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つれづれの記

日々の生活での印象

辛味とカレーの魅力  その3

2012年02月21日 23時35分44秒 | 日記

2012年2月21日(火) 辛味とカレーの魅力 その3

 

 

これまで、辛味とカレーに関して、以下の記事を投稿しているが、

 辛味とカレーの魅力 その1 (2012/1/18)

辛味の話一般 カレー粉

   辛味とカレーの魅力 その2 (2012/1/29)

カレー作り カレー粉からの自作 学校給食

今回は、主に、レストランで食べるカレーの話を、取り上げたい。

 

○カレー屋の栄枯盛衰

世にカレー料理を食べさせてくれる所は、五万とある。本格的な、カレーレストランや、印度料理の店もあるが、大半は、軽食・昼食に、一寸食べる所が多い。ここ10年位でみると、身近でも、栄枯盛衰はあるようだ。 

 

・以前、有楽町駅東口(中央口)近くの一角に、黄色い建物の、小さなインドカレー屋があり、良く、立ち寄ったが、駅前の再開発で、大きなビルが建ってからは見当たらず、無くなったと思われる。ひょっとしたら、ビル内のテナントとして、生き残っているだろうか?

・北千住駅西口の丸井ビル1Fのフードコートに、カレー風味のタンドリーチキンやナンが食べられる、ファストフード店があり、時々、立ち寄ったのだが、いつの間にか、無くなり、他に代わってしまっている。

 

・かなり前だが、新橋駅から近い首都高速道の下に、SB食品が運営する、カレー店があり、勤務地が近かったことから、時々、カレーを食べに行ったもので、中の様子が、外からも良く見えた。

昨年暮れに、この店、どうなっているかと思って久しぶりに行って見たら、それらしい店は無い。植栽に囲まれた奥にある入口の扉から、恐る恐る中を覗いたら、蝶ネクタイのご婦人(支配人?)が出て来た。

そこで、聞いたところでは、以前あったカレー屋は、大分前に閉店し、今は、HIDORIと言う名の、高級和食レストランに変わったようだ。でも、“ひどり”と聞いて、咄嗟に、SUN BIRDが連想されたのだが、やはり、ここの経営には、SB食品が関係していて、店名は、SB食品の創業時の商標である、ヒドリ(太陽と鳥)を付けたと言う。

大衆的なカレー店が、こんな形で、ハイカラに生まれ変わったことは、どこか嬉しい感じがした。 いつの日か、このHIDORIで、食事する機会があれば、嬉しい限りだ。

 

・住んでいる近くに、ユニークな造字の漢字を使った、カレー屋の看板広告が、今もある。 これについては、下記のブログ記事で触れているが、

   漢字の世界―漢字遊び   (2011/2/28)

綾瀬駅の近くあったこのカレー屋、行きたいと思った時は、残念ながら、建物はあったが、店は無くなっていたのだ。一度行きたかったのに!    

 

・カレーと言えば、カツカレーが思い浮かぶ。 以前の勤務先から近かった中央区築地に、グリルスイス築地店というのがあり、昼飯には、この店で、良く、カツカレーを食べた。リーゾナブルな値段で、中々美味しかった。

このカツカレーは、元巨人軍の名セカンド、千葉茂さんの発案で、グリルスイスで生まれたメニュー、と言うのが、ここの自慢で、それを紹介した新聞記事も貼り出してあった。 最近はこの店には行っていないが、ネットにはちゃんと出て来るので、健在と思われる。

・外国出張の折、ロンドンで、とある印度料理のレストランで、色んな料理をご馳走になったことがあるが、残念ながら、殆ど記憶が無いのだが、料理は、手を使ったのか、ナイフとフォークで食べたのかは、定かではない。

 

○カレーの辛味の程度については、各社独自の基準を決めているようだ。SB食品では、カレールウのケースに表示されている、辛味順位表では、甘口から辛口まで

~お子様向け、1、2、3、4、5、HOT~

となっており、又、同様に、ハウス食品の辛味順位表では、甘口から辛口まで

~1、2、3、4、5~

となっている。

 

ハウス食品のカレールウの辛味表示(辛口) 

