golf130のクラシックお笑い原理主義

オッサンのしがない日常や妄想話とその日聴いた音楽。

山田耕筰「交響曲《明治頌歌》、舞踏交響曲《マグダラのマリア》」湯浅卓雄

2009-11-07 20:42:49 | Weblog
昨日、REIKOさんから「緑の」食物が足りないんじゃない、というご指摘を頂戴致しました。

全くその通りにございます。反省致しました。

最近、蒙古タンメン中本の真っ赤な激辛ラーメンやキムチ、たっぷりタバスコを振り掛けたナポリタンスパゲッティ等々、確かに赤い食物ばかりでした。

そう言えば、だいぶ久しく食べていなかったな、と先ほど写真の「緑の」食品を購入して参りました。

やはり、食事はバランスが重要ですね!

溝入由美子(篳篥)、湯浅卓雄指揮、東京都交響楽団(NAXOS盤)

今日は他のCDにするつもりでしたが、昨日のカップリング曲もなかなか面白かったので、引き続いて同じCDにしました。

音楽素材に日本の伝統音楽「長唄」を活用した、昨日の長唄交響曲が1934年の作品。

対して、雅楽器「篳篥」(ひちりき)も入る「明治頌歌」は1921年、西洋音楽そのものと行っても良いような「マグダラのマリア」は1916年の作です。

この3曲だけ見ると、山田耕筰が年を経るにつれて日本的な音楽に回帰しているように見えますが、どうなのでしょうか?

きっと、留学で学んだ西洋音楽そのものから、独自の日本的語法を取り入れた作風に変わって行ったのでしょうね。

今日の2曲を聴いて驚いたのは、これ後期ロマン派そのものじゃん!ということ。

作曲家名と曲名を隠して(「マグダラのマリア」の方は曲名出してもOKですね)誰かに聴かせたら、ヨーロッパの後期ロマン派の一体誰の作かな?と思うことでしょう。

「マグダラのマリア」は、R.シュトラウスの未知の作品が発見された!と嘘さえつけるかもしれません。

唱歌のイメージが強かった山田耕筰がこんなに本格的なクラシック音楽を作曲していたとは、ただただ驚きであります。

実際、彼はドイツ留学でマックス・ブルッフに師事していますし、ワーグナーやR.シュトラウスに傾倒し、R.シュトラウスには弟子入りさえ希望していたそうです。大変残念ながら金銭面で叶わなかったそうですが。

「明治頌歌」は鎖国時代から、黒船来襲、文明開化、明治天皇崩御、大正時代への希望が描かれているとのこと。

付属のライナーノーツには丁寧な日本語解説が付いているので、音楽がどの場面かを確認しながら聴くのも良いかもしれません。

白眉は篳篥(ひちりき)の入る明治天皇崩御の場面。篳篥の悲しげな響きとオーケストラが後期ロマン派の爛熟の響きを聴かせてくれます。

「マグダラのマリア」は、更に後期ロマン派色が強い作品。マーラーかと思う様な箇所もありますよ。なかなか素晴らしい曲であります。

なお、どちらも交響曲と銘打ってはいますが、内容的には交響詩ですね。

後期ロマン派のお好きな方には是非々々聴いてみて頂きたいです。未知の魅力的な曲をお探しの方には、思いがけない所に素晴らしい作品があったと驚きの発見だと思います。

山田耕筰は、世界の山ちゃんだ~!

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