烏賊川市(いかがわし)シリーズの中編5作品を収録。
自称名探偵・鵜飼と、その唯一の弟子・戸村流平が、全作品に登場。そういえば、鵜飼探偵事務所が入居しているビルのオーナーの女の子(朱美って言ったっけ)全く出てこない。出てくればキャーキャーとうるさいけど、全く登場しないと、少し寂しいね。
毎回、ベタなギャグで笑わせるが、トリックはきちんとしていて、正統派本格推理小説。前半の4作品はみな出来が良いと思う。特に『藤枝邸の完全なる密室』は面白い。
倒叙ミステリなので、犯人が犯行を終え、苦労して密室を作り、第一発見者を上手く誘導して、自分に有利な証言を引き出そうとする。もちろん、その第一発見者が鵜飼。ところが、全然犯人の思うとおりに動かず、勝手気ままに動き回るので、犯人はイライラ。そのズレた会話が面白い。
マジックでよくあるが「不自由な二択」だよね。自分で選んでいると思ってはいるが、本当は選ばされている事って、よくある。
最後に、犯人の作ったちゃちな密室などどうでもよくなるほどの、大きな自然の密室の中に、二人は閉じ込められる。
『七つのビールケースの問題』が一番、本格っぽいかな。
夢見台という新興住宅地にある、酒屋の店先に置いてあったカラのビールケースが、夜中に7個盗まれた。10個だったら、お金のない人がベッド代わりにするため持って行ったとも考えられるが、7個なんて中途半端な個数、何に使うんだろ?という暇つぶしの推理が発端。
そういえば、ご近所で夜中にトラブルが立て続けに起きて…という件に繋がっていく。
フリーハンドで描かれた夢見台住宅地の地図も載っていて、推理しようという気になる。
なるほど、そういう事もあるかもしれない、と妙に納得させる作品。
最後の『宝石泥棒と母の悲しみ』は、ちょっと異色の作品。綾辻行人の『どんど橋 落ちた』を思い出した。『どんど橋~』を読んだ後、これって詐欺じゃんと悪態をついたが、この『宝石泥棒と~』は、そこまであくどくはないです。
自称名探偵・鵜飼と、その唯一の弟子・戸村流平が、全作品に登場。そういえば、鵜飼探偵事務所が入居しているビルのオーナーの女の子(朱美って言ったっけ)全く出てこない。出てくればキャーキャーとうるさいけど、全く登場しないと、少し寂しいね。
毎回、ベタなギャグで笑わせるが、トリックはきちんとしていて、正統派本格推理小説。前半の4作品はみな出来が良いと思う。特に『藤枝邸の完全なる密室』は面白い。
倒叙ミステリなので、犯人が犯行を終え、苦労して密室を作り、第一発見者を上手く誘導して、自分に有利な証言を引き出そうとする。もちろん、その第一発見者が鵜飼。ところが、全然犯人の思うとおりに動かず、勝手気ままに動き回るので、犯人はイライラ。そのズレた会話が面白い。
マジックでよくあるが「不自由な二択」だよね。自分で選んでいると思ってはいるが、本当は選ばされている事って、よくある。
最後に、犯人の作ったちゃちな密室などどうでもよくなるほどの、大きな自然の密室の中に、二人は閉じ込められる。
『七つのビールケースの問題』が一番、本格っぽいかな。
夢見台という新興住宅地にある、酒屋の店先に置いてあったカラのビールケースが、夜中に7個盗まれた。10個だったら、お金のない人がベッド代わりにするため持って行ったとも考えられるが、7個なんて中途半端な個数、何に使うんだろ?という暇つぶしの推理が発端。
そういえば、ご近所で夜中にトラブルが立て続けに起きて…という件に繋がっていく。
フリーハンドで描かれた夢見台住宅地の地図も載っていて、推理しようという気になる。
なるほど、そういう事もあるかもしれない、と妙に納得させる作品。
最後の『宝石泥棒と母の悲しみ』は、ちょっと異色の作品。綾辻行人の『どんど橋 落ちた』を思い出した。『どんど橋~』を読んだ後、これって詐欺じゃんと悪態をついたが、この『宝石泥棒と~』は、そこまであくどくはないです。
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