深田久弥さんの
日本百名山より
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立山は、私がその頂を一番数多く踏んだ山の一つである。
中でも頂上の雄山神社の社務所に泊めて貰って、
早暁、日の出を拝した時の印象は忘れられない。
四方の山々が
雲海の上に眼ざめるように浮かび上がってくるのを眺めながら、
やはり立山は天下の名峰であることを疑わなかった。
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大汝休憩所から
富士の折立までは平坦な道です。
時折、雲が切れて
風景が劇場のように切り替わります。
富士ノ折立は槍の穂先のようにとがって
その標高は2999mです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/2e/bd0a7f79242e12bc377a26d7437f00f8.jpg)
ガスで視界がないのと
帰りのトロリーバスの時間と
体力の消耗具合から
寄らないで先を急ぎます。
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この先は人が少なく
雲が濃くなり
標識の文字が不鮮明で
心細くなりました。
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随分下った印象ですが
真砂岳
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/ea/d573943201f3de65aef6e7249948894d.jpg)
真砂岳の標高は2861mで
白馬岳の小蓮華山のように
わずかに高い通過点でしかなく
2、3人の方が休んでいて
教えてくれなければ
わからずに通り過ぎていたでしょう。
大汝山からここまで40分、
まだ休むには早いので通過します。
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再び大きく下り、上り返す途中
別山乗越への巻き道との分岐点で
急坂を上るかどうかを考え
結局
ガイドブックに「すぐに別山につく」と
書いてあったのを信じ
気力を奮い立たせて
上ることにしました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/35/d5a80600d93191f463217cfe86b60481.jpg)
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ガスで先は見えないし
脚は重いのですが
ガイドブックの通り
後悔する前に別山の山頂に着きました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/df/e4cfbcfc728ce06a7823843c264e6efd.jpg)
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標識は風雪により
こんなに不鮮明です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/0e/0d79488a44e343b1e5cc6e14091331bd.jpg)
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右手に
日本第三位の高さにある高山湖
すずりのような形の硯ケ池が見えます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/b2/96decd18de097dae3271510e7d4bc9bf.jpg)
秋も深まり
水は少なめのようです。
別山は標高2880m。
真砂岳から30分で到着しました。
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三脚に大きなカメラの人に聞いたら
1時間待っているが
剣岳はまったく見えないとのこと。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/8e/5b78fb73d1300584b1053b3a46a0b507.jpg)
私と同じルートで来た人でした。
夕方に晴れることもあるらしいのですが
今日は扇沢まで下りないと行けないので
20分待って別山乗越へ出発します。
剣岳の展望台なのに残念です。
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翌日に
別の場所から撮った剣岳
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/71/892a90348cfd0e15102874010c66948f.jpg)
季節が変わったように
晴れ渡っていました。
遠くから望遠レンズで撮影。
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剣御前小舎のある別山乗越までは
緩急のある下りです。
20分で
右下に剣沢に向かう登山道があり
行き交う登山者が見え
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/7a/193a7eeddcf684504c8d16ff7318ead2.jpg)
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/3d/dc1a4675ca087e2e8112b432a00dec88.jpg)
そのすぐ先の
剣御前小舎には大勢の登山者がいて
ほっとしました。
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この日の山小屋は
2畳に3人寝るという超満席で
当日の宿泊はできないと
貼り紙がありました。
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ここは
5本の道が交差していますが
標識は丁寧で
間違うことはなさそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/72/e60f51321efd9e3e65927f5e2ed8dcb3.jpg)
今日は案内図の
右側の六角形を
室堂から反時計回りに歩いています。
距離は合計で10.4kmと
たいしたことはないのですが
高度があるので
疲労が増しているかもしれません。
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モノトーンの稜線から
総天然色の雷鳥沢へ
つづく
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