ミラノでの6日間の滞在も、
ローマのトラステヴェレのアパートのサイトとは違いますが、
インターネットで見つけたアパルタメントです。
私たちの予算に合い、治安も良さそうな、交通の便も良いところを選びました。
そして一番の決め手となったのは部屋から見えるこの景色。↑
Castello Sforzesco(スフォルツェスコ城)の塔が目の前なのです。
夕暮れどきは、この塔に住んでいるらしい鳥たちの乱舞が見られました。
↑ ライトアップしたお城も素敵でしょ?
ああ、なんて幸せなのかしら、ここを選んで大正解だわ、ほっほっほっ・・・
・・・とは、いかない厳しい現実があったのでした。
現実その①はというと、
ローマのアパートにはあったエアコンがないのです!
建物の天井は高くて、廊下側にある吹き抜け空間とお城側にある窓から
一応風は通るものの、それは「そよそよ」程度。
異常に高い気温が続いていたイタリア、せめて部屋ではガンガン冷えのエアコンに
浸りたかったのですが、古いタイプの扇風機が1台あるだけだったのです。
なので、朝と夜は窓を開け放し。
まあ、お城は見放題ですが・・・。
↑ お城を眺めながらの朝食。
現実その②はお風呂場の水回り。
これは私たちにとって一番問題だったことです。
キッチンの突き当りにある浴室は、面積はかなりあるものの、
仕切りがほとんどありません。
バスタブはなく、シャワーのみ。
おまけに床がフラットなのです。
最初に一通り案内を受けたとき、特大雑巾のようなバスタオルと掃除用具が
そのバスルームの足元にあったのを見て「むっ、これってもしかして・・・」と
思ったのですが、やっぱりね、不安が現実となりました。
(実は ネット上の写真にもフラットっぽい床が見えていて、
ちょっと気にはなっていたのです。)
ひらひらのシャワーカーテンは役に立たず、
お湯が床にはねてトイレや洗面台付近まで濡れてしまい、
床がびしょびしょになってしまいました。当然ですよね。
壁に貼られていた注意書きには
「浴室の水がキッチンに流れないように気を付けて」と、書いてありました。
そんなん無理だっちゅーの!(?_?)
↑ お城をながめながらの夕食。
対策として私たちは床に雑巾っぽい特大バスタオルを敷き、
水の跳ね返りを抑え、お湯がタオルからはみ出ないように、壁にくっつくように
おとなしくシャワーを浴びました。
なのに、なのにですよ。
二人目からは途中でお湯の温度がどんどん下がり、途中から水しか出てこないのです。
天井を見ると、小さなタンクがあり、そこでお湯をためているようでした。
それがトイレ用かと思うほど小さいのです。
このアパート、最大5人までOKなのですよ。
それが友人のキャンセルもあって、二人しかお湯を使っていないのに、
キッチンで本格的に料理もしていないのに、二人目はいつも水風呂。
タンクの水がお湯になるのにも時間がかかるようで、
時間差で使用してもダメでした。
ロザンナ先生はオーナーと連絡をとってこの状況を説明しましたが、
「今までそういう苦情はなかった」との答え。
うっそー!それはないよね。
よっぽどおとなしくて、苦情を訴える勇気がなかったのか、
よっぽどのお風呂嫌いか、
皆 風邪ひいてたとか でないとね。
それが実は私、この手のお風呂場は数年前のローマのアパートで経験していました。
浴室はトイレと同じ場所。高い天井に蜂の巣型のシャワーがついていて、
そこからチョロチョロとお湯が落ちてくるのですが、落ちてくるまでに
水になってしまうほど貧弱な水勢だったのです。
その蜂の巣シャワーの金属部分も錆びているようでした。
苦肉の策で、持参していた洗面器を天高く持ち上げるようにしてお湯をため、
少ないお湯で身体を洗う、ということもしました。
風邪を引いてしまいそうなので、今日はお風呂やめとくわ、という人も・・・
それでもこんなものなんだろうな、と思い、誰も文句ひとつ言わなかったのです。
ミラノのこのアパートでも、きっとそんな感じで宿泊者たちは我慢したのかもしれません。
実際イタリア語でいろいろ注文をつけるのは難しいものです。
それにこのアパートを含む建物はゴミ出しのルールも複雑でした。
分別して、指定の曜日に指定の箱に入れなければなりません。
ホテルなら、そういった心配はいりませんよね。
現実その③は、旧式のエレベーターです。↓
一昔前の映画に登場していたような半分手動式のエレベーター、
姿 形は美しく、今も現役でがんばっているのに感動したくらいです。
でも、上るのも降りるのも非常に遅~いのです。
中庭を挟んだ大きな建物には、アパートだけではなく、事務所や住んでいる人も
いるので、セキュリティー上、いくつもの鍵が必要になります。
その鍵が開けにくかったり、複雑だったり、そしてエレベーターの乗り降りに
時間がかかったりして汗びっしょりになった記事はこちらからどうぞ。
ミラノ到着初日の出来事でした。
数日後、すぐに鍵開け名人になったロザンナ先生が言いました。
「私、ラードラ(泥棒の女性形)もできるかもよ。」
暑い時期でなく、お湯さえちゃんと出たら、
もう一度泊まりたいアパートよ。
なんといってもお安い料金が魅力❤
でも改善されたら、きっと料金も上がっちゃうかな。
でも、水シャワーやら洪水を起こすバスルーム、レトロエレベーターもどんどん少なくなっているから、いい思い出かもね♪
だとしたら、今回私は「ミラノで暮らすように旅する」経験をしたことになるのでしょうね。
でもお湯はせめて4人目まではセーフ!で、
お願いしたいな。
私もラドロに成れる位上手くて、大家さんから、一回で開けれたのはあなたが初めてといわれるぐらいになりました。
お湯は年中途中から冷たくなって娘たちからブーイングが良く出ていましたよ。