今週の週刊東洋経済は先週に続きかなり良かった。
ただ残念ながら高度人材の来ない韓国の劣等移民政策を賞賛して
「外国人単純労働者ばかり受け入れると経済低迷」という事実を書いていない。
台湾にせよ韓国にせよ、貧しいアジアから単純労働力ばかり受け入れた国は
確実に成長率が低下している。間違いなく賃金も生産性も低迷している筈だ。
真に経済合理性に優れた移民政策とは、シンガポール型の高度人材受け入れであり、
自国民にとっては競争激化・自らの地位への脅威を意味するために
上層からも中間層からも強い抵抗を受けるものである(25頁参照)。
しかし、日本のエスタブリッシュメント層は単純労働力の外国人ばかり入れて
奴隷労働を強要し、自らの地位を安泰にして左団扇で儲けようとしている。
このような差別的で保守退嬰だからFDI(対内投資)を妨害し経済低迷を招いたのだ。
さて今週の特集で最も重要なのは実は38頁「真の狙いは改憲と参院選」。
腐敗した安倍が保守を欺いて「移民政策ではない」と大嘘をつく理由は参院選であり、
アジア人の単純労働力を必要としている日本商工会議所と経団連の要望に応え、
その代わりに参院選での得票を増やして改憲狙い、という腐り切った判断なのである。
当ウェブログは安倍が国益を毀損していると明言してきたが、警告通りの結末だ。
不幸なことに日本社会は安倍を叩き潰さなかったために重大な打撃を受けようとしている。
論より証拠、50頁を見るがいい。今年、亀山でクビになった日系人は約3000人に及ぶ。
大企業の下請けで働いている外国人労働者の社会保険加入率は僅か3割程度、
安倍と財界はこの日本に貧困と絶望の蔓延するスラムを生み出そうとしているのだ!
「年金制度を守るには高齢者に社会奉仕を」という記事もあり、完全に正論である。
たっぷり公費を受け取っている日本の富裕高齢層は日本伝統の美徳を失いつつあるのだ。
◇ ◇ ◇ ◇
週刊ダイヤモンドの「酒」特集は切り口としては面白いが詰めが甘い。
ジャパニーズ・ウィスキーに投機資金が入ってきているとの指摘は必要だが、
日本酒や日本ワインの評価の高まりと世界市場での躍進を分析すべきだし、
低迷が続く国内市場での新たな変化は数値で示して欲しかった。
評価できないのはサブ特集、日本経済への評価が間違っている。
日本経済の最大の問題は「経済成長率と賃金上昇率が先進国で最悪水準」である点で、
成長の改善度合いなど単に「高成長のアジア新興国と近いから」に過ぎない。
◇ ◇ ◇ ◇
エコノミストの「平成」特集は後半の「ノーベル賞 躍進のワケ」(75頁)が興味深い。
日本の大学の研究資金は実は企業からの投資が少なく、
2016年のデータでは米国企業(約3939億円)の6分の1以下、
中国企業(5176億円)の8分の1以下という惨状である。
日本企業は、1人当たりGDPから言えばあと2〜3倍の研究費支出が必須だ!
この有り様では、企業に課税して内部留保や配当分を研究予算に移転させる必要があろう。
「非正規に薄い出産・育児支援」(38頁)にはショックを受けた。
お茶の水の永瀬伸子教授が、非婚化の主因が経済要因(低所得)である事実、
高出生率の仏や北欧が高負担社会である事実を完全に無視し、
まるで企業や行政の責任であるかのように述べている。
執筆者を含めた高学歴・高所得女性が高負担に同意し、
その予算を保育士や保育ママの賃金増に投入しなければ
今後も出生率は低迷が続くと断言できる。
(執筆者は全く触れないが、日本女性の出生率は所得と逆相関である)
日本の高学歴高所得女性の言動を観察して多くがそうだろうと思っていたが、
研究者を含めたジェンダーの強さを改めて確認できる、悲しい内容だった。
◇ ◇ ◇ ◇
次回も東洋経済に注目、編集長が代わって鋭さが出てきた。(が、処方箋が最低賃増では……)
▽ 「イノベーションは日本を救わない」「人口減少の下で量的緩和は効かない」は完璧に正しい
▽ ダイヤモンドは小技系の特集、手堅く売れるだろうが派手さはない
▽ エコノミストはいつもの通り市場分析
ペイペイの件で話題になったキャッシュレスのレポートもある。
ただ残念ながら高度人材の来ない韓国の劣等移民政策を賞賛して
「外国人単純労働者ばかり受け入れると経済低迷」という事実を書いていない。
台湾にせよ韓国にせよ、貧しいアジアから単純労働力ばかり受け入れた国は