 

我が家では、大人ばかりの今は、辛口のルウが標準だが、どちらの社の物でも、辛味順位は、4になるだろうか。

 

○CoCo壱番屋(ココイチ)という、カレー屋があり、前から、知ってはいたのだが、食べに行くようになったのは最近だ。

JR常磐線綾瀬駅の西口にあるこのカレー屋は、全国的に、1300近い店舗を展開しているものの一つで、住んでいる足立区内に、他に、2店あるようだ。

初めて行った時は、良く食べる、カツカレーを注文。 辛味の程度は、と聞かれ、通常、カレーは、辛口を食べていると言ったら、辛味の程度としては、1辛を勧められた。 暫くして出て来た、ロースカツカレーは、そんなに辛くは無く、すっきりした感じで、香りも良く、美味しく味わった。辛味の程度は、まだまだ余裕があるな、という感じ。

店内のメニューを見たら、辛味の程度は自分で選べるようになっていて、辛い程、付加料金が、20円づつ高くなる、面白いシステムになっている。

暫くして、2回目に訪れた時は、メニューは同じカツカレーだが、こんどは、2辛をオーダーした。少し辛味は増すが、まだ大丈夫だ。

3度目は、比較のために、一般的に中辛程度と言われる、普通を食べてみた。そして、その次は、3辛にランクを上げて見た。さすがに、ビリッとくる辛味だが、まだ行けるのでは、と思えた。

 

店内にも、辛味の程度と、実際の辛さとの関係を示す情報はあったのだが、ネットで調べたら、店のHPで、これについての、詳しい表を見つけた(カレーハウスCoCo壱番屋│ココイチのメニュー)。表では、以下のように、各辛味順位毎に、実際の辛さの倍率が示され、簡単な、コメントが付いている。

 

辛味順位 辛さ倍率      コメント         

甘口   -       辛さが苦手な方や、お子様にもオススメ(一般的な甘口)

普通   -       ココイチのスタンダード(一般的な中辛程度)

1辛  1        もうちょっと刺激が欲しいという方へ(一般的な辛口程度)

2辛  1辛の約2倍   後から辛さがじわじわと広がる辛口

3辛  1辛の約4倍   激辛! そろそろ限界?

4辛  1辛の約6倍   超辛! 極辛! 好きな方はやみつき

5辛  1辛の約12倍  辛さに挑戦!!という方向け 辛さと勝負

6辛  1辛の約13倍  |

7辛  1辛の約14倍  | 過去に5辛を全て食べた方に限らせて頂きます。

8辛  1辛の約16倍  |  激辛のランク度が増していきますので徐々に試してく

9辛  1辛の約18倍    | ださい。

10辛   1辛の約24倍   | 

 

ココイチの辛味順位と、前述の、市販されているカレールウのそれ、との関係だが、上表で、1辛が一般的な辛口程度、等とされていることから類推するに、市販されているカレールウは、この表では、精々、3~4辛位までだろうか。

辛味順位と、実際の辛さを表す、辛さ倍率との関係が、目で良く見えるように、グラフにしてみると、下図のようになる。 5辛以上では、1辛の10倍以上の辛さとなり、恐ろしくなる。

辛さ倍率の単位は不明だが、唐辛子の辛さ等を表す、スコヴィル値(下記ブログ参照)に比例しているかもしれない。(ハバネロかな ?  2011/10/03)

 

次の機会には、4辛にチャレンジしたいと思っているが、コメントにあるように、やみつきになるか、そのあたりで、限界になるか!

 

所で、一体全体、3辛以上の激辛、超辛、極辛等は、主に、どんな人達が食べるのだろうか。又、ココイチでは、1辛~10辛迄を調理する時に、実際に加えるスパイスの量は、どのように決めるのだろうか? 仮に、スプーンで量るとしたら、そのサジ加減の回数は

  辛味順位の数だろうか?

辛さ倍率の数だろうか?

