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Dalla Cucina

イタリアの旅の記憶を中心に
あれこれ書いています。

ミラノ 夕陽のドゥオーモ ☆ロザンナ先生とイタリアへ

2014-08-17 23:22:00 | ☆イタリア 記憶の風景


 その日のロザンナ先生と私は大忙しでした。
 朝早くコモにむかって出発し、船に乗ってBellagioまで行って、
 けっこう遊んで、また船や電車にも乗ってミラノのアパートへ。
 戻ってきたのは 夕方です。
 そして手早く身支度し、向かったのはミラノのドゥオーモ、
 その夜にドゥオーモで行われるグランドオペラ「Assasino nella Cattedolare」
 (カテドラーレでの殺人)を観るためです。



 聞いたことのない演目だし、席だって A席とB席しかなく、しかも自由席、
 ちゃんとしたオペラ劇場で観るのとは絶対違うだろうな、と思いながらも
 あのドゥオーモで、どんなふうにオペラが演じられるのか、観て見たくて、
 チケットを買った私たちでした。
 もちろんお安いB席ですが・・・。





 ー 早く行って並んだら、B席でも前のほうで観られるかも。 ー

 そう考えた私たち。
 並ぶ覚悟で早めにドゥオーモへ来てみましたが、それらしき列が見当たりません。
 いくつかある扉はどれも閉まっています。
 イベントの関係者らしき人も見当たりません。
 ただ私たちのようにオペラを観に行く人っぽい恰好の人たちがちらほら
 広場にいるようでした。
 





 
 「早すぎたかな?」
 「なら、ちょっとマクドでお茶しようか。トイレも借りられるし、
  ドゥオーモは真正面だから、列ができたらすぐ行けるよ。」
 
 ミラノのドゥオーモ前のマクドも初体験した二人。
 体格の良いガードマンもいて、ちょっと他のマクドナルドとはちがう感じがします。
 (ドルチェカウンターの中のお姉さんはたった一人で働いています。
  忙しすぎてか、お客皆に無愛想すぎて残念でしたが・・・)




 



 やがて、集団らしきものが見え始めました。
 それでも係員がいるわけでもなく、扉の前に整然と並んでいるわけでもないのですが、
 間違いなくオペラを観に行く人たちです。
 なんとなく固まって、なんとなく待っている感じ。
 なので私たちも彼らに混じって待つことにしました。

 その日の夕方は朝の曇り空からは想像できないほどのいい天気。
 ドゥオーモにも夕陽が眩しいほどに射してきました。
 いつも遠くから見るドゥオーモは、白い感じがするのに、
 夕陽が射すとオレンジ色にみえたり、金色にみえたりするのです。
 それにとても近い距離で見るからでしょうか、
 1枚1枚の大理石に個性があるのがわかります。


 



 そういえば、こんなに長く、
 こんなに近くでドゥオーモを眺めたことがありませんでした。
 
 すごいぞ、ドゥオーモ!



 なんとなく並んだ列は、やがてはっきりとした列になり、
 扉が開いて、開場となりました。
 
 
  



 早目に並んだおかげでめでたく我々の希望どおり、
 B席の最前列の席に座ることができました。




 ↑ その最前列席から見た舞台。
 (上演中は撮影禁止なので終了してからの撮影です。)
 いくら前の席と言っても、A席の後ろでもあるし、オーケストラもいます。
 それにあわてていたのか、
 いつも持参するオペラグラスもアパートに忘れてきた私、
 悲しいかな、はっきりと人物の表情はわかりませんでしたが、
 ドゥオーモに響く音楽と歌はビンビンと鼓膜に伝わってきました。
 

 それに本当のカテドラーレが背景なのですから。
 (照明効果もあって、昼間のドゥオーモとは全然違うように見えました。)
 
 私たちの前の席は当然ながらA席の最後列。
 そこには「sartoria」と紙が貼られていました。
 舞台衣装の仕立て屋さんのお席が並んでいて、皆さんがにこやかに、そして
 感慨深くステージを見つめておられたのが印象的でした。

 


 
 
 
 
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