教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

教育再生会議の終焉化

2007-11-25 10:25:15 | 文化・芸術
★日経新聞(2007年11月25日)によると、教育再生会議は大詰めで、来月3次報告提出にむけ、調整を急いでいるということだ。

★同紙が、1次報告から振り返り、整理している一覧表を見ると、「授業時間の数を10%増」という提言があった。これは2011年の学習指導要領改訂に向けて、文科省も考えているようだ。特に教育再生会議のアイディアではないなぁ。

★教員免許の更新制。10年に一度というものだ。これは実行できるだろうか。というのも、一方で社会人経験者の教員採用の大幅増も提言しているからだ。これだと、教員免許の試験内容を改革するだけで、十分なのではないだろうか。教員実習と並行して、インターンシップもしくは起業する経験の体験を設定。それを教員免許の一条件にすればよいのでは。

★インターネットの有害サイトのフィルタリング機能の採用と同時に徳育の教科化。完璧におかしい。私事の自己決定を確立しようというのとは逆向き。日本は資本主義なのか社会主義なのか・・・。

★学校の適正配置と教育バウチャー制度の是非も、パーフェクトにおかしい。配給制度では、うまく教育は機能しない。モチベーションやインセンティブが機能しないと言った方がよいか。

★小中一貫教育など6・3・3・4制の在り方の検討。これもおかしい。義務教育が終わり、高卒認定の資格がとれしだい、大学への道が開かれるべきだ。義務教育が終了し、職業の選択の自由が開かれているのに、大学という未来の職業への道の選択が閉ざされているというのが間違いだという議論にならないのがおかしいのだ。

★大学での教育と研究の在り方の検討。これも全くおかしい。教育とは教養教育だとするなら、それは中高でやってしまうことだ。あとは自由にそれぞれが自ら自分らしい教養を読書によって、体験によって、学校外学びの拠点によって、陶冶していけばよいのだ。教養ありきの専門への早期入門こそ国力を豊かにする人づくり。

★大学入試の抜本的改革の検討。まあよい。しかし、ビジネスモデル特許申請書類、特許申請書類、研究論文、小説、芸術作品、各種コンクール、スポーツでの活躍、タレント業界での活躍、ゲームソフトの開発、マンガの創作・・・などを提出書類に入れるところまでやらんとねえ。いっぺんに国力は豊かになる。

★育児支援や幼児教育の在り方の検討。これは大変重要だ。だが文科省のやることではないなぁ。各自治体が、森や里山を育成し、そこに子どもたちの居場所をつくる。「高卒認定」をとった人材は、望むなら、ここで子どもたちと共同生活ができる。もちろん給料ももらう。ここで得た知識や気づいたこと、プログラムを研究論文にして、大学入試の必要書類にするのも可にする。そのまま職員になってもよい。それから、選挙権と被選挙権もゲットできるようにする。国力は豊かになる。

★こういうことが実現できない教育再生会議は大詰めというか終焉を迎えているのである。

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