①モーツァルト セレナード第11番 クレンペラー/RIAS交響楽団 1952年9月20日(J Grandi Concerti GCL 63)
②モーツァルト セレナード第11番 クレンペラー/RIAS交響楽団 1952年9月20日(ARPCD 0205)
③モーツァルト セレナード第11番 フリッチャイ/RIAS交響楽団 1952年9月20日(放送:DG)
演奏時間
① 8:07 4:26 5:52 3:30 3:53
② 7:45 4:16 5:37 3:21 3:57
③ 8:06 4:27 5:51 3:30 3:57
①は、1984年、イタリアのレーベルJ Grandi Concertiから発売されたもの。(有名な1957年のチャイコフスキー交響曲第5番を最初に発売したレーベル。そのうちのいくつかは日本でも発売されました。そのうちの一つ、ハスキルとのモーツァルトのピアノ協奏曲第13番は、フリッチャイの指揮ではないとされました。)
私は、すぐに輸入専門のレコード屋に注文したのですが、他のいつくかの盤も含め手に入れることができず、後年、お持ちの方から譲っていただきました。
②は、2003年にドイツのArchipelから発売されたもの。
そして③は、今回、DGから発売されたもの。
私は、長く①②の録音をフリッチャイの指揮ではないかと思っていましたが、そのきっかけは、勘違いから始まります。
これは①のカタログですが、セレナード第11番は、フリッチャイの指揮というように思えます。
後年(2004年)、①を譲っていただいた際、これは誤りで、フリッチャイはセレナータ・ノットゥルナ、クレンペラーはセレナード第11番であったことが判りました。
ところが、セレナード第11番の録音データを見ると、フリッチャイが放送用に録音した日だったわけです。
そこで考えられるのは二つ。
録音日付が誤っていることと、指揮者が誤っていて、実際はフリッチャイであること。
クレンペラーのファンサイトでは、この録音は1952年9月ではなくクレンペラーがRIAS交響楽団を指揮した記録のある1950年12月ではないかと推測していました。
私自身は、録音日付は正しく、フリッチャイ指揮ではないかと思いつつも、何年ももやもやした状態が続いていました。
今回③が発売されて、ようやくもやもやから解放されると思いました。
最初に聴いた際は、「違う」と思いました。
それは②と③の1楽章の演奏時間が大きく異なっていたからです。
ところが、聴き込んでいくと演奏時間を別にすると雰囲気がそっくりなのです。
そこで、特徴的なところの比較をしてみました。
まずは、1楽章の終わりのところの盛り上がり、そして2楽章の終わりのところのリタルダンド、4楽章の終わりに近いところでクラリネットがちょっと上ずった音になるところで同じであるとしか思えないことが判りました。
さらに久しぶりに①を取り出してみると③と演奏時間が酷似していることが判りました。
ということで、①②ともクレンペラーではなく、フリッチャイの指揮であると考えます。
さて、演奏ですが、出だしがおっとりしていて、全体的にもフリッチャイらしさをあまり感じさせません。これがフリッチャイの演奏と決定づけるのを迷わせたことでもあります。
ちなみに、Auditeから発売されたクレンペラーのRIAS録音集にもこの曲は収録されていないので、1950年12月にこの曲は録音してなかったのではと思われます。
②モーツァルト セレナード第11番 クレンペラー/RIAS交響楽団 1952年9月20日(ARPCD 0205)
③モーツァルト セレナード第11番 フリッチャイ/RIAS交響楽団 1952年9月20日(放送:DG)
演奏時間
① 8:07 4:26 5:52 3:30 3:53
② 7:45 4:16 5:37 3:21 3:57
③ 8:06 4:27 5:51 3:30 3:57
①は、1984年、イタリアのレーベルJ Grandi Concertiから発売されたもの。(有名な1957年のチャイコフスキー交響曲第5番を最初に発売したレーベル。そのうちのいくつかは日本でも発売されました。そのうちの一つ、ハスキルとのモーツァルトのピアノ協奏曲第13番は、フリッチャイの指揮ではないとされました。)
私は、すぐに輸入専門のレコード屋に注文したのですが、他のいつくかの盤も含め手に入れることができず、後年、お持ちの方から譲っていただきました。
②は、2003年にドイツのArchipelから発売されたもの。
そして③は、今回、DGから発売されたもの。
私は、長く①②の録音をフリッチャイの指揮ではないかと思っていましたが、そのきっかけは、勘違いから始まります。
これは①のカタログですが、セレナード第11番は、フリッチャイの指揮というように思えます。
後年(2004年)、①を譲っていただいた際、これは誤りで、フリッチャイはセレナータ・ノットゥルナ、クレンペラーはセレナード第11番であったことが判りました。
ところが、セレナード第11番の録音データを見ると、フリッチャイが放送用に録音した日だったわけです。
そこで考えられるのは二つ。
録音日付が誤っていることと、指揮者が誤っていて、実際はフリッチャイであること。
クレンペラーのファンサイトでは、この録音は1952年9月ではなくクレンペラーがRIAS交響楽団を指揮した記録のある1950年12月ではないかと推測していました。
私自身は、録音日付は正しく、フリッチャイ指揮ではないかと思いつつも、何年ももやもやした状態が続いていました。
今回③が発売されて、ようやくもやもやから解放されると思いました。
最初に聴いた際は、「違う」と思いました。
それは②と③の1楽章の演奏時間が大きく異なっていたからです。
ところが、聴き込んでいくと演奏時間を別にすると雰囲気がそっくりなのです。
そこで、特徴的なところの比較をしてみました。
まずは、1楽章の終わりのところの盛り上がり、そして2楽章の終わりのところのリタルダンド、4楽章の終わりに近いところでクラリネットがちょっと上ずった音になるところで同じであるとしか思えないことが判りました。
さらに久しぶりに①を取り出してみると③と演奏時間が酷似していることが判りました。
ということで、①②ともクレンペラーではなく、フリッチャイの指揮であると考えます。
さて、演奏ですが、出だしがおっとりしていて、全体的にもフリッチャイらしさをあまり感じさせません。これがフリッチャイの演奏と決定づけるのを迷わせたことでもあります。
ちなみに、Auditeから発売されたクレンペラーのRIAS録音集にもこの曲は収録されていないので、1950年12月にこの曲は録音してなかったのではと思われます。