ジェンダーからみるカンボジア

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カンボジアの若者:婚前交渉によるインパクト

2014年03月26日 | 女性の自立

 

 

The Impact of premarital sex amongst young people in Cambodia は、友達のコラムニスト(プノンペンポスト)Soprachの修士論文。2001年に初めて会った頃の彼は、Gender and developmentの若手職員。ちょうどそのころ、カンボジアで初めてなされた集団強姦の調査をしていた時で、何度も議論した同僚だったこともあって、今でも友達。「自分の調査結果で、一人でも多くの若者がエイズにならなかったり希望しない中絶をしなくてよくなれば、それでうれしい」って言う活動家で、大学に講義にきてもらったりもしてる。

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婚前交渉なんていう死後が、カンボジアの若い女性の間では重要な信仰の対象。実際、どの若者がどの程度どんな婚前のセックスの体験をしているかを、男性を対象として調査をした結果のまとめてて、なかなかおもしろい。Public Healthの観点からなので、セックスの回数や経験だけでなくって、どういうセックスをしてて、エイズやSTIについて危険でないかどうかを調査してる。

調査結果は、ジェンダーや人権の観点からはあまり芳しくなくって、多くの男性が若いうちにセックスを経験してて(まあそれはいいとして)、問題はギャングレイプの割合が高く、コンドームを使ってない場合も多いってことが判明。そもそも、セックスの経験をしたいからセックスワーカーを集団でレイプするっていうのが当たり前のことのように若者に理解されてるのが恐ろしい。これはPartner for prevention (P4P)が2013年に発表した調査結果でも同様の恐ろしい結果だった。

そもそも、「やってもいいと思うから」女性をレイプするっていう発想は、法治国家ではありえないはずなんだけれどなあ。自分の将来の妻はバージンでないと嫌だって言い張るくせに、セックスワーカーはレイプしてもいいと思って、めちゃくちゃなのである。仏教国なのに、このダブルスタンダードのはなはだしい人権差別発想は、どこからうまれてくるんだろう?もちろん、女性の間でも、「悪い女性」に対する蔑視が恐ろしいレベルであって、それもまた問題なのである。結婚前にレイプされたら、「悪い女性」になっちゃって、将来絶望的って思い込んでしまうのである。レイプした加害者が悪いって発想にならないから、仏教の教えの影響もあるらしいけれど、ともかくやっかいなのだ。

集団レイプの問題は、男性が性被害似合ってる割合が16%っていう事実と同様に、講義でもとても取り扱いにくい話題。なんせ、どの統計をみても、高校生で集団強姦をしている男性が圧倒的に多いカンボジア、大学生のかなりの数が加害者である可能性が高いのだ。レイプの経験をしている男子学生がたくさんいるはずの状況でレイプについてダメだからやめなさいと講義するのは、聞きにくそうにする男子も多いし、なんとも難しい。女性に対する暴力は、やはり男性が講義するほうがインパクトあると思うのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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