最近のお若い方は羨ましいのう。
シーデーとかが安くなって、箱に入ったやつなんか一枚百円台からあるんじゃな。わしらの若い頃には考えられんかったわい。
わしが若い頃は、廉価盤言うたらコロンビアの「ダイヤモンド1000シリーズ」じゃな。最初はほとんどこれくらいしか無かったものじゃ。
その後、同じくコロンビアから、「エラート1000シリーズ」だの「ヒストリカル1000シリーズ」、あるいは「フォンタナ」だとか「クレモナ」とか「セラフィム」とか出て来たが、おお、そうそう、「コンサート・ホール」なんていう会員制のレコードもあったのう。
え~と、何の話をしておったかな?
あっ、そうそう、コロンビア。珈琲、じゃなかったレコードのことじゃった。「ダイヤモンド1000シリーズ」の話じゃ。
白いツルツルした紙に欧州の名所旧跡の写真が印刷されているジャケットが、とても眩しく輝いて見えたものじゃ。
わしなどは、評論家の大木正興先生が推薦文をお書きになったパンフレットを後生大事に毎日の様に眺めておった。食い入る様に日々見ておったから、どの曲を誰が演奏しているかなども結構諳じていたもんじゃ。
クラシックの名曲が揃っていることとともに、演奏もヴィルヘルム・シュヒター(第九のレコードがそうじゃった)やピエール・デルヴォーなどの一流どころを揃えているから安心してお薦め出来る、みたいなことがパンフレットに書いてあった。お二人とも指揮者じゃが、今の若いお方は知らんじゃろうな。
画期的だったのは、当時新進気鋭のブレンデルの音源がたくさんあったこと。米VOX原盤で、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集やピアノ協奏曲全集、モーツァルトのピアノ協奏曲も結構あったな。
しかし、どちらかと言うと、いやどちらかと言わなくても無名の演奏家の録音が多かった。
指揮者で一番多かったのは、ハンス=ユルゲン・ワルターだったな。
ワルター言うても、ブルーノさんじゃないぞ。
当時のわしらにとっては、ブルーノさんはお高く、なかなか手の届かない存在。
普通にワルターと言えば、こりゃハンス=ユルゲンさんに決まっておったものじゃ。まあ、廉価盤界のカラヤンみたいな存在じゃな。
そのハンス=ユルゲン・ワルター先生の手兵は、プロ・ムジカ交響楽団とかプロ・ムジカ管弦楽団などと言うオケ。常設では無く録音専用で、契約とかの関係でこう名乗っているが、実体はウィーン響が母体らしい、なんてどこかで読んだな。本当のところは知らんが。
尊敬するハンス=ユルゲン・ワルター先生がどういうお方か知りたくて、孫にインターネットとか言うコンピューターで調べさせたのだが今一良く分からん。
ただ、所謂覆面指揮者とかでは無く、実在のお方で1919年のお生れとの情報もある様だ。
どなたか、ハンス=ユルゲン・ワルター先生について情報をお持ちの方がいらっしゃったら是非お教えくだされ。
・交響曲第1番《冬の日の幻想》:ハンス・スワロフスキー指揮バンベルク・フィルハーモニー管弦楽団
・イタリア奇想曲:ハンス=ユルゲン・ワルター指揮ハンブルク・プロ・ムジカ交響楽団(da music盤)
先日、近所のブックオフという古本屋を覗いておったら、なんとハンス=ユルゲン・ワルター先生のシーデーがあるではないか!
あまりの大感激に何故か動揺してしまい、ついつい買いそびれてしもうた。
これは大変な事をしてしまった!
後悔して、後日改めてその店に出向いたが後の祭り。
お目当てのシーデーは見付からぬ。大変落胆して帰路に着いたものじゃ。
やはり希少なハンス=ユルゲン・ワルター先生のシーデーである。好事家の方に引き取られて行ったのだろうか?悔しい。
諦め切れずにまた後日、当店へ。
舐める様に棚のシーデーを見直す。
あった~!
以前あったチャイコフスキーの所では無く、モーツァルトの仕切りに紛れ込んでおった。そこから救出して、即レジへ。
昔の印象では、下手っぴ。いや、誤解の無いよう。オケがですぞ、あくまでもオケがですぞ。偉大なるハンス=ユルゲン・ワルター大先生の棒にオケが付いて行けて無い印象があった。
しかしのう~、この演奏聴いてみると、いいのう~。
率直な音楽作りで、てらいもハッタリも無く、音楽する喜びが自然に伝わって来る。オケだって決してヘボじゃないぞ。すんごく好感持てるわな。
いつの録音か分からぬが、音だって決して悪くないぞ。
また、是非探してみないといかんな、ハンス=ユルゲン・ワルター先生の録音。
弊録の、わし的に最近大注目のスワロフスキー先生の方は録音が結構悪い。しかし、実直な演奏でこれも良いわ。
バンベルク・フィルハーモニー管弦楽団というのは、バンベルク交響楽団とは別団体?、良く分からんが。
今日は、何とも懐かしく味わい深いシーデーを聴いたわい。
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シーデーとかが安くなって、箱に入ったやつなんか一枚百円台からあるんじゃな。わしらの若い頃には考えられんかったわい。
わしが若い頃は、廉価盤言うたらコロンビアの「ダイヤモンド1000シリーズ」じゃな。最初はほとんどこれくらいしか無かったものじゃ。
その後、同じくコロンビアから、「エラート1000シリーズ」だの「ヒストリカル1000シリーズ」、あるいは「フォンタナ」だとか「クレモナ」とか「セラフィム」とか出て来たが、おお、そうそう、「コンサート・ホール」なんていう会員制のレコードもあったのう。
え~と、何の話をしておったかな?
