが高校時代の同級生・三木の身体を借りて降臨し、説教を始めるという荒唐無稽なお話。現代に甦った(?)ニーチェが、キリスト教とその支配から生まれた近代思想を徹底的に批判・否定して近現代思想に染まった吉田を「覚醒」させていくというストーリーです。自分が今まで敬遠してきた哲学の入門にとお世話になっている方からお借りして読んでみましたが、とかく難解な哲学を面白おかしく理解できるという点ではまさにうってつけの作品と言えます。続編的なものとして「脳内ニーチェ」ってのもあるようです。

「神の国は存在しない」、「真の世界は存在しない」、「普遍的真理など存在しない」、「最後の審判はやってこない」、「理想によって現実を測るな」、「言葉と概念を疑え」、「対立と犠牲を恐れるな」、「人間の《生》を汚すな」…、といった教訓ともども、キリスト教とともに、資本主義、民主主義や新自由主義といった近代思想に対する、ニーチェによる徹底的な批判を浴びて、よい「頭の体操」になった。著者の適菜収さんは哲学の学位などは持たない「著述家」であり、一世を風靡した「日本をダメにしたB層の研究」の著者、かつ大阪都構想批判の急先鋒だったいうのは、恥ずかしながら読後に知ったことです。

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昨日MOVIXさいたまで観てしまいました。シャア・アズナブルことキャスバル・レム・ダイクンと、セイラ・マスことアルテイシア・ダイクンの少年少女時代のエピソードを描いてく物語ということのようで、今回は彼らの父であるジオン・ズム・ダイクンの死から、政治闘争に巻き込まれた結果、ザビ家から逃れるようにムンゾ共和国ことサイド3(後のジオン共和国)から地球に亡命しようとするところまでが描かれています。

個人的所感としては、とりいそぎ

〇個人的に永遠の「理想の上司」であるランバ・ラル大尉のキャラが、年齢が若いせいかいささか軽め(ラル大尉に限らずかな)
〇ハモンさんはやっぱりいい女である。
〇キシリア様のお色気シーンはちょっと。。。(いや、TVアニメ版よりは多少美化されていましたが)
〇ガルマが少年時代から前髪いじってて何かワロタ

といったところでしょうか。今回は1時間ちょいと短めのものでしたが、どうやら全4部作で次作は今年の秋に公開ということの様で、またがっつりと搾取されそうな気配であります。本作はもともとはファーストガンダム(1年戦争)をベースに多少の設定変更を加えてのコミックだったもののようですが、今回の一連の映画はシャアとセイラの子供時代を描くところまでと思われます。予告編によれば、次回はふたりが地球に降りてから、成長したキャスバル(シャア)が身分を偽ってジオンの士官学校に向かうところまでっぽい感じでした。

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予告段階でかなり気になっていた橋本愛主演「リトル・フォレスト」、四季の季節毎にそれぞれ概ね1時間程度の映像でトータル4時間ほど、冬編と春編が映画で、夏編と秋編はDVDでどうぞという感じのようで、先週は映画館で冬と春、今週はDVDを借りてきて夏と秋を鑑賞しました。こちらの作品も、最近テレビでも大流行りの「食」をテーマにした映像作品の一端と言うことができるのでしょうかね。1年間かけて岩手で撮影したものだそうです。

物語、というより内容は、理由あってひとりで故郷岩手の農村で一人暮らしを始めた橋本愛ちゃん演じる「いち子」が自給自足生活を送る日常を淡々と描いたもので「農業と料理を切り口にした橋本愛ちゃんのイメージビデオ」みたいな世界だったのだけど、計4時間どっぷりと堪能させて頂きました。無性に何かを育てて料理したくさせますね。最近「丁寧な暮らし」に傾倒しつつあるうちの嫁さんもドハマりした様子です(笑)いち子の友人役で出演の松岡茉優さん(桐島やあまちゃんでも共演してましたね)も個人的に注目の女優さんです。

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我ながらもろブームに乗っております(笑)もともと仕事で1年間のシカゴ滞在→何か「らしい」趣味としてジャズ鑑賞を始める→やっぱジャズにはバーボンだろ…という何とも邪な理由で飲み始めたウィスキー。この本も3、4年ほど前に買ったきり本棚の肥やしになっていたのだけど、NHK「マッサン」を見始めたのをきっかけにようやく読んだものです。何せ自分はバカ舌なもので、飲み食いについブルース・リーとは逆で「感じるな、考えろ」という残念なタイプなので、こういうウンチクを得られたのは実に意義深いことなのかもしれず。そして著者は偶然にもマッサンの「ウィスキー考証」を担う土屋守さんでした。

