みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

個人投資家の”いとすぎ ”が為替・株式投資を通じた社会貢献に挑戦します。すべてのステークホルダーに良い成果を!

『週刊ダイヤモンド』1月4日合併号 - 今後10年で中国人観光客は6600万人も増加、日本にも影響大

2020-01-03 | 『週刊エコノミスト』より
今週のダイヤモンド特集は恒例の年頭特集で、
東洋経済同様に切れが悪い印象だが僅差でダイヤモンドに軍配。

イアン・ブレマーへのインタビューは肩透かしだったが
田中氏・居林氏・藤戸氏など当ウェブログが注目する方々が
(大勢に抗し)悉く慎重なスタンスであることが評価できる。

そもそも大統領選の年にラリーが起きると考える方に無理あり。
テレ東のモーサテのように予測を外したマネックス役員を追及するような鋭さが欲しい。
(毎年のように予想を外している人物なので信じる方がどうかしているが)

「何よりまずいのは(政策は劣悪だが)成長分野である観光分野の分析が皆無だったこと、
 日本経済の運命を決定づける女性就労と少子化(安倍が史上最悪の失敗)に触れていないこと。
 絶望的だな、これは。安倍の害悪で無気力化した日本経済の衰退は決定的だ!」


と当ウェブログは東洋経済の年頭特集を評したが
ダイヤモンドもそうした点では余り評価できない。

数少ない良記事としては10頁のコラム「数字は語る」、
オックスフォードエコノミクス在日代表の長井滋人氏が
今後10年間で中国からの海外旅行者が6600万人も増えると予測している。
日本の西隣の大国がインバウンドで無視できないのは当然であるが、
執筆者が「先回りの設備投資」を提唱しているのは全く賛成できない。

このままだと中国客だけでも「観光公害」の拡大は必至だから
寧ろ中国人訪日客はビザ取得制限を厳しくして観光消費の単価を引き上げるべき
だ。
「リスク管理」のためなら中国人インバウンドを抑制するのが真の公益である。
急増中のインド富裕層をターゲットとしたブランディングも急ぐ必要があろう。

『週刊ダイヤモンド』2019年 12/28・2020年 1/4 新年合併特大号 (総予測2020)


2019年『ベスト経済書』は「昨年よりマシな筈」と予想した通りだが、かなり失望。
矢張り、問題を直視しない日本の識者の当事者能力の低さも経済低迷の一因と言える。
だいたい第1位が、内容はごく普通に過ぎない『「家族の幸せ」の経済学』なのは
いかに家族社会学や北欧経済の理解に乏しいかを証明するものだ。

今年出た新刊の中では『人口で語る世界史』『貧困専業主婦』、
この2冊の重要性を認識できない評論家やエコノミストは節穴である。
両者とも日本経済の低迷の真因を鋭く衝いているのだから。

▽ グローバル化の進展で、人口動態の重要性は一層高まると予想される

『人口で語る世界史』(ポール・モーランド/渡会圭子,文藝春秋)


▽ 日本女性特有のジェンダーがいかに根深いか分かる調査(高学歴の方が仕事を辞める率が高い!)

『貧困専業主婦』(周燕飛,新潮社)


ダイヤモンドの「ベスト経済書」の中で比較的まともなのは
安倍の低レヴェルな働き方改革で生産性は改善しないとしている本だが、
時短で付加価値生産性が向上しないのは自明なので当ウェブログとしては取り上げない。
(スウェーデンやドイツのように高生産性の国と比較分析すべき)

    ◇     ◇     ◇     ◇

次週はダイヤモンドに注目、EQ1位は矢張りHUBだが急成長はせず株主との利益相反あるような。。

▽ 「人手不足、休みなし、転勤…… コンビニよりつらい」、得意の覆面座談会が素晴らしい

『週刊ダイヤモンド』2020年 1/11号 (外食の王様)


▽ 欧州並み税負担もせず欧州並み予算を求める、医療界の自業自得の面が相当ある病院特集

『週刊東洋経済』2020年1/11号 (病院が壊れる)


▽ エコノミストは期待出来るのか否か不明、ノーベル賞増えて経済低迷というのが。。

『週刊エコノミスト』2019年01月15日号

日本経済低迷の元凶をスバリ、寄稿「30年間で高齢世帯のみ消費増」が最も良い記事かも。
Comment    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2020年の日本経済は円高警戒... | TOP | 2020年1月第1週チャート »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | 『週刊エコノミスト』より