これらについて、機会があったら、後学のために、店の人に、聞いてみたいものだ。

 

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メガソーラー発電所  b

2012年02月20日 16時10分20秒 | 日記

2012年2月20日  メガソーラー発電所  b

 

と、思っていたら、東電に、発電状況をリアルタイムで見られるサイトがあることが分かった。過去1週間分の発電量も載っている。(データで見るメガソーラー

下記のグラフは、扇島ソーラー発電所の、今日、2月20日の様子である。施設の最大出力は13000kwだが、発電電力は、10330kwまでになっている。

 この1週間のデータをみると、下の表のようになる。発電電力が12027kwまで達した日もあるようだ。又、1日の発電電力量は、大きくばらついており、これは、気象条件によると思われるが、参考に、日射強度を示してある。1日の発電電力量が最も多い日で、69990kwhであるが、この日の、有効発電比率を求めてみると、0.077とかなり低い。これは、冬期のため、平均的に、日が短く、日が低く、日差しも少なく弱い、と言った要素が、影響していると思われる。

 

 

 

電気事業連合会のサイトにある、太陽光発電所一覧表(メガソーラー発電計画)によれば、計画中も含めて、最大出力の合計は、105Mwとある。これらすべてを稼働させた時の発電量は、前記の、有効発電比率を、仮に、0.13とすると

105×10w×8760h×0.13=119574×10wh

=119574×10kwh=1.19574億kwh≒1.2億kwh

=120Gwh

となる。

 

わが国における、総発電量は、連合会の上記のサイトのデータによると、大まかに言って、

  1兆kwh

であるから、太陽光発電プラントの発電量は、1%にも満たないものなのだ。

 

ここで、やや、唐突だが、この数字と、福島第一原発で、停止している原発、全6基の発電量とを比較してみたい。各原発の発電の定格出力は、以下となっている。

福島第一 1号機   46   万kw

     2     78.4  

     3     78.4

     4     78.4

     5     78.4 

     6    110

     合計   469.6万kw

 

6基全てを、1日24時間、年間365日、通しで稼働するとし、定期検査で止まる(約2~3か月)等を見込んで、稼働率を80%とすると、6基全体の年間の発電量は

    469.6万kw×24h×365×0.8=3290957万kwh

    ≒33000億wh=33テラwh

となる。

 

ここで、前記の、メガソーラー発電所の発電量と比較すると、

福島第一原発6基全体の年間発電量    33     Twh

メガソーラー発電所全体の年間発電量  120     Gwh

と、かなり桁が違い、福島第一原発相当分だけで、全国の現在のソーラー発電所の

33×10/120=275

倍もの設備が必要と言う計算になる。

堺太陽光発電所のプレス記事の中に、当発電所の発電量は、原発一基分の約1/100に相当、とある。堺の最大出力は、10000kwだから、100万kwの定格出力の原発一基分の、1/100となる。でも、上述のように、稼働率を加味すると、原発は、約80%と高いが、ソーラーは、精々13%程度のため、更に、1/6程度になってしまう。

 

一方、家庭での太陽光発電量について見てみよう。ネットのサイト(太陽生活)に、現在、80万戸の家庭に付けられている太陽光発電パネルの、発電総量は、約3.5Twhという数字がある。これを借用すると、福島第一原発全体の発電量 33Twhの、約一割にしかならないのだ。

 

原子力に代わる、再生可能エネルギーの、本命と言われる太陽光発電だが、電力各社による大規模な発電プラントも、個々の家庭の屋上等での発電も、現状は微々たるもので、本格的なエネルギー転換への道のりは、まだまだ遠いと言えよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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メガソーラー発電所  a

2012年02月20日 14時25分17秒 | 日記

2012年2月20日(月) メガソーラー発電所  a

 

 

この所、電力会社等によって建設された、大規模な太陽光発電プラントの、新規稼働が相次いでいる。最大出力が1000kw、即ち、10w=Mw(M メガ)以上の、メガソーラー発電所が多い。東日本大震災後の中で、希望が広がる、明るいニュースでもある。 

 

東電管内について、公表されたものは、以下である。   

○浮島太陽光発電所 11年8月稼働  川崎市臨海部 東電・川崎市共同

約11ha 

パネル約38000枚 最大出力7000kw CO削減効果年3100t

年間発電量 740万kwh(一般家庭2100世帯分)

