仁王護國般若波羅蜜多經卷下
大興善寺三藏沙門不空 奉詔譯
「護國品第五」
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総じて何れの國にも。謬れば文華に過る。文華に過るときは。實を失ひ盗を招く。慎むべきことじゃ。
且く支那の事跡を視るに。誠に禮義文物の郷と云べし。それじゃが。此文物といふものは。國の為にはならぬものじゃ。三代の末に至て。國を盗む者が有た。次第に増長して。秦の時、趙高が天下を盗んだと謀った。此は成ぜずして刑せられた。漢に至て王莽は天下を盗み周禮等に依て政度を改めた。此れは奸謀すでに成じたれども。久か . . . 本文を読む