「ゲンチャン!5時半やで!」
加奈っちの声に目が覚める。ん!?5時半。頭の中で今の状況を整理する。
今日は「第1回げんたろう杯・チヌ釣り大会」の日。5時半には渡し船に乗っているはずだった…。乗せて行ってもらうはずだった北原さんからは着信3件。家の電話にも留守電あり。あわてて電話して、餌を買い、食料を買い込んで、遅れて釣り場に向かった。舞鶴の青井というところの筏だった。
参加者は北原さん、井田新ちゃん、哲史さん、玉川さん、輝くん、光くん、レイチェルと僕の8人だった。
どうも今日は日が悪かったようだ。哲史さんが朝から嘆いておられた。チヌは筏の回りにいなかったようだ。
途中、読売テレビの新番組の収録チームが北原さんたちの筏に上陸してきた。後で聞くと、水中に潜ってライトまで照らされていたそうだ。それでは魚は近寄らない。
北原さんのタモの中に潜水スタッフが浮上してきて、引っかかっていたらしい。
その悪条件の中で、北原さんが唯一のチヌを釣り上げた。新ちゃんはイカを釣り上げた。
僕は最後の最後で、小さな小さな鯛が釣れた。
記念すべき第1回チャンピオンは北原さんとなった。
帰って、玉川さんの家で打ち上げをした。「料理人・たまがわ」の腕が光る。小さい魚まで、汁物、焼き物、刺身など、いろいろな料理になった。
チヌ釣り大会はおもしろかった。またやりたいという話になった。2ヶ月に一回くらいやろうかという話にもなっていたが、冬の釣りはなかなか釣れず厳しいらしいが…。