お通夜に行って帰宅したばかりです。
斎場はかねてより市民の熱い要望に応えて出来た新しい施設。
式場は3つあり全てお通夜が営まれていました。
知人のご母堂の逝去の報を受け取った一昨日、
「やっぱりダメだったのか」という思いが胸に一杯に広がりました。
知人はパート先で10数年共に仕事をこなした仲間。
私より年齢は年下でしたが、先輩格の彼女には色々教えて貰ったものです。
彼女は一人娘で、同居していた母親には溺愛されて育ったお嬢様。
時にはその天真爛漫さに翻弄されることもありましたが、
憎めない人柄と天性の美貌は上司達からも気に入られていました。
ご母堂は、およそ3年前に「肺がん」が見つかりました。
その後入退院を繰り返したりで、彼女は看護の疲れもあったのでしょうか、
仕事中に泣かれたり、こぼされたりで一時は精神が不安定な時がありました。
きっと兄弟姉妹がいれば、そんなことはなかったでしょうに。
今日聞いた話ですが、お母さんは70回もの放射線治療を受けたとか。
78歳という年齢には過酷な治療だったに違いありません。
それでも最後の最後まで娘を案じて逝かれたそうです。
斎場での彼女は目を覆いたくなるほどやつれていましたが、
時間の経過と共に心も癒され、以前の美しい笑顔が戻ると信じています。