確実に成長率が低下している。間違いなく賃金も生産性も低迷している筈だ。
真に経済合理性に優れた移民政策とは、シンガポール型の高度人材受け入れであり、
自国民にとっては競争激化・自らの地位への脅威を意味するために
上層からも中間層からも強い抵抗を受けるものである(25頁参照)。
しかし、日本のエスタブリッシュメント層は単純労働力の外国人ばかり入れて
奴隷労働を強要し、自らの地位を安泰にして左団扇で儲けようとしている。
このような差別的で保守退嬰だからFDI(対内投資)を妨害し経済低迷を招いたのだ。
さて今週の特集で最も重要なのは実は38頁「真の狙いは改憲と参院選」。
腐敗した安倍が保守を欺いて「移民政策ではない」と大嘘をつく理由は参院選であり、
アジア人の単純労働力を必要としている日本商工会議所と経団連の要望に応え、
その代わりに参院選での得票を増やして改憲狙い、という腐り切った判断なのである。
当ウェブログは安倍が国益を毀損していると明言してきたが、警告通りの結末だ。
不幸なことに日本社会は安倍を叩き潰さなかったために重大な打撃を受けようとしている。
論より証拠、50頁を見るがいい。今年、亀山でクビになった日系人は約3000人に及ぶ。
大企業の下請けで働いている外国人労働者の社会保険加入率は僅か3割程度、
安倍と財界はこの日本に貧困と絶望の蔓延するスラムを生み出そうとしているのだ!
『週刊東洋経済』2019年1/12号 | |
「年金制度を守るには高齢者に社会奉仕を」という記事もあり、完全に正論である。
たっぷり公費を受け取っている日本の富裕高齢層は日本伝統の美徳を失いつつあるのだ。
◇ ◇ ◇ ◇
週刊ダイヤモンドの「酒」特集は切り口としては面白いが詰めが甘い。
ジャパニーズ・ウィスキーに投機資金が入ってきているとの指摘は必要だが、
日本酒や日本ワインの評価の高まりと世界市場での躍進を分析すべきだし、
低迷が続く国内市場での新たな変化は数値で示して欲しかった。
『週刊ダイヤモンド』2019年 1/12号 (変わります! ニッポンの「酒」) | |
評価できないのはサブ特集、日本経済への評価が間違っている。
日本経済の最大の問題は「経済成長率と賃金上昇率が先進国で最悪水準」である点で、
成長の改善度合いなど単に「高成長のアジア新興国と近いから」に過ぎない。
◇ ◇ ◇ ◇
エコノミストの「平成」特集は後半の「ノーベル賞 躍進のワケ」(75頁)が興味深い。
日本の大学の研究資金は実は企業からの投資が少なく、
2016年のデータでは米国企業(約3939億円)の6分の1以下、
中国企業(5176億円)の8分の1以下という惨状である。
日本企業は、1人当たりGDPから言えばあと2〜3倍の研究費支出が必須だ!
この有り様では、企業に課税して内部留保や配当分を研究予算に移転させる必要があろう。
『エコノミスト』2019年 1/15号 | |
「非正規に薄い出産・育児支援」(38頁)にはショックを受けた。
お茶の水の永瀬伸子教授が、非婚化の主因が経済要因(低所得)である事実、
高出生率の仏や北欧が高負担社会である事実を完全に無視し、
まるで企業や行政の責任であるかのように述べている。
執筆者を含めた高学歴・高所得女性が高負担に同意し、
その予算を保育士や保育ママの賃金増に投入しなければ
今後も出生率は低迷が続くと断言できる。
(執筆者は全く触れないが、日本女性の出生率は所得と逆相関である)
日本の高学歴高所得女性の言動を観察して多くがそうだろうと思っていたが、
研究者を含めたジェンダーの強さを改めて確認できる、悲しい内容だった。
◇ ◇ ◇ ◇
次回も東洋経済に注目、編集長が代わって鋭さが出てきた。(が、処方箋が最低賃増では……)
▽ 「イノベーションは日本を救わない」「人口減少の下で量的緩和は効かない」は完璧に正しい
『週刊東洋経済』2019年1/19号 (衰退再興か 日本の生存戦略) | |
▽ ダイヤモンドは小技系の特集、手堅く売れるだろうが派手さはない
『週刊ダイヤモンド』2019年 1/19号 (経済記者がガチで教える 家計リストラの新常識) | |
▽ エコノミストはいつもの通り市場分析
『エコノミスト』2019年 1/22号 | |
ペイペイの件で話題になったキャッシュレスのレポートもある。