年間最大発電量  

  7000kw×8760h=6132万kwh  

有効発電比率  年間発電量/年間最大発電量 

=740万kwh/6132万kwh=0.12

 

 

○扇島太陽光発電所 11年12月稼働  川崎市臨海部 東電・川崎市共同

約23ha

 パネル約64000枚 最大出力13000kw 

年間発電量1370万kwh(一般家庭3800世帯分)  

年間最大発電量  

  13000kw×8760h=11388万kwh  

有効発電比率  年間発電量/年間最大発電量 

        =1370万kwh/11388万kwh=0.12 

 

○米倉山太陽光発電所 12年1月稼働  甲府市米倉山 東電・山梨県共同

約12.5ha(サッカー場17面相当)     

  パネル約79000枚 最大出力10000kw CO削減効果年5100t

年間発電量1200万kwh(一般家庭3400世帯分)

年間最大発電量  

  10000kw×8760h=8760万kwh  

有効発電比率  年間発電量/年間最大発電電力量 

        =1200万kwh/8760万kwh=0.137

 

 

 

全国的には、各電力会社も、ソーラー発電事業を展開しているようで、稼働している主なものは以下の通り。

 ○関電 堺太陽光発電所  11年9月稼働  堺市埋立地  関電・堺市共同

   約21ha(甲子園球場の約5倍)  第1区画~第3区画

   パネル約74000枚  最大出力10000kw 

   年間発電量 1100万kwh(一般家庭3000件分 )

年間最大発電量  

  10000kw×8760h=8760万kwh  

有効発電比率  年間発電量/年間最大発電量 

        =1100万kwh/8760万kwh=0.137

 

 ○中部電 メガソーラーたけとよ 11年10月稼働  愛知武豊火力構内

   開発敷地 14ha(名古屋ドーム 3個分)

   パネル約39000枚  最大出力 7500kw 

   年間発電量 750万kwh (一般家庭 2000世帯分)

年間最大発電電力量  

  10000kw×8760h=8760万kwh  

有効発電比率  年間発電量/年間最大発電量 

        =1200万kwh/8760万kwh=0.125

 

 

 ○中国電 福山太陽光発電所  11年12月稼働  福山市

   4.5ha

   16544枚のパネル 最大出力 3000kwCO削減効果 年2100t

   年間発電量 368万kwh(一般家庭 1000世帯分

年間最大発電量  

  3000kw×8760h=2628万kwh  

有効発電比率  年間発電量/年間最大発電電力量 

        =368kwh/2628万kwh=0.14 

 

北海道電、東北電、北陸電、四国電、九州電、沖縄電については、煩雑になるので省略。

 

上記にある、有効発電比率とは、自分で、便宜上、仮に作ったパラメータだが、公表されている、実際の年間発電量と、年間最大発電量(1日24時間、年間365日、通しで最大出力の発電を行ったと仮定した時の発電量)との比で

有効発電比率=年間発電量/年間最大発電量

となる。

各、太陽光発電所での、この有効発電比率を見ると、0.12~0.14の範囲であり、思ったよりも数字が小さいようだ。

 発電量は、日照によって決まるが、日照時間や日差しの強さは、下の様な、色んな要因で変化する訳だが、

   ・地球の自転による変化 平均的には 半日は太陽が現れない夜で発電は不可

               →発電比率は、0.5よりは大きくはならない。

・気象条件の変化    晴れだけでなく、雨や曇りの時もある           

   ・太陽の高度の変化   一日の時間変化  日の出~南中~日の入り

               季節による変化  夏至が最大、冬至が最少

               緯度による変化  沖縄が入射角大  発電大

                        北海道が入射角少 発電小

など、バラツキ要因は多いのだが、平均的には、余り差は無い、と言うことだろうか。

又、発電所間のバラツキが少ないことは、地域による日照の差はない、ということだろうか。稼働開始後の、実際の発電量はどうなのか、1年間のデータ等を見たいものだ。

 

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地球最北の町  その2

2012年02月18日 21時16分41秒 | 日記

2012年2月18日(土)  地球最北の町 その2

 