世界5大ウィスキーとして、スコッチ、アメリカン、カナディアン、アイリッシュ、そしてジャパニーズの順に紹介。製法など技術的なところはすぐに理解できないところは間々ありつつも、むしろウィスキーを切り口に世界史を勉強しているようで楽しく読めました。ジャパニーズウ「ヰ」スキーの下りはまさにマッサンがなぞっている物語なので無論引き込まれたましたが、一番印象に残ったのは、19世紀後半から20世紀初頭にかけて隆盛を極めたというアイリッシュウイスキーの歴史。1922年に数百年虐げられた英国から悲願の独立を果たしたことが、アイリッシュ衰退のひとつの要因だったというのは何とも皮肉な話だなあと。

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2年ほど前に読み終わった本で完全にお茶を濁す感じの記事ではありますが(笑)、鈴木宗男事件で有罪判決を受けて外務省職員としての地位を失職し、その後職業作家として活躍されている佐藤優氏の本を初めて読んでみたものです。

もとより、読書スピードが著しく遅く、また知識が効率よく定着しないことにずっと悩んでいた自分にとってはまことにお誂え向きの内容の書。かつ、それなりに納得感も得られたので、ここは素直に、ということで佐藤氏の指南のとおりの読書法をしばらく実践している。

ざっくり言えば、じっくり読むべき本かどうか取捨選択した上で、熟読する本については、重要な個所に線を引いたうえで、それをノートに書き写して知識を集積するというものなのだが、忙しい毎日で果たしてどこまで食らいつけるやら・・・(読後2年経過してまだ実践は続けているが、書き写しの宿題が3冊分ほど溜まり気味・・・)。

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ここ最近の個人的な読書のテーマは2つあって、(1)致命的な知識の欠落を埋めるための「世界史」と、(2)日本という国の形を知るための「神話」ってところ。今回は(1)世界史の第2弾として、やはり仕事で大変お世話になっている多読家の方からオススメとしてお借りした作品。

20世紀を代表する「美術史家」と紹介されているコンブリッチさんが、何とご自身が若干25歳だった1935年、許嫁の女性に語るような実に優しい口調で、オーストリアの方と言うことで特に欧州を中心にした世界史の流れを分かりやすく説明してくれている作品。深くは調べていないが、世界的大ヒットした作品のよう。

特に印象に残ったのは、「50年後のあとがき」として1985年に新たに書き加えられた部分。オーストリアで生まれ育ったユダヤ人として、ドイツ占領前に英国に渡り、英国軍のために働くなどその後の自身の激動の人生も踏まえつつ、1935年に書いた自身の作品について批評を加えてもいる。さらっと読めるので世界史の復習におススメかも。

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先々週金曜の夜に浦和ユナイテッドシネマのレイトショーで観てきました。ジョージ・クルーニーとサンドラ・ブロック扮する宇宙飛行士ふたりが事故に巻き込まれて宇宙空間を彷徨うパニックものの映画で、IMAXシアターということで3D含めて映像と音響はなかなかの迫力でした。まさに「劇団ふたり」状態ということもあるのでしょうけど、正直ストーリー自体にはあんまり深みがないのですが、宇宙空間の疑似体験ができる「新しいタイプの映画」を経験することができたという意味では映画館に観に行ってよかったなあと思っています。

映画『ゼロ・グラビティ』オフィシャルサイト

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かなり今更の話ですが、またPTAの方にチケットを取って頂き、また嫁さんからの出撃クリアランスも得られたので(お二方には感謝)、クリスマスはPerfumeライブ@東京ドームに行き、昨年中はずっと余韻が続いていたくらいそれはもう存分に堪能させて頂いて参りました。Perfumeライブはこれで通算4回目になるでしょうか。まあ「ライトなファン」ってところで。

さて、人生初のCD「フラゲ」となった"LEVEL3"、個人的にはなかなかの「名盤」じゃないかと密かに思っていたのですが、いずれにせよ今回のこのアルバムは「こういうライブになるのかな~」ってイメージしやすい感じだったかなあと思います。出だしの3曲とかモロそんな感じですし、他方で「未来のミュージアム」の、何というかちょっと箸休め的な感じとかも(笑)

ただ、そういう中で「コンピューターシティ」とか「エレクトロ・ワールド」とか個人的にも好きな前衛的で電子音バリバリでノリノリの曲をぶち込まれたのはいい意味でこりゃ参ったな~という感じ。ああ、参ったといえばサンタコスプレにも参ったことを申し添えておきます m(_ _)m プロジェクションマッピングを含めた映像の洪水も輪をかけて凄かったし、結論としては「また行きたい」と。

というわけでこりゃクリップ集も買わざるを得ない。また許可申請出さないと・・・。

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巷の「リベラル・アーツ」ブームにご多分に漏れず乗っかり、また、そもそも大学受験が日本史選択で世界史の知識が自分には致命的に欠落しているという自覚がずっーとあったこともあり、世界史が勉強できる本をずっと探していたところ、仕事でお世話になっている読書家の方からお勧めの上でプレゼントまでして頂いた一冊。

筆者の小谷野氏は歴史学者でなく比較文化の研究者で、世界史の流れを、カジュアルな語り口で、巻末で「だいたいでええんや」とホッとする一言仰ってくれているとおり、ざっくばらんに語っている。それでいて、例えば「皇帝」と「王」の違いとか、わかっていそうでわかってない細かな知識やちょっとした面白いコラムも散りばめられていて「ヲタ的」欲求まで満たしてくれる。

新書でお手軽なのでまた読み返したいと思う。

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ドメスティックな今の仕事に就いているうちはもうないだろうと思っていた海外出張が再来月に入りそう、しかも行先は6年ぶり6回目のインドということで、予習(?)も兼ねてネットで評判の良かった初めてのインド映画「きっと、うまくいく」(英題は"3 idiots"=「3バカ」w)を東京シネマート六本木という小さな映画館で観てきた。

デリーの名門工科大学を舞台にしたいわゆる「痛快青春ムービー」というところなのだが、笑えて泣けて、職業人として新鮮で清々しい想いにまでさせてくれて、加えて恒例のダンスシーンもあって期待以上に素晴らしい映画だった。願わくばこういう作品に学生時代に巡り合いたかったなあと。先日観た「ハングオーバー3」が1,2に比べるとパンチ力に欠けた分を十二分に補ってくれた。

前職で一時インド担当をしていた時期があったこともあり、インド映画の評判そのものは前から耳にしていたのだが、実はだからこそハマりそうで怖くて手を出せなかった。そして蓋を開けて見たらホントにハマりそうなオレがいます。いやあボリウッド(映画の都ボンベイ(現ムンバイ)とハリウッドの合成語)なかなか侮れませんぜ。

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ちょっと前の自分の誕生日&「不惑」祝いにbody & soul @南青山まで久々のジャズライブに連れてきてもらいました。04年にシカゴから帰ってきて以来「趣味:ジャズ鑑賞」などととエラソー公言しているのですが、実のところライブは2年ぶりくらい。果たしてこのオレは本当にジャズ好きなどとのたまってよいのか、自問自答する日々であります。いや、iPodでは日常的に聞いてるんですがね・・・。

さて、この日はカバーチャージが5千円と破格だったので当たり前と言えば当たり前なのですが、今まで乏しい音楽知識のまま日米で聴いてきたジャズライブの中でも少なくとも3本の指には入る素晴らしい演奏でした。特にドラムスのパワフルなパフォーマンスには痺れ、圧倒されました。リーダーのアマコストさんは30年も前からこのbody&soulで演奏されているそうです。連れてきてくれた嫁さんには感謝です。

《NYスタンダード クァルテット》
ティム・アマコスト(ts,ss)
デビット・バーグマン(pf)
安ヵ川大樹(b)
ジーン・ジャクソン(ds)

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昨日MOVIXさいたまのレイトショーで観た「舟を編む」。ほのぼのしたわかりやすい成長物語という感じで悪くなかった。言葉は生き物。ただ、人間の生命は有限であるのに対して、総体としての言葉の生命は無限っつーことなんですかね。

しかしMOVIXさいたま、大宮区とは言え昔からあんなに栗鼠色前面に出してましたかね?オレンジのフラッグはあるわ選手の等身大(とまではいかねーかな)パネルはあるわで鬱陶しいことこの上ないですけど!w

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