本と旅とやきもの

内外の近代小説、個人海外旅行、陶磁器の鑑賞について触れていき、ブログ・コミュニティを広げたい。

「くま」の話

2007-02-19 15:34:03 | Weblog
 高村光太郎が「樹下の二人」に綴った川は「あの光るのが阿武隈川」。筑紫次郎と称される筑後川の上流は三隈川、島崎藤村に縁深いのが千曲川、そして球磨川。字は違っていても、共通している読みが「くま」ですな。漢和辞書を開くと「隈」には水が岸に曲がりくねった所の意があり、「曲」には湾曲した所の意がある。恐らく、「球磨」はどちらかの当て字ではないか。川は曲がりくねった所に土砂を堆積し洲を作る。だから川のほとりを隈町という地名になる。これ、九州に多い。

 面白いのは「阿」にも、湾曲して入り組んだ所という意味がある。してみると、阿武隈川は相当に蛇行している感じだ。「阿川さん」は父娘ともどもへそ曲がりの気がしてきた。
 しょうもない話でした。