 

先日、当ブログに載せた、下記の記事

    地球最北の町 その1  (2012/2/16)

で宿題となっている白夜、極夜について、今回、触れる事としたい。

 

地球は、自転しながら、太陽の廻りを公転していることから、通常の地域では、朝の時刻には陽が昇り、夕の時刻には陽が沈む事を繰り返している。 更に、地球の自転軸が傾いていることから、同じ地域で、四季の変化が起こることとなり、日の出、日の入りの時刻は季節によって変化している。

公転運動の中で、北極線(北緯66度33分)より北の地域では、夏期は、一日中、太陽が地平線より下にならず、陽が沈まない、夜の時刻も明るい「白夜」となる。一方、冬期は、逆に、太陽が地平線から姿を見せず、昼の時刻も暗い、「極夜」となる。

スバールバル諸島のロングイヤービエンの場合は、案内書等によれば、以下のようだ。

 白夜:  4月~8月 5カ月間

 極夜: 11月~2月 4か月間

 

ネットの中で、地球上の、任意の緯度、経度の地点での、任意の月日の、日の出・日の入りの状況を計算し、グラフで表示してくれる、素晴らしいサイト(下記)があることを知り、早速、使わせて頂いた。

http://keisan.casio.jp/

ロングイヤービエンの、緯度は北緯78度、経度は東経15度なので、これを入力すると、例えば、以下の様な、太陽高度のグラフが得られる。

 

 

このグラフは、4月20日の状況で、その頃に始まる白夜の時の、太陽高度を表しており、高度が最低となる午前8時でも、地平線(高度0)より下がらないことを示しているとともに、午後8時頃に、太陽が最も高くなる様子も示している。

 

極夜、白夜の期間以外は、通常の昼夜がある訳で、上記のサイトで調べた結果、ロングイヤービエンでの、年間の昼夜変化の状況は下図のようになるようだ。 極夜が終わると、通常の昼夜となり、続いて、白夜が始まる。白夜が終わると、再び、通常の昼夜が訪れ、そして、又、極夜が始まる。 このパターンが、毎年、繰り返される。図には、それぞれの境界となる、目安の月日が示されているが、境界の前後では、昼や夜は、徐々に長くなったり、短くなったり、変化していく訳だ。 上記の案内書の情報と、ほぼ一致している。

 

 

 

白夜、極夜が出来る理由を、北半球の場合について考えて見る。単純化するために、地球は球体とみなし、太陽からの光は、地球に対して、ほぼ並行光線とみなす事が出来る、とする。

地球の自転軸(地軸)の、公転面に対する垂線からの傾き(角度α 23度26分)があるため、太陽光が地球の接線となる地点(緯度β)以北は、夏期は太陽が沈まず(白夜)、冬期は太陽が現れない(極夜)こととなる。この境界となる線を、北極線と呼んでいる。

αとβは、α+β=90度の関係にあることから、β=北緯66度33分である。白夜、極夜が現れる、実際の地域は、光の屈折率等も関係して、北極線で示される緯度の範囲よりも、やや広くなるようだ。これらの関係を、下図に示す。

 

 

又、公転運動の中で、夏期には、地軸の傾きにより、赤道が移動して、北半球では太陽が真上にくる地域が出来、この限界を、北回帰線と呼んでいるが、この線は、地軸の傾きα度と同じ緯度の、北緯23度26分になる。

冬期には、太陽が南半球側に移動するため、北半球では、太陽の高さが、大幅に低くなる。

南半球の場合は、北半球とは逆になり、南極線、南回帰線があり、夏と冬も逆になる。

  

 

白夜、極夜とも、体験したことは無いが、白夜については、比較的楽に過ごせるのではないか。特に、都会では、夜も明るいのには、慣れている昨今だけに、人為的に暗くすれば、寝るのは、そう難しくはあるまい。

一方、極夜は、生物にとっての、生きるリズムの基本となる太陽が現れないのだから、問題は多いと思われる。ビタミンDの服用などが行われるようだが、人体の健康や、精神的な面も含めたケアが必要だろう。

宇宙ステーションでの長期滞在では、人為的に、昼夜を作る必要があるのは、言うまでも無い。

 

ここで、言葉について触れたい。

日本語の白夜は、英語では、midnight sunで、真夜中の太陽 と表現している。ひょっとしたら、英語では、white night と言うのでは、と思ったのだが、当てが外れた。

ロングイヤービエンでは、白夜の頃で一番日が高いのは、20時頃で、24時ではないようだ。midnight sunと言う言葉の、midnightは、通常は24時のこと? 

良く歌われる、自分も好きな歌謡曲の「知床旅情」に、

  遥か国後(クナシリ)に 白夜は明ける

と詩的な表現があるが、あの、国後辺りでは、緯度が低いので、白夜は現れないだろう。

 

 一方、今回初めて知った、日本語の極夜だが、英語では、polar night とあり、極夜は直訳のようで、白夜に比べて、少し機械的な語感がある。

雰囲気のある白夜の表現に合わせて、極夜ではなく、黒夜とか、ぬばたまの夜、などと言っても面白いかもしれない。

 

 

 

 

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地球最北の町 その1

2012年02月16日 11時31分55秒 | 日記

2012年2月16日(木) 地球最北の町 その1

 

 

先日だが、2月2日のNHKTVの、地球イチバンで、 

   地球でイチバン北の町~ノルウエー・ロングイヤービエン~

が放送された。

“エーッ、地球上には、こう言う所もあるの!”という驚きを味わった。

 

以前、アイスランドで起こった火山の大噴火で、欧州の航空便に、大きな影響が出て、それに関連し、当ブログでも、

   アイスランドの火山噴火  (2010/4/28)

という記事を載せたことがある。

アイスランドは、北極線のある、北緯66度33分の、凡そ真下にあるのだが、今回の舞台である、スバールバル諸島のスピッツベルゲン島の中心都市であるロングイヤービエンは、それよりも、遥かに北の、北緯78度になる。

このロングイヤービエンは、定住人口のある町としては、地球上で最北の町と言われる。

 

スバールバル諸島の、自然環境は、次の様なものだ。

ノルウエー本土から、約2000kmの北にあり、その広さは、約6万kmで、大雑把には、北海道位の広さだろうか。

異種外射方位図法によると思われる、北極圏の地図を下に示す(ネットから借用)。 この図法の名称は、生齧りで調べたものだが、人工衛星や、宇宙ステーションから見える地球の映像に近いもののようだ。

 

図中のグリーンランドの右にスバールバル諸島が、図の右上隅に、赤く北海道が見える。

 

 

良く見る、メルカトール図法の世界全図では、極に近づく程、横に広がるため、この島々は、見かけでは、かなり大きく描かれる。

スバールバル諸島の、詳しい地図(Wikipediaより借用)とノルウエー国旗を、下に示す。

 

  

 

                         

この島の平均気温は、夏期は、最高気温が7℃(7月)になるが地面は凍ったままで、冬期は、最低気温は-21℃(2月)だが、-30℃位に寒くなる時もあり、白い氷と雪に閉ざされた、極寒の世界という。

番組の中で、氷河のトンネルの内部が紹介された。 凹凸のある筋状に凍っている氷壁をこすったら、シロホンのように、済んだ音の素晴らしいハーモニーになった、のが印象的だった。

 

北極線より北では、夏期は、太陽が地平線より下にならず、夜も明るい「白夜」があることは、知っていた。一方、冬期は、昼も、太陽が地平線から出て来ず、暗い「極夜」となるようで、この言葉があることは、知らなかった。 これらについては、次稿で、改めて触れることとしたい。

 

美しいオーロラは、勿論、この地でも、季節を問わず、見られるが、最盛期は、1~2月と言う。ノルウエー本土の、トロムソは、オーロラ観光の中心地の一つとなっている。 

 

 オーロラ(NHK番組 HPから) 

 

オーロラと言えば、以前、アンカレッジ経由の飛行機でヨーロッパへ行った時に、アラスカ上空で、飛行機の中から見たことがあるが、ボーっと空が青白く光っていたのを覚えている。

又、オーロラは、地上からは、下から見上げる形だが、宇宙ステーションからは、上から見下ろす形で見えるようだ。 この1/4の、NHKあさイチ番組の、宇宙の渚スペシャルの中で、北極の廻りを、巨大なリング(ドーナツ)状に囲むようにして、黄緑色に輝きながら動くオーロラが見えたのは、幻想的な素晴らしい光景だった。

このようにオーロラは、北極を中心とする、ドーナッツ状になっていることから、北極に近い高緯度になると、却って見えなくなるようで、このスバールバル諸島あたりが、見られる限界、と言うのは面白い。

 

このような、厳寒の地域に、なぜ人が定住しているのだろうか。

以前、この島では、良質の石炭の採掘権等を巡り、勢力争いが続けられてきたようだが、争いをなくすために、1920年に、スバールバル条約と言うものが、結ばれたようだ。 この国際条約は、現在も有効で、日本も含めた、41カ国が加盟している、という。

この条約により、領有権は、最も近いノルウエー領になったが、国際的な「フリーゾーン」として、条約に加盟している国の人間であれば、誰でも、この地域に自由に出入り出来、仕事が出来、生活出来るようになったようだ。

自由な国として憧れの対象となるのはアメリカ合衆国であり、経済特区のことを、フリーゾーンと言うようだが、スバールバル諸島の様な、完全なフリーゾーンは、地球上には、他には無いようだ。

出入国管理が無いので、パスポートは不要だが、逆に、島に定住していても、ノルウエー政府から、パスポートは発行されないため、移住する前の国籍のままであるという。

人口は、2300人程で、このうち、約1/5が外国人のようだが、出入りが激しく、毎年1/4程度が替わると言われ、或る情報では、平均居住期間は、6.3年という。

言語は、ノルウエー語で、通貨は、本土と同じ、ノルウエークローネという。

住んでいる住民が払う税金は、所得税は10%以下で、消費税はかからず、酒やたばこは、免税と言う。

現在は、ノルウエー本土との間は、航空便が開設されており、観光地としても人気があり、勿論、世界中の誰でも、自由に行くことができる。

 

住んでいる人々の仕事や暮らしはどうだろうか。

自治政府の様な、地域行政庁があり、勿論、警察や学校や病院もあるようだ。 学校は、小、中、高が、一緒になっているという。

島の主産業は、石炭の採掘で、良質の石炭が取れると言う。現在は、男たちは、ロングイヤービエンから、単身で飛行機で炭鉱に行って、採炭の仕事をしていると言う。炭鉱の埋蔵量は、どの位だろうか。 近い将来、掘り尽くされたら住む人はいなくなり、日本の炭鉱町の例のように、荒廃するのだろうか。

一方、ここは、極地に近い寒冷地であることから、極地科学研究の世界的な拠点となっているようで、各種の研究機関がある、と言うのは、希望の持てる情報だ。その中には、世界中から集めた植物の種を、ツンドラの中に、永久保存する施設もあるという。 

島で唯一のスーパーには、世界各地の商品が並んでいるようだ。 全て、航空便で空輸しているので、物価は高いようだ。

社会的な問題は、福祉施設等がなく、墓地も無いので、死ぬわけにはいかず、高齢者には、住みにくいという。

      

TV番組では、先の、旧ユーゴスラビアの内戦で、クロアチアから逃げて来た、或るセルビア人家族に焦点をあてて、報道された。 

この人たちは、内戦勃発後、セルビア人と言うことで、住んでいたクロアチアで迫害され、そこから逃げ出し、あちこちを転々とした挙句、終に、10年ほど前に、自由の地である、ここに辿りついたという。辛い中でも、希望を失わず生きて来た姿が、印象的であった。

親達は、将来は、古巣のクロアチアに帰りたいのだが、現在高校生である息子達は、今後の進路については、クロアチアではなく、ノルウエー国籍を取得して、ノルウエー本土の大学へ行きたい、という。

 

この番組と、関連した調査を通して、世界の多様さを知ると共に、人間の幸せとは何だろうか? と、改めて考えさせられた、ことである。

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