ジェンダーからみるカンボジア

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人身取引の被害者保護に関する最低基準

2009年09月29日 | 女性の自立



「人身取引の被害者の権利擁護のための政策と最低基準」(2009年9月3日付け省令)に関するセミナーに、ちらりと顔出し。

社会福祉退役軍人若者リハビリテーション省主催で、インターコンチネンタルホテルで開催。


いつも疑問なんだけど、なんで政府が実施するセミナーを高級ホテルでやらなきゃいけないんだろう。

おカネは外国の支援だからといってもなあ・・・

政府機関にもセミナールームくらいあるし、そっち使えばいいのに。

政治家主導でなんとかこの「ホテルでセミナー」文化を変えてほしいなあ。


なーんて思いつつも、ま、顔出しくらいだから、固いこと言わないでおこうと思うわたし。

↓人身取引関係のセミナー、参加者の9割はスーツの男性。



人身売買を撲滅するのは、包括的なアプローチが大切。

たとえば、予防活動をして、村の人たちに人身売買のリスクを学んでもらうことはとっても重要。

人身売買のリスクを知っていても、でも被害にあってしまう人もいるので、そういった被害者を救出して保護することも大切。

さらには、自分で逃げだすことができた被害者には、ちゃんとした保護をすることが重要。(被害者なのに加害者とか言われることも多いので・・・・)

保護したらそれで終わりではなくって、加害者を罰するために被害者に協力してもらわないといけない。

被害者をいつまでも保護しておくわけにもいかないので、被害者がサーバイバーとなって自立して生活していけるように支援をすることも重要。

などなどいろいろあるのだ・・・・・


で、今回発表になった省令では、こういった一連のプロセスで、被害者の人権擁護の観点でどのような配慮がひつようか、10項目にわたって詳細に規定されている!!のであった。

↓左は人身取引に関連する資料、右は省令を英語・クメール語で出版したもの



これから施行していくのは相当大変だなあ・・・・お金かかるなあ・・・と
思ったのであった。
でもやるしかないのだ!


今回セミナーでは、内務省の長官(国家人身取引タスクフォース事務局長)、社会福祉退役軍人若者リハビリテーション省の大臣がスピーチされ、技術支援をしたアジア財団の代表・資金支援をしたUSAIDの代表があいさつ。

外国人の年配男性たちが「カンボジアの人身売買撲滅のため」にいろいろ語っているのはありがたい・・・・。
のだけれど、
多くの外国人男性がカンボジアに人身取引目的でやっているという現状もあるので、そういった外国人を対象とする取り組みについても、もっとがんばってほしいなあと思ったのであった。









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