教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

上杉賢士プロジェクト④改訂版

2005-08-18 10:48:18 | 学習プログラム
プロジェクト・ベース学習とキャリア・教育(1)

上杉賢士氏は、
プロジェクト・ベース学習をキャリア教育に
「極めて有効な方法論の1つ」
として評価している。

プロジェクト・ベース学習を選択した
生徒18歳チェルシーの次の言葉が象徴的だ。

「一番、自分で何をしたいのか、どうやったら
そういう資料が得られるのかということを前もって
計算してやっていかないといけない」

要するに学校の出口は資本主義への入り口だということだ。

計算可能性
予見可能性
合理的思考

これが大切ということか。

しかし、これは重要なことなのである。
というのも、上杉賢士氏は、
イギリスの教育を紹介している鈴木秀幸氏の論文から
次のような箇所を引用している。

「とりわけ注意しなければならないのは、年齢が上がる
につれて、『成長への志向性』など5つの次元で後退が
みられる」
「つまり、上級学年に進むにつれて、生徒は教師に依存する
傾向が大きくなり、創造性が低下し、自分自身から生じる
学習に対するモチベーションが低くなることを意味する」

そして日本でもイギリスと同じような現象が起きているのでは
ないかとして、
「“18歳の出口”に向かう道のりに『先細り現象』が見られる」
とうったえている。

ところが、プロジェクト・ベース学習を選択した
生徒18歳チェルシーは違う。自らの創造性に
誇りを持っている。

この違いは何か。

教師の違いであり、
プログラムの違いなのである。

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