教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

外注授業広がる?

2006-01-12 10:02:07 | 学習プログラム
朝日新聞(05/01/11)によると
学校の授業の外注が
広がっているということだ。

土曜日など
塾や予備校に
大学受験専門の授業や
アドバイスを
外注する流れ。

このこと自体は問題はない。
塾と学校の違いは
○制度上の違いと
○それによる教師のベクトルの違い

学校の教師は
基礎基本と
人間形成のための道徳授業
に専念できるからめだたしめでたし。
とはならない。多くの問題を孕んでいる。

これは公立と私立ではだいぶ装いが違う。

私立は「外注」すると
その「外注」先以上に
優れたことをしようとするから、教師は
決して楽にならない。
むしろプレッシャーと
生徒1人ひとりへの
対応の密度と時間が増え、
多忙の極地に達する。
もともとサバイバルのために
そうしているから、「外注」との
シナジー効果が求められる。

ところが公立は
教師は楽になるばかり。
時間外の授業がなくなるし、
めんどうな受験指導や総合学習のような
創意工夫をする必要がなくなる。
建前ばかりいうようになり、
自己満足的道徳を振り回し、
学級雰囲気は抑圧的で
むしろさらに悪化。

港区は
年30週で、2000コマに対し
約2200万を支払うとあるが、

これは市場の原理からいって
成立しない。

こういう安さを
教師にではなく
塾講師に押し付けるという
官尊民卑の発想は
ますます教育を荒廃させる。

経済的二極化
学力の二極化
人間の二極化
・・・・。

年30週、2000コマというのは
一週間で約67コマ。
一週間67コマといっても
曜日が土曜日などに集中している
のだからその分の講師を集めるとなると
偉い大変。

やがては質の問題に必ずぶつかる。
それに2200万というのは
公立教師3~4人分の給料だろう。

それで67コマ分対応できてしまうのだから
区としては安すぎる買い物。

それでも現状の教師の給料が下がるわけでは
ないから予算は厳しい。というより
市民の税金の問題がある。

どうせやるならバウチャー制にして
塾や予備校を選択できるように
すればよいのに。

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