あっ、そうそう、コロンビア。珈琲、じゃなかったレコードのことじゃった。「ダイヤモンド1000シリーズ」の話じゃ。
白いツルツルした紙に欧州の名所旧跡の写真が印刷されているジャケットが、とても眩しく輝いて見えたものじゃ。
わしなどは、評論家の大木正興先生が推薦文をお書きになったパンフレットを後生大事に毎日の様に眺めておった。食い入る様に日々見ておったから、どの曲を誰が演奏しているかなども結構諳じていたもんじゃ。
クラシックの名曲が揃っていることとともに、演奏もヴィルヘルム・シュヒター(第九のレコードがそうじゃった)やピエール・デルヴォーなどの一流どころを揃えているから安心してお薦め出来る、みたいなことがパンフレットに書いてあった。お二人とも指揮者じゃが、今の若いお方は知らんじゃろうな。
画期的だったのは、当時新進気鋭のブレンデルの音源がたくさんあったこと。米VOX原盤で、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集やピアノ協奏曲全集、モーツァルトのピアノ協奏曲も結構あったな。
しかし、どちらかと言うと、いやどちらかと言わなくても無名の演奏家の録音が多かった。
指揮者で一番多かったのは、ハンス=ユルゲン・ワルターだったな。
ワルター言うても、ブルーノさんじゃないぞ。
当時のわしらにとっては、ブルーノさんはお高く、なかなか手の届かない存在。
普通にワルターと言えば、こりゃハンス=ユルゲンさんに決まっておったものじゃ。まあ、廉価盤界のカラヤンみたいな存在じゃな。
そのハンス=ユルゲン・ワルター先生の手兵は、プロ・ムジカ交響楽団とかプロ・ムジカ管弦楽団などと言うオケ。常設では無く録音専用で、契約とかの関係でこう名乗っているが、実体はウィーン響が母体らしい、なんてどこかで読んだな。本当のところは知らんが。
尊敬するハンス=ユルゲン・ワルター先生がどういうお方か知りたくて、孫にインターネットとか言うコンピューターで調べさせたのだが今一良く分からん。
ただ、所謂覆面指揮者とかでは無く、実在のお方で1919年のお生れとの情報もある様だ。
どなたか、ハンス=ユルゲン・ワルター先生について情報をお持ちの方がいらっしゃったら是非お教えくだされ。
・交響曲第1番《冬の日の幻想》:ハンス・スワロフスキー指揮バンベルク・フィルハーモニー管弦楽団
・イタリア奇想曲:ハンス=ユルゲン・ワルター指揮ハンブルク・プロ・ムジカ交響楽団(da music盤)
先日、近所のブックオフという古本屋を覗いておったら、なんとハンス=ユルゲン・ワルター先生のシーデーがあるではないか!
あまりの大感激に何故か動揺してしまい、ついつい買いそびれてしもうた。
これは大変な事をしてしまった!
後悔して、後日改めてその店に出向いたが後の祭り。
お目当てのシーデーは見付からぬ。大変落胆して帰路に着いたものじゃ。
やはり希少なハンス=ユルゲン・ワルター先生のシーデーである。好事家の方に引き取られて行ったのだろうか?悔しい。
諦め切れずにまた後日、当店へ。
舐める様に棚のシーデーを見直す。
あった~!
以前あったチャイコフスキーの所では無く、モーツァルトの仕切りに紛れ込んでおった。そこから救出して、即レジへ。
昔の印象では、下手っぴ。いや、誤解の無いよう。オケがですぞ、あくまでもオケがですぞ。偉大なるハンス=ユルゲン・ワルター大先生の棒にオケが付いて行けて無い印象があった。
しかしのう~、この演奏聴いてみると、いいのう~。
率直な音楽作りで、てらいもハッタリも無く、音楽する喜びが自然に伝わって来る。オケだって決してヘボじゃないぞ。すんごく好感持てるわな。
いつの録音か分からぬが、音だって決して悪くないぞ。
また、是非探してみないといかんな、ハンス=ユルゲン・ワルター先生の録音。
弊録の、わし的に最近大注目のスワロフスキー先生の方は録音が結構悪い。しかし、実直な演奏でこれも良いわ。
バンベルク・フィルハーモニー管弦楽団というのは、バンベルク交響楽団とは別団体?、良く分からんが。
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