山と道・野の花のこと

揺れずに咲く花がどこにあるだろうか
この世のどんなに美しい花も揺れながら咲くのだ
<ト・ジョンファン>

雲の中の稜線☆立山@日本百名山№32

2014-10-06 | 32立山(秋)
深田久弥さんの
日本百名山より
立山は、私がその頂を一番数多く踏んだ山の一つである。
中でも頂上の雄山神社の社務所に泊めて貰って、
早暁、日の出を拝した時の印象は忘れられない。
四方の山々が
雲海の上に眼ざめるように浮かび上がってくるのを眺めながら、
やはり立山は天下の名峰であることを疑わなかった。
大汝休憩所から
富士の折立までは平坦な道です。
時折、雲が切れて
風景が劇場のように切り替わります。
富士ノ折立は槍の穂先のようにとがって
その標高は2999mです。

ガスで視界がないのと
帰りのトロリーバスの時間と
体力の消耗具合から
寄らないで先を急ぎます。
この先は人が少なく
雲が濃くなり
標識の文字が不鮮明で
心細くなりました。
随分下った印象ですが
真砂岳

真砂岳の標高は2861mで
白馬岳の小蓮華山のように
わずかに高い通過点でしかなく
2、3人の方が休んでいて
教えてくれなければ
わからずに通り過ぎていたでしょう。
大汝山からここまで40分、
まだ休むには早いので通過します。
再び大きく下り、上り返す途中
別山乗越への巻き道との分岐点で
急坂を上るかどうかを考え
結局
ガイドブックに「すぐに別山につく」と
書いてあったのを信じ
気力を奮い立たせて
上ることにしました。

ガスで先は見えないし
脚は重いのですが
ガイドブックの通り
後悔する前に別山の山頂に着きました。

標識は風雪により
こんなに不鮮明です。

右手に
日本第三位の高さにある高山湖
すずりのような形の硯ケ池が見えます。

秋も深まり
水は少なめのようです。
別山は標高2880m。
真砂岳から30分で到着しました。
三脚に大きなカメラの人に聞いたら
1時間待っているが
剣岳はまったく見えないとのこと。

私と同じルートで来た人でした。
夕方に晴れることもあるらしいのですが
今日は扇沢まで下りないと行けないので
20分待って別山乗越へ出発します。
剣岳の展望台なのに残念です。
翌日に
別の場所から撮った剣岳

季節が変わったように
晴れ渡っていました。
遠くから望遠レンズで撮影。
剣御前小舎のある別山乗越までは
緩急のある下りです。
20分で
右下に剣沢に向かう登山道があり
行き交う登山者が見え


そのすぐ先の
剣御前小舎には大勢の登山者がいて
ほっとしました。
この日の山小屋は
2畳に3人寝るという超満席で
当日の宿泊はできないと
貼り紙がありました。
ここは
5本の道が交差していますが
標識は丁寧で
間違うことはなさそうです。

今日は案内図の
右側の六角形を
室堂から反時計回りに歩いています。
距離は合計で10.4kmと
たいしたことはないのですが
高度があるので
疲労が増しているかもしれません。
モノトーンの稜線から
総天然色の雷鳥沢へ
